こんにちは。私は社会福祉士・精神保健福祉士です。
この記事では、私が『キャリアガーデン』さんに寄稿した4つの記事の概要と、それぞれを書いたきっかけについてお話します。

社会福祉士・精神保健福祉士ってどんな仕事?人に感謝される仕事?コミュ障でもやっていけるの・・・?
こういった方に役立つ内容です。
社会福祉士・精神保健福祉士は、生活がし辛い人を支援をする専門職です。
私はこの仕事をおよそ10年以上続けていますが、その間に色々な経験や気づきがありました。
そこで、『キャリアガーデン』さんからお声かけいただき、私の経験や考え方を記事にまとめることにしました。
『キャリアガーデン』さんは、進路や仕事選びに悩んでいる高校生や大学生、社会人の方々が参考にできるサイトです。
私が寄稿した4つの記事は以下の通りです。
では、4つの記事の概要と、それぞれを書いたきっかけについてお話ししていきますね!
キャリアガーデンへの寄稿集|社会福祉士・精神保健福祉士のリアル話
『私が福祉の仕事を約10年続けられた7つの理由』について
理由7つ
- 給料・年収が安定している
- 福祉以外にしたい仕事・業界が無くなった
- 人とのつながり
- 自分で決めた業界だから
- 気合と根性
- ブログで記事にできたから
- 心から共感できる人を支援する喜び
詳しくは記事をご覧くださいませ。
約10年 ラクな年はほとんどなかった
約10年を振り返るとラクな年はほとんど無かったです。
これまでに2回、転職しています。
1回目の転職ではパワハラ、2回目の転職では収入が少ないことがメインの理由でした。
≫『転職=人生戦略』私が2回転職した理由|仕事しながら転職活動すべし
転職先はやはり福祉業界。
何だかんだ言って、福祉業界に魅力があるから離れられないんですね。
自分の『しくみ』を理解して、自分が変わっていった
約10年を振り返ると、わたしの価値観や生活スタイルは激変しました。
どういった要因で変わったか?3つくらい思い当たります。
- 自己覚知(自分の『しくみ』の理解)
- 支援の悩み → 本を読んで軽くなる
- 人との深い関わり
特に影響したのは、自分のしくみを理解したこと。これが自己覚知につながりました。
≫社会福祉士の自己覚知とは【必要な理由・方法をわかりやすく解説】
もともと「何となく生き辛いなぁ」「なんでオレはいつもこうなんだ・・・」といった悩みがあったのですが、
原因をネットで調べてもよくわかりませんでした。
そこで、たくさん本を読みました。特に役立ったのは精神科医の岡田尊司氏の著書。社会福祉士や精神保健福祉士なら知っておいた方が良いノウハウをたくさん知れました。
結果、自分の育ちや特性といったものが、今のわたしに大きく影響しているとわかりました。
そうして、次の2つを見極めるようになりました。
- 変えられる部分
- 変えられないので受け容れるしかない部分
自分の変えられないことは、「否定せずに認めてあげたほうがラク」とわかりました。
わたしの好きなフレーズは、二ーバーの祈りです。
神よ 変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。
自分のしくみがわかると、
- 得意なこと → 活かした仕事術・生活スタイルを選べる
- 苦手なこと → 避ける、人に任せり、腹をくくってやりきる
こんな感じで、「苦手なことはどうしても苦手だし、得意なフィールドでやっていこう」と考えるようになりました。
結果的に、こういった温度感で人のことも見るようになったと思います。
支援で「できないこと」より「できること」に着目するのは、ストレングスモデルと言われます。
自分についてもストレングスモデルで捉えるようになって、価値観が変わったり、生活スタイルや仕事のやり方を変えたりして、ラクになっていきました。
「人が苦手」「話すのが苦手」でも社会福祉士・精神保健福祉士は大丈夫?
