
ぼくの給料って、他の職場と比べてどうなんだろう?
仕事にやりがいはあっても、生活が安定してこそ長く続けられる仕事です。
私は社会福祉士・精神保健福祉士として、福祉の現場で10年以上働いてきました。
これまで、障害児入所施設や高齢者施設、行政機関など、さまざまな現場を経験してきましたが、同じ「福祉の仕事」でも給与差は意外と大きいです。
この記事では、(公財)社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士就労状況調査」をもとに、介護福祉士の年収が高い職場をランキング形式で紹介します。
データだけでなく、現場経験から感じる“リアルな背景”もお伝えします。
この記事でわかること
- 介護福祉士の年収が高い職場ランキングTOP33
- 平均年収の実態(正社員・パート別)
- 年収アップを目指すための現実的な方法

介護福祉士の平均年収はいくら?
介護福祉士全体の平均年収は約292万円です。
この数字を見ると「え、思ったより低い」と感じる方も多いでしょう。
ただし、この調査にはパート・契約職員のデータも含まれています。
正社員に限定すると、以下のような分布になります。
| 平均年収 | 割合 |
| ~200万円 | 3.0% |
| 200~300万円 | 18.9% |
| 300~400万円 | 36.4%(最多) |
| 400~500万円 | 18.9% |
| 500~600万円 | 5.0% |
| 600万円以上 | 2.7% |
つまり、多くの介護福祉士は年収200~500万円に位置しています。
夜勤・資格手当・処遇改善加算などにより、職場ごとに差が生まれているのが実情です。
では、個別の職場の平均年収をみてみましょう。
介護福祉士の給料・年収高い職場ランキング1位~10位
| 順位 | 施設・事業所 | 平均年収(万) |
| 1位 | 原子爆弾被爆者施設・事業所 | 421 |
| 2位 | 救護施設 | 387 |
| 3位 | ハンセン病療養所 | 381 |
| 4位 | 障害児入所施設 | 371 |
| 5位 | 更生施設 | 337 |
| 6位 | 障害者支援施設 | 333 |
| 7位 8位 | 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) | 325 |
| 介護老人保健施設(いわゆる”老健”) | ||
| 9位 10位 | 特定施設入居者生活介護 | 322 |
| その他の障害者・障害児福祉関係 |
上位は入所系施設が圧倒的に多いです。
夜勤・宿直などの手当がつくことが年収を押し上げています。
特に1~3位の施設は一般的には求人が少なく、特殊な福祉領域での経験が求められる職場です。
介護福祉士の給料・年収高い職場ランキング11位~20位
| 順位 | 施設・事業所 | 平均年収(万) |
| 11位 | 居宅介護支援事業所 | 316 |
| 12位 | 介護医療院、介護療養型医療施設 | 315 |
| 13位 | その他の医療関係 | 312 |
| 14位 | 病院・診療所 | 311 |
| 15位 | 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | 306 |
| 16位 | 夜間対応型訪問介護 | 304 |
| 17位 18位 19位 | 短期入所生活介護(ショートステイ) | 303 |
| 看護小規模多機能型居宅介護 | ||
| その他の高齢者福祉関係 | ||
| 20位 | 行政機関(都道府県庁、市役所等) | 299 |
医療機関や行政系は、安定性が高くボーナスが出やすい傾向。
実際、私が行政機関に転職したときも、「手当や休暇制度の手厚さ」に驚きました。
「給与+福利厚生」でみると、行政系は実質的な年収が高いとも言えます。
11位 居宅介護支援事業所
居宅介護支援事業所は、要介護認定を受けた人が自宅で介護サービスなどを利用しながら生活できるよう支援する事業所です。
ここで働くのがケアマネージャー(介護支援専門員)です。
次の動画でイメージをざっくりつかみましょう。
介護福祉士の給料・年収高い職場ランキング21位~32位
| 順位 | 施設・事業所 | 平均年収(万) |
| 21位 | 訪問入浴介護 | 298 |
| 22位 | 地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護 | 295 |
| 23位 | 訪問サービス事業所(居宅介護等) | 293 |
| 参考 | 介護福祉士 平均年収 | 292 |
| 24位 | 認知症対応型共同生活介護 | 289 |
| 25位 | 地域密着型特定施設入居者生活介護 | 282 |
| 26位 27位 | 短期入所療養介護(ショートステイ) | 274 |
| 小規模多機能型居宅介護 | ||
| 28位 29位 | 通所リハビリテーション | 261 |
| 認知症対応型通所介護 | ||
| 30位 | 地域密着型通所介護 | 257 |
| 31位 | 通所介護(デイサービス) | 255 |
| 32位 | 家政婦紹介所 | 199 |
訪問系は一人で動く分、責任も大きいですが、利用者とじっくり関われるやりがいもあるでしょう。
通所系は日勤中心のため、夜勤手当がつかない分、年収は低めです。
ただ、家庭と両立しやすい働き方ができるため、ライフステージによっては魅力的な選択肢だと思います。
現場感としても、「日勤でリズムが整う」ことを大事にする方は多い印象です。
年収を上げたい介護福祉士が取れる3つのステップ
- 夜勤・宿直のある職場を検討する
→ 入所系・障害系のほうが年収が上がりやすい。 - 資格や職務加算を意識する
→ サービス提供責任者やリーダー職で手当が増える。 - 転職エージェントを活用する
→ 自分では交渉しづらい給与条件を、代行して交渉してくれる。
介護福祉士の転職で大切なのは、「年収」はもちろん「続けられる環境」もではないでしょうか。
実際に2回転職した私が、職場選びの視点をご紹介しています。
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