
社会福祉士ってすごい!?頭良い資格なん?難易度あるけど、周りからの評価は?
こういった思いのあなたへ。
- 国家試験受験資格をとるハードルが高く『学歴』がある
- 国家試験合格率は3割だけ
- 『士業』だが先生とは呼ばれない謙虚さ・専門性
- コスパで仕事を選ばない価値観
- 社会的評価『スクールSW』『子ども家庭SW』の前提資格化

わたしは社会福祉士・精神保健福祉士で、現場経験は10年以上です。
この記事は「社会福祉士の私が社会福祉士のすごいところを解説する」という、自画自賛な内容です(笑)
ポジショントークとなってしまいますが、社会福祉士の魅力をお伝えしますね!
社会福祉士はすごい!頭良いと言える理由5つ【魅力を現役が解説!】
国家試験受験資格をとるハードルが高く『学歴』がある
社会福祉士の国家試験は誰でも受けられる試験ではありません。
次のことをクリアして、ようやく社会福祉士の受験資格をゲットできます。
社会福祉士ハードルの高さ
- カリキュラム:計39の必須科目(240時間以上の実習込)
- 学費:数百万円
- 期間:トータル4年以上
- 学歴:大学・短大・専門学校などの養成施設を卒業
なので、これらを達成できたらあなたはすごいし、頭良いと言えるわけです。
社会福祉士の受験資格取得ルートは、次のようになっていますね。
トータル4年はささげる覚悟がいります。
『4年間』って、社会人がめざすにはとても大きなハードルなんですよね・・・。
断念する人が多い関門でもあります。
特に厳しいのが『社会福祉士実習』です。
社会福祉士受験資格を得るには、実習をクリアしないといけません。
※実務経験があれば免除になることがあります
≫参考:社会福祉士養成課程における教育内容等の見直しについて
≫参考:厚生労働省HP 令和元年度 社会福祉士養成課程における教育内容等の見直しに係るQ&Aについて
240時間以上ということは、社会福祉士の実習は1か月半におよぶことになります。
この実習がハードルとなる理由は次のとおり。
- 社会人は、仕事や生活を調整しないと受けられない。
- 実習先は職場そのもの。学校のようには優しくない。
もしかしたら、「実習なんてラクなもんでしょ?」「福祉のアルバイトの方が大変じゃない?」というイメージがあるかもしれません。
しかし社会福祉士実習がつらい人は多く、脱落してしまう人もいるほどです。
こちらの『社会福祉士実習がつらい!【あるある事例TOP3と対策】』はよく読まれているので、実習がいかに辛いかを知ってもらえるでしょう。
したがって、社会福祉士の国家試験受験資格をとるハードルは高い。
あなたがクリアできたなら相応の『学歴』もついてくるので、すごいし、頭良い!と言えます。
社会福祉士国家試験は合格率は3割だけ
社会福祉士の合格率は毎年3割くらいです。
つまり、あなたが社会福祉士になれたなら上位3割の人ということです。
すごくないですか?
社会福祉士国家試験は範囲が広いので、まんべんなく勉強しないといけません。
どれくらい勉強に時間をかけるかは人それぞれですが、わたしは試験日の1年ほど前からボチボチ始めていました。
勉強法は【ダブル受験】社会福祉士・精神保健福祉士の独学勉強法【現役解説】で紹介しています。
社会福祉士国家試験の合格基準のハードルは、けっこう高いです。
- 総得点の60%程度以上(難易度補正あり)
- 0点科目が1つでもあれば不合格
≫参考:(公財)社会福祉振興・試験センター 社会福祉士国家試験合格基準
こんな感じ。
0点科目があれば即不合格です。
わたしの知り合いは、総得点は良かったのに0点科目が1つあって不合格になっていました・・・。
合格率3割の国家資格は、例えば司法試験(合格率25%ほど)ですね。
司法試験は、裁判官・検察官・弁護士になるための国家試験。
最難関試験の一つといわれています。
わたしが社会福祉士国家試験に合格したときには、周りから「すごい!」と言われました。
社会福祉士の国家試験の出題範囲は広いし、記念受験で受かるレベルではないので、
社会福祉士になれたなら、あなたはすごいし、頭が良いと言えるわけです。
『士業』だが先生とは呼ばれない謙虚さ・専門性
社会福祉士は、いわゆる『士業』に含まれる国家資格なので、すごいと言えるでしょう。
士業(しぎょう、さむらいぎょう)とは、日本における名称末尾に「士」の字を用いる職業(弁護士、司法書士等)の俗称である。 医師、薬剤師など「師」の字を持つ職業を含め、士師業(師士業、ししぎょう)とも呼ばれる。
引用元:Wikipedia 士業

