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社会福祉士・精神保健福祉士の仕事は「楽しい」のか?──15年働いて見えてきた本音

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──言葉にこだわって考えてみます。

私は社会福祉士・精神保健福祉士として、約15年、ソーシャルワークの現場で働いてきました。
精神科の診療所、地域の作業所、児童の入所施設、そして児童相談所。

いろいろな現場を経験する中で、やりがいを感じることもあれば、心が折れそうになることも数えきれないほどありました。

正直、「よくこれだけの期間やってきたな」と思います。
メンタルが限界に近づいた時期もありましたが、そのたびに本を読み、人に相談しながら、少しずつ自分を立て直してきました。

飲み会で励まされた夜もあれば、逆にプレッシャーを感じた夜もあります。
そうやって試行錯誤を繰り返しながら、なんとかここまで続けてきました。

この記事を書いた人:ぱーぱす(社会福祉士・精神保健福祉士)
自治体で働くソーシャルワーカー。児童相談所などで十数年の実務経験あり。
このブログでは、福祉を学ぶ人・働く人が明日から使える視点を持ち帰れるよう、現場の知見や考察をもとに発信しています。
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「仕事、楽しいですか?」と聞かれて困った日

社会人4年目のある日、仕事帰りに久しぶりに会った同僚からこう聞かれました。

「ぱーぱすさん、仕事