2026年3月3日、社会福祉士・精神保健福祉士国家試験の合格発表が行われました。
今回の試験は、例年とは少し違う意味で話題になりました。
社会福祉士国家試験では過去最高の合格率となり、精神保健福祉士国家試験も高い合格率となったためです。
SNSでもさまざまな意見が出ています。
「今年は簡単だったのか」
「資格の価値はどうなるのか」
「受験者の努力はどう評価されるのか」
この記事では、2026年の社会福祉士・精神保健福祉士国家試験と合格率をめぐって感じたことを、現場で働くソーシャルワーカーの立場から書いてみます。
2026年の国家試験の合格率は次の通りです。
| 資格 | 合格率 |
| 社会福祉士 | 60.7%(過去最高) |
| 精神保健福祉士 | 78.2%(過去2番目) |
特に社会福祉士国家試験は過去最高の合格率となり、大きな話題になりました。
▶学校別の合格率ランキング記事はこちら
2026 社会福祉士国家試験の学校別 合格率ランキング
2026 精神保健福祉士国家試験の学校別 合格率ランキング
2026年国家試験の合格発表と合格率
2026年の3月3日、国家試験の合格発表が行われましたね。
さかのぼると試験日、見たことも聞いたこともないような問題や質問文言が出てきて、戸惑ったり、頭が真っ白になった方も多かったのではないかと思います。
そして行われた合格発表では、通常のところ、合格水準というのは得点率60%、いわゆる6割程度を取れば合格できる水準を目指して作られています。
社会福祉士国家試験合格基準
(中略)問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。(以下略)
引用元:(公財)社会福祉振興・試験センター
ところが結果的に、社会福祉士国家試験については38%の得点率で合格という水準まで引き下げられました。
その結果、合格率は60.7%となりました。
社会福祉士国家試験が始まって以来、過去最高の合格率となりました。
そして、精神保健福祉士国家試験の平均合格率は78.2%でした。これは過去2番目に高い水準です。
そういう意味では、試験問題を作成した側が難易度を見誤ったということだろうと思います。
これはある意味でかなり大きな問題で、大学受験などの共通試験でこれほどの乖離があれば、大波乱、大炎上、大批判になりかねない出来事だと思います。
大学受験は受験者数が多いので世間の目も集まります。しかし、社会福祉士・精神保健福祉士国家試験は受験者数がそこまで多くないため、どうしても声が押しつぶされてしまうところがあるのかもしれません。
しかし、6割で合格とされている試験が38%まで下げられるような問題が作られてしまうというのは、やはりいかがなものかなと思わざるを得ないところがあります。
もちろん、試験問題を作成するには大変なご苦労があったと思います。ただ、改善の余地はあるのだろうと思います。
試験問題への違和感
なぜこんなことになったのだろうと思うのですが、試験問題を見ていても、
「こんなことを現場でやるだろうか」
「現場で必要な知識なのだろうか」
と感じてしまう問題もあります。
本当に現場で働いている人、あるいは働いた経験のある人が試験問題を作っているのだろうか、と疑問を感じざるを得ないところも多々あります。
もしこれが社会福祉士・精神保健福祉士の専門性だと世間に思われてしまうのだとしたら、なんだか違和感を拭いきれないところがあります。
SNSでの反応と資格をめぐる声
Twitter(X)などでは、これを受けてさまざまな声が出てきます。
「社会福祉士は簡単な資格になった」
「バーゲンセール状態だから狙い目だ」
といった揶揄や皮肉のような声もあります。
また、過去に資格を取得した人からは、
「昔は合格率が2〜3割だった」
「それに比べたら楽になった」
というような言い方も見かけます。
あるいは、この資格の専門性は担保されるのかという危機感を語る声もあります。
合格した人・落ちた人それぞれの思い
実際、今年の試験を受けた人からすれば、合格したら合格したで安心したりうれしかったりする一方で、こういう意見を見ると、自分たちの努力や頑張りを否定されたように感じる人も多いのではないかと思います。
せっかく資格を取ったのに、
「お前たちが頑張ったわけじゃない」
「試験が悪かったから受かったんだ」
というような捉えられ方をされると、複雑な気持ちになると思います。
一方で、落ちた人のほうが、もっと怒りが収まらないものがあるのではないかとも思います。
これだけ頑張ったのに、わけのわからない問題が出て、合格点が下げられたらしいけれど、それでも自分は点数が届かなかったという状況です。
そう考えると、誰も浮かばれないような気持ちが生まれてしまうのかもしれません。
過去に受けた人、今年受けた人、受かった人、落ちた人。
それぞれに思うところはあるのだろうと思います。
受験する立場からできること
では、どうしたらいいのでしょうか。何を今後改善すべきなのでしょうか。
受験する立場、来年も受験する立場の人からすれば、結局は受けるしかないわけです。
受験者は試験される側ですから、どうしても弱い立場になります。
自分たちは勉強するしかない、対策するしかないということになります。
今までとは違うタイプの問題が出たとはいえ、国家試験の過去問題を解いて、合格点を取れる状態にしておくという考え方もできると思います。
実際、私の知り合いは、過去問題中心の対策をして合格していたようです。
そういう意味では、過去問題中心の勉強が間違っているわけではないのでしょう。
ただ、範囲が妙に広くなったり、マニアックな問題が出てきたりすると、それをすべてカバーしようとすると、無尽蔵の知識を求められてしまいます。
知識オタクのような勉強をしなければならなくなるかもしれません。
しかし、そんなマニアックな知識が現場で本当に必要なのか。
不毛な取り組みをしなければならなくなるのは、いかがなものかと思います。
とはいえ、受験する立場からすれば、結局は勉強するしかありません。
苦情を試験センターに送る、意見を出すということもあるかもしれませんが、それでもやはり受ける側としては対策するしかないわけです。
ソーシャルワーカーとしての意見表明
結局、試験センターには今回の結果を踏まえて、来年の試験問題を考えていただくしかないのだろうと思います。
そして改めて思うのは、意見を世の中に出していくことも大事だということです。
これは、ソーシャルワーカーとしてのソーシャルアクションの一つでもあると思います。
- 意見を押し殺してはいけない。
- 課題を表に出すこと。
- 問題を露見させていくこと。
それもまた、社会福祉士や精神保健福祉士が社会を動かしていく一つの動きではないでしょうか。
Twitter(X)やInstagram、Facebookなど、SNSが荒れるというのも、広い意味では大事な現象なのかもしれません。
もちろん炎上を助長するわけではありませんが、ある程度問題が可視化されることで動く物事もあると思います。
今年受けた人、過去に受けて合格した人、それぞれに報われない思いがあったかもしれません。
来年の試験センターの問題作成や対策に期待したいと思います。
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というわけで、思うところを書いてみました。
2026年試験の各学校・大学・専門学校・養成施設の合格率については、社会福祉士と精神保健福祉士それぞれで記事にまとめ、ランキングにしていますので、リンクを張っておきます。
また、合格した方向けの記事、惜しくも不合格だった方向けの記事もありますので、よろしければ参考にしてみてください。







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