士業・・・すごいな!
例えば、社会福祉士は雇われるだけじゃなくて、自分で事業をおこす『独立型社会福祉士』になることができます。
独立型社会福祉士とは、地域を基盤として独立した立場でソーシャルワークを実践する者であり、ソーシャルワークを実践するにあたって、職業倫理と十分な研修と経験を通して培われた高い専門性にもとづき、あらかじめ利用者と締結した契約に従って提供する相談援助の内容およびその質に対し責任を負い、相談援助の対価として直接的に、もしくは第三者から報酬を受ける者をいいます。
引用元:(公財)日本社会福祉士会HP
ただし社会福祉士は、1987年に誕生したのでまだまだ若い資格。年齢でいうと36歳。働き盛りの現役世代です。
例えば医師の歴史はもっと古く、年齢でいうと150歳くらい。仙人のようなイメージですね。
そうした背景もあり、社会福祉士資格は名前だけを独占できる『名称独占資格』です。
いずれ業務独占資格に発展していく可能性もありますが。
現状でも、名刺に『社会福祉士』と書いておくと、初対面から信頼感が増します。
『士業』は医師や弁護士のように、『先生』と呼ばれることがあります。
わたしたちも『先生』と呼ばれたら、偉い人になった感じで気分が良いかもしれません。
でも社会福祉士は『先生』という呼び方を断ります。
なぜなら、利用者・患者さんとの相談支援関係で上下関係をつくらないことを大切にするから。
例えば、同じソーシャルワーカーである精神保健福祉士には、病院のなかで権威の象徴たる『白衣』を脱ごうという動きがあります。
なので、社会福祉士はほんらい、『先生』と呼ばれてもおかしくない『士業』なのですが
利用者・患者さんと対等な関係を大切にして、上に立つことをお断わりしているのです。
そうした社会福祉士の謙虚さ・専門性を大切にする姿勢はすごいし、頭が良いと言えるでしょう。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」ということです。
学問や技能が深まると、他人に対してますます謙虚になることのたとえ。
引用元:コトバンク
コスパで仕事を選ばない『価値観』
社会福祉士という資格を、コストパフォーマンスで選んだ人は少ないでしょう。
取得ハードルは高いのに平均年収は403万円で、コスパが良くないし、高給とは言えない資格だからです。
≫参考:【現役解説】社会福祉士の平均給料・年収はいくら?【公式調査より】
したがって社会福祉士になる人は、人や社会のためになりたいという『価値観』をもっていることが多く、周りからは「すごい」と評されることが多いのです。
歴史的にみても、福祉の仕事は俗世の欲求から一歩ひいている意味で、『聖職』と呼ばれてきました。
社会福祉士は感情労働。つまり、支援では感情をコントロールしないといけない専門職なのです。
あるときは黒子、またあるときは役者。あるときは接着剤、またあるときは潤滑油。あるときは社会変革を強くもとめる社会起業家として。
とてもフレキシブルに、たくさんの役割を演じていくことを専門性とします。
言ってしまえば無限仮面マンです。
このような働き方をするので、ナチュラルな感情をだして良いか吟味しながらやっていかないといけない。
とうぜん、ストレスはたまりやすいし、精神的な疲労が肉体的な疲労につながることもあります。
わたし自身も苦労しながら10年以上やってきたので、いろんな対策を確立しました。
それで感謝されるかと思えば、実はあまり感謝されなかったりもする、報われなさもあります。
≫社会福祉士のイメージと現実とのギャップ【イメージほど感謝されない?】
つまり社会福祉士には
- コスパ
- 効率性
- 労力に見合った賃金
こういったものを求めすぎない高潔さを備えた人が多いのでしょう。
それゆえ、『社会福祉士ってすごい!』となるし、世俗的ではない頭の良さがあると目されることがあるわけです。
社会的評価『スクールソーシャルワーカー』『子ども家庭ソーシャルワーカー』の前提資格化
日本社会において、社会福祉士が求められるフィールドは増えています。
例えば次の2つ。
- スクールソーシャルワーカー
- 子ども家庭ソーシャルワーカー
学校で働くソーシャルワーカーは、『スクールソーシャルワーカー』と呼ばれ、主に小中学校で活躍しています。
スクールソーシャルワーカーが保有する資格でいちばん多いのは『社会福祉士』で、60%以上です。
昔は教員がその役割を担っていましたが、いまでは社会福祉士が追い越して、さらにその割合を増やし続けています。
つまり学校現場で社会福祉士が期待されているとわかりますし、「社会福祉士はすごい」「頭が良い」と評価されていると考えられるのです。
子ども分野で新たな資格である『子ども家庭ソーシャルワーカー』の創設が決まりました。福祉新聞で報道されていますね。
≫参考:福祉新聞 新資格「こども家庭ソーシャルワーカー」に決定 厚労省WGが報告書
このように昨今の社会・国からも注目されているのが社会福祉士です。
みなまで言われなくてもわかる。社会福祉士はすごいし頭が良いと評価されているわけです。
最後に すごいかどうかは気にしなくても良い
社会福祉士はすごいし、頭が良いと言える理由をさんざん語っておいてひっくり返す話ですが、
社会福祉士がすごいかどうかは、あまり気にしなくても良いと思っています。
理由は、すごいかどうかというのは、他者からの評価の話だから。他者評価に振りまわされると、幸福感を得ることはできないからです。
賞賛をもとめても、心が満たされることは延々と無いんです。
そして『すごいかどうか』『評判が良いか』で生き方を選ぶと、自分がほんとうにやりたいことが見えなくなってしまうのです。
人に期待された人生、人の人生を、あなたが歩むことになってしまうのです。
ぶっちゃけ、社会福祉士をとった人をすごいと思うかどうかは、人それぞれです。
「すごい!」と思う人もいれば、「フツウじゃない?」という人もいるでしょう。これはどんな資格でも言えることです。
例えば『自分探し』というのも、他者評価・他者期待にそって生きてきた人が、ある時になって『あなたの好きな生き方をしたら良い』と言われて戸惑う現象です。
いままで自分を犠牲にしてきたのにさらに苦しむなんて、理不尽なことです・・・。
だから今からでも良いので、あなたが好きなことをやっちゃいましょう。
もし好きなことがわかりにくければ嫌なことは避けるでも良い。こっちの方がたくさん出てきたりしますね(笑)避けるのは悪いことではないです。
人生に正解なし。わたしはあなたの選択を応援します。
もしそれが社会福祉士であるなら、すごいかどうかにこだわらず、やってみましょう。わたしはウェルカムです!
社会福祉士になるには12のルートがあります。あなたのルートがどれになるかは、次の記事を見てもらうとわかるでしょう。

やりたいことをやっていく!

今回はここまでです!応援しています!
コメント