え?オレってお金盗られてるん?
気づかれないようにカモフラージュされながらね。
どうも!社会福祉士・精神保健福祉士のぱーぱすです。
私達はいつの間にか、気づかないうちに、お金を取られている!
「元国税調査官が明かす 金を取る技術」を読んでみました。
読めばきっと、国の施策を注視せざるを得なくなるでしょう。
【こうして私たちは搾取される】元国税調査官が明かす 金を取る技術レビュー
騙すなら金持ちよりも貧乏人
貧乏人と金持ちを比べた場合、どっちが「すぐにお金を払ってくれそうな人」かというと、圧倒的に貧乏人なのです。なので、国は、貧乏人にターゲットを定めて税金を徴収しているのです。
引用元:元国税調査官が明かす 金を取る技術 光文社新書(2015)
税率は金持ちの方が高いイメージがありますが、たくさんの抜け道があるようです。なので、表向きは高い税率が課されているように見えても、実質の負担は軽くなっている。
富裕層は税金に文句を言いますが、貧乏人は税金にあまり文句を言わない。なので、国はこれ幸いと不利な税を貧乏人に課していくという話です。
ひどすぎる!
しっかり意見を言っていこう!
私達自身もそうですが、福祉的な支援が必要な方々は裕福ではないことが多いです。
例えば、日本の生活保護支出はGDP比でいくらか知っていますか?
え?日本少なすぎやろ・・・。
でも、日本では生活保護の不正受給が取り沙汰されて、財政を圧迫しているイメージがありますよね。生活保護受給者も増えていると報道されます。
これが実は、国によるプロパガンダである、と。国は「悪いのは生活保護受給者」という世論をつくりだしてから、生活保護費の削減に踏み込む目論見があるというのですね。
私たち福祉の人間は、生活保護受給者を守る立場にあります。正しい現状を知り、操作的な情報に踊らされないようにしていきましょう。
源泉徴収制度は戦時中の特別税だった
戦前はサラリーマンに税金が課せられていなかったのです。サラリーマンの給料に課税されるようになったのは、戦時中のことです。(中略)しかも、その徴収方法は、会社に命じて天引きさせる、という「源泉徴収」の制度が取り入れられました。この源泉徴収制度は同時期にナチスドイツで始められ、効率がいいということで日本もそれを取り入れたのです。
引用元:元国税調査官が明かす 金を取る技術 光文社新書(2015)
戦局が悪化して軍費が不足したので、戦時の特別税としてサラリーマンから税金を取るようにしたのが源泉徴収制度の始まりでした。これが戦後から現在にまで続いているんですね。
源泉徴収制度は世界主要国でもスタンダードになってきています。
しかし、日本のサラリーマンが注目するのは、税金を引かれた後の”手取り”。なので、自分が払っている税金額に無頓着な傾向があります。
よって、天引きされる所得税・住民税・健康保険料率などは国にとっては狙い目なんですね。
例えば、健康保険料率の推移は目を見張るものがあります。いちどご覧ください。
こうして私たちのお金は、気づかないうちに取られているのです。(気づくのはアンテナを張っている賢い方だけ)
消費税=国のだまし技術の結集
税金と言うのは滞納がつきものです。(中略)たとえば固定資産税や住民税、これを滞納したままになっている人は、かなり多いのです。(中略)でも消費税の場合は、納税をしないとモノが買えないので、消費税を払わないという人はまずいません。つまり、取りっぱぐれがない税金なのです。
引用元:元国税調査官が明かす 金を取る技術 光文社新書(2015)
確かに、消費税は逃れようがありませんね。スーパーとかコンビニとか、楽天市場だろうがAmazonだろうが、即座に支払うので滞納しようがありません。
しかも、この消費税は低所得でも高所得でも、貧乏人でもお金持ちでも同じ税率です。なので、低所得者ほど、貧乏であるほど、負担率が高い税金です。悲しか・・・。
そのうえ消費税は、1回の支払いの負担感が少なく、不景気でも取れるので、国にとっては都合が良いんですね。
また、例えばコンビニで商品を買う時、私たちは消費税を支払いますが、「やい!消費税が高いぞ!もっと下げろ!」と店員に言ってもお門違い。
消費税は店が決めたわけではないので、客(納税者)としては文句が言えないシステムになっているんですね。
最後に
本書は明日から使えるハウツー本ではなく、税収のしくみや国税調査官のバックグラウンドを理解することで、賢い国民にステップアップできる本だと思います。
税と世の中の仕組みは連動していますね。
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