結論は、「人が苦手」「話すのが苦手」でも大丈夫!という話です。
理由は記事をごらんいただきたいのですが、
このタイトルで書こうと思ったきっかけは、現場で仕事をしているとき、後輩から『私、”コミュ障”なんです』と相談されたことがあったからです。
“コミュ障”は「コミュニケーション障害」の略として用いられる言葉で
医学用語の障害とは関係無く、個人の性格によって他人とのかかわりを避ける傾向、他人に無関心な傾向を指す用法もあり、これについては俗にコミュ障という
引用元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
もしかしたらあなたにも、「自分はコミュ障だから福祉の仕事はできないのでは?」という不安があるかもしれません。
確かに福祉の仕事は、人と関わることがわかりきっている業界なので、人とやり取りするたび、つらいかもしれません。
ですが現場の、社会福祉士や精神保健福祉士、福祉の仕事をする人には、コミュニケーションに苦手意識のある人がけっこういます。
かく言うわたしも、「人が好き!」「人と関わるのが好き!」とはとても言えません。
そして「人が苦手」「話すのが苦手」だから福祉には向いていないとか、やめた方が良いとも思いません。
記事ではその理由を話しています。
≫「人が苦手」「話すのが苦手」でも社会福祉士・精神保健福祉士は大丈夫?
社会福祉士や精神保健福祉士に向いている人とは?|価値・知識・技術のはなし
ここでは上記の記事よりもう一歩、踏みこんだ話をしていきます。
社会福祉士や精神保健福祉士に向いている人、向いていない人についてはたくさんの意見がありますね。
わたしの答えは『続けていたら向いた人に変わっていくから大丈夫』というものですが、
あなたは、こんな感じに書かれている記事を見たことがありませんか?
こういった意見へのわたしの見解は、正解だけど、不正解でもあるというもの。
正解といえる理由は、人と関わることが多いから。そうした関わりを好きと思える人の方が、やりがいを感じられて、ストレスも少ないでしょう。
言葉通りの意味だけではなくて、相手のいわんとすることを推しはかったり、こちらの話を伝わるように工夫することも大切なので、コミュニケーションが得意なのは確かに強みでしょう。
しかし不正解ともいえる理由は、たくさん関わって話してたら良い支援ができるわけじゃないからです。
この理由を話すには、ちょいと理論的な話をしないといけません。
そもそも社会福祉士や精神保健福祉士のソーシャルワークは、『価値・知識・技術』で成りたっています。
それぞれの関係性をしめしている図がこちら。
優れた『知識』や『技術』があっても、それをどのように活かすかは『価値』が決める。
例えば、包丁は美味しい料理をつくる道具として、とても役立ちますね。切れ味の良い包丁であるほど、優れています。
しかし包丁は、使う目的によっては「人を傷つける武器」にもなります。切れ味の良さは、美味しい料理のためではなく、殺傷力の高さへとかわってしまいます。
ソーシャルワークでいうと、包丁は『技術』や『知識』を意味しますし、
”料理のため”や”人を傷つけるため”という目的は、『価値』を意味します。
なので、「人と話すのが好き」とか「コミュニケーションが得意」というのは、技術や知識の話であって、
いちばん大切なのは『技術』や『知識』を使う目的であり、『価値』なんですね。
なので話を戻すと
「人と話すのが好き」で「コミュニケーションが得意」であっても、使い道を間違っていると「自分の利益のために誘導する・洗脳する」みたいな方向にも使えてしまうので、
むしろ人に害をもたらすことだってあるのです。
まず大切なのは『価値』であり、かみ砕いて言うと
- あなたの『技術』や『知識』を使う目的は何か?
ということです。
なので、もしあなたが「人が苦手」「話すのが苦手」でも大丈夫です。
技術的なことは、やっていたら磨けますから。
社会福祉士のイメージと現実とのギャップ
イメージほど感謝されない?
世間では、社会福祉士や精神保健福祉士は人から「ありがとう」と言われる仕事というイメージがあるかもしれません。
しかし現実は違いますね。
「人から感謝されたい」という動機で社会福祉士や精神保健福祉士になると、ちょいとビックリするかもしれません。
支援には正解が無い?
社会福祉士なりたての頃のわたしは、「支援には答えがある」と思っていました。
しかし、無かったんですよね。間違いはあるくせに・・・。
社会福祉士や精神保健福祉士が支援するのは、人の人生の生きづらさの部分ですが、
そもそも人生に正解はないので、支援には答えというものがほとんどありません。
なので、その人がどうしたいか、どうなりたいかを拠り所にしていくことが大切です。
そうしたわたしの戸惑いや体験をまじえた話です。
≫社会福祉士のイメージと現実とのギャップ②【支援には正解が無い?】
キャリアガーデンへの寄稿記事一覧
最後にもういちど、寄稿記事の一覧をのせておきますね。
社会福祉士・精神保健福祉士になるには?
社会福祉士になるには、こちらでルートがわかります。
精神保健福祉士になるには、こちらで。

今回はここまでです!あなたの進路決定に役立つと嬉しいです。
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