社会福祉士ってすごい!?
もちろん、すごい!
- 社会福祉士を持っている人ってすごい?
- 難易度あるけど、評価はどうなの?
- どうせならスゴイって思われたい!
こうした思いのある方はけっこう多いと思います。
- 受験資格を得るハードルが高い!
- 国家試験は合格率3割!
- 賃金が割にあわなくても頑張るメンタルと専門性!
私は社会福祉士・精神保健福祉士として働いています。現場で10年超の経験です。
今回は「社会福祉士の私が社会福祉士のすごいところを考える」という、自画自賛な話題です(笑)
ポジショントークとなってしまうので、ネタ的に楽しんでもらえたら良いかと思います!
ではまいりましょう!
「社会福祉士はすごい!」と言える理由3つ【現役社福士より】
私の経験では、社会人になってからは「社会福祉士です」と言って「すごい!」と返ってきた記憶はありません。(言われてたかもしれないけれど・・・ちょっと寂しい)
しかも、世の中には社会福祉士をバカにする人がいるようです。こちらの社会福祉士は馬鹿にされる?理由TOP3と対策で解説しています。
けれど、私が社会福祉士の国家試験に合格したときには「すごい」と言われました。
社会福祉士の国家試験は、受験範囲が広いし、記念受験で受かるレベルの試験でないことは確かです。
すごい理由① 受験資格を得るハードルが高い!
社会福祉士の国会試験は誰もが受けられるものではありません。
国家試験をうけるには11のルートのいずれかをクリアせねばなりません。
トータル4年をついやす覚悟がいります。
4年間って、社会人経験のある方がめざそうと思うと、とっても大きなハードルなんですよね・・・。断念する方が多いポイントでもあります。
社会福祉士実習という関門
社会福祉士の受験資格を得るには、実習(社会福祉援助技術実習)をクリアせねばなりません。
※実務経験のある方は、免除されることがあります。
これまでは、実習はトータル180時間必要でした。
実習一日あたり7.5時間として24日間。休日をふくめておよそ1か月間の実習に耐えねばなりませんでした。
それが今後は60時間増えて、240時間の実習をクリアせねばなりません。
参考:①社会福祉士養成課程における教育内容等の見直しについて ②厚生労働省HP 令和元年度 社会福祉士養成課程における教育内容等の見直しに係るQ&Aについて
60時間とは、およそ2週間分。つまり、社会福祉士実習は1か月半におよぶことになります。
- 実習なんてラクなもんでしょ?
- 福祉でバイトやってる方が大変じゃない?
このようなイメージの方もいると思いますが、実習がツラい方は多く、脱落してしまう方もいるほどです。
こちらの「社会福祉士実習がつらい!【あるある事例TOP3と対策】」はよく読まれているので、実習でつらい思いをしている人が多いことが推察されます・・・。
すごい理由② 社会福祉士国家試験は合格率3割!
合格率だけで難易度ははかれませんが・・・社会福祉士になれるのは、10人うけたなら上位3人だけです。
試験範囲が広く、まんべんなく勉強せねばなりません。全150問で19科目(18科目群)。特に共通科目が難しい。
しかも、0点科目があれば即不合格です。
実際、不合格になった知り合いもいます。
無対策では合格できないので、試験勉強が必須です。
どれくらい勉強に時間をかけるかは人それぞれですが、私は試験日の1年ほどまえからボチボチ始めていました。
勉強法は【ダブル受験】社会福祉士・精神保健福祉士の独学勉強法【現役解説】で紹介しています。
ちなみに、合格率3割に近い国家試験というと、司法試験(合格率25%ほど)があげられます。
司法試験は、裁判官・検察官・弁護士になるための国家試験で、最難関試験の一つといわれています。(受験資格を得るハードルがとても高い)
すごい理由③ 賃金が割にあわなくても頑張るメンタルと専門性!
イヤミやん!
いやいや。この精神性が社会福祉士のスゴさ!
社会福祉士の平均年収は403万円です。(詳細:【現役解説】社会福祉士の平均給料・年収はいくら?【最新調査より】)
ハッキリ言って、精神的な疲労のわりに賃金は低いです。
支援には人の生活、人生がかかっています。
それに、職務である人間関係、支援機関関係などの調整には、ストレスを感じるものです。
社会福祉士は、肉体労働というより感情労働です。強靭なメンタルが必要です。
専門性という意味では、社会福祉士はカンタンに言ってしまえば無限仮面マンです。
あるときは黒子、またあるときは役者。あるときは接着剤、またあるときは潤滑油。あるときは社会変革を強くもとめる社会起業家として。
とてもフレキシブルに、たくさんの役割を演じていく専門性を備えています。
それで感謝される仕事かと思えば、実はあまり感謝されなかったりします。やっと感謝されたと思えば、ウラの魂胆があったりして・・・(悲)
このように、社会福祉士になるのはわざわざ難しい資格まで取って、精神的な疲労、重責に釣り合わない収入の仕事をあえて選べる方なのですから、
すごいです!(私は尊敬します!)
やっぱイヤミやん!
褒めてるんだよ!
最後に すごいかどうかは気にしなくても良い
実は、社会福祉士がすごいかどうかは、あまり気にしなくても良いと思っています。
社会福祉士になるのは、仕事選びで金銭面よりも、やりがいや仕事で何を成すか、価値を感じられる仕事かどうかといったことを重視する方が多いでしょう。
しかも、合格率3割の難しい試験をクリアした人たちです。
しかし、社会福祉士をとった人をすごいと思うかどうかは、人それぞれです。
「すごい!」と思う人もいれば、「フツウじゃない?」という人もいるでしょう。
これはどんな資格でも言えることです。
「すごい!」と言われると嬉しいかもしれませんが、人はいずれそうした評価にも慣れてしまうものです。調子に乗ってしまって、成長が途絶える落とし穴にはまる人もいます。
他者評価に振りまわされると、幸福感を得ることはできません。
賞賛をもとめても、心が満たされることは無いでしょう。
すごいかどうかにこだわると、自分自身がほんとうにやりたいことが見えなくなってしまうでしょう。
同じ理由で「勝ち組」「負け組」にこだわるのもオススメしません。
こんな記事(【発表】社会福祉士=勝ち組?答えは中間!理由3つ【勝ち職場は?】)も書いていますが、これとて他者と比べての話ですね。
例えば「自分探し」というのも、他者評価や他者期待にそって、頑張って生きてきた結果、起こりやすいのです・・・。自分を犠牲にしてきたのに・・・、とても辛いことです。
比べるなら、これまでの自分と今の自分を比べること。
こうすることでラクになれるし、達成感を得られると思います。
「昔の自分よりもすごいところがあると思えたら、それで良し」とするのも、「社会福祉士はすごい?」というギモンへの(少しひねくれた)答えの1つだと思います。
以上、「社会福祉士はすごい!」と言える理由3つ【現役より】という話題でした!
なお、社会福祉士になるには12のルートがあります。下記記事で学歴や社会人などの条件に合わせた最短コースも解説しています。関心のある方はご参考くださいね。
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