楽しいから続けてきたわけじゃない。
好きだからやっているわけでもない。
それでも私は、この仕事を続けてきた。
――気づけば、語りたい仕事になっていた。
現場で見てきたリアル。
報われなかった支援。
それでも向き合い続けた時間の中に、
語りたくなる何かが、少しずつ積み上がっていったのだと思います。
語れる仕事をしていたい― ソーシャルワーカーとしての誇りとは ―
ソーシャルワーカーの仕事をしていると、「もう無理だ、向いていない」と思う瞬間が、一度はあるのではないでしょうか。
私は何度もそう思いました。
「他の仕事のほうが向いていたのでは」とか、「あのとき違う選択をしていれば」と、過去を振り返って悩むこともありました。
正直に言うと、この仕事を“楽しい”と思って続けてきたわけではありません。
「面白い」「興味深い」――せいぜいそんな次元で続けてきたのが本音です。
それでも、なぜここまで続けてこられたのか。
理由を考えていく中で、私はひとつの思いに行き着きました。
「語れる仕事をしていたい。」
私にとって、ソーシャルワークは「語れる仕事」
社会福祉士・精神保健福祉士として働く中で、
私はこの仕事を語れる仕事だと思うようになりました。
「大好き」「楽しい」とは言えません。
それでも、「これはこういうものではないか」「こう考えたほうがいい」と、
筋道を立て、語り、時には怒りを込めて話す。
それは、ただの愚痴になることもあります。
しかし一方で、現場を変えたい願いもあります。
前例や常識に「前ならえ」ではなく、
自分の思考で仕事を組み立てる。
それがソーシャルワークだからこそ、語らずには道を拓けないとも思います。
もちろん、自分の考えが絶対だとは思いません。
ことによっては確信めいた部分もありますが、
それも常に更新可能・修正可能なものとして持ちし続けています。
正解がなく、曖昧さを抱えたまま歩み続ける仕事。
だからこそ、語る意味があると思います。

語るだけでなく、聴くことも
とはいえ、口は1つ、耳は2つ。
語る量より、聴く量のほうが多いほうがいい。
一方的な語りは、自分が見えていないようで気分が悪くなります。
だから、語る相手がいるなら、その人の語りも聴くこと。
ソーシャルワーカーとして、話を聴く姿勢は何より大切にしたいと思います。
仕事は語れるレベルまで磨きたい
自分の仕事について
何も言えない。
通りいっぺんのことしか言えない。
教科書的なことしか語れない。
――そんな仕事は、きっとどこか虚しい。
人生の大部分を占める仕事の時間。
その時間を、語れるほどの中身を持ったものにできたら、
人生の満足度はきっと上がる。
楽しさがなくてもいい。
むしろ、苦労・労力・怒り・迷いの積み重ねこそが、
仕事を語る深みになる。
それこそが、ソーシャルワークの魅力なのだと思います。
「言うは易し、行うは難し」だからこそ
もちろん、「語る」だけで終わるのは簡単です。
私自身、「偉そうに言って実践が伴っていない」と思われないように、
自分の言葉に縛られながら生きています。
近ごろはブログで支援をあれこれ語るようになりました。
でも正直に言えば、このテーマは長く避けていた分野でもあります。
なぜなら、書いているのはあくまで文章。
「ぱーぱすが本当に良い支援をしているかどうかはわからない」
という疑念からは逃れられないからです。
「言ってるだけで、実践は伴っていないヤツかもなー」
そう思われても仕方がない。
だから私は、「言ったからにはやれよ」と、
自分の発した言葉に追い立てられるような気分で仕事をしています。
でも、それでいい、と思います。
語った言葉が自分を鍛える。
その循環の中に、成長があると覚悟をきめました。

まとめ:語れる仕事は、人生の支えになる
ソーシャルワーカーなんて、つまらない仕事。
語る価値もない仕事。
そう感じる日々。
あって自然です。
私も、児童相談所に配属された当初は、
「やってられるか」「興味がない」と感じることが多くありました。
渦中にいるときは、語る余裕すらない。考えたくもない。
そういうものだと思います。
それでも、十年以上やってきてようやく、
語りたいだけの経験と体験が積み上がったのだと思います。
机上の空論を語っても、価値はない。
やってきたこと、やっているからこその重みがある。
そうした人の言葉を、私は聴きたい。
現場でも、そう思っています。
だからこそ、語りたくなる仕事をしていたい。語れるレベルまで磨きたい。
そして、その語りを次の世代に渡せたら
それはもう、仕事にとどまらない、人生の価値だと思うのです。
ここまで私の語りを聴いてくださって、ありがとうございました。
何か届くものがあったら嬉しいです。
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「気づけば、語りたい仕事になっていた」に至るまでの道程は、私の職業人生そのものです。
けれど、それは決して簡単に言い表せるものではありませんでした。
おそらく、多くの方にとっても同じではないでしょうか。
仕事とは、「しんどかった」という一言では言い尽くせない。
辛いとき、悲しいとき、息詰まるとき、憂鬱なとき、怒れるとき、不安なとき、
そして学ぶとき、挑戦するとき、恐れるとき――。
感情面だけをとっても、本当にあらゆる時を生き抜いてきたように思います。
では、そうした道程をどう乗り越えてきたのか。
それは、下記の記事で紹介している習慣や対処法を積み重ねてきたからです。
そして、その支えとなったのが、数多くの本との出会いでした。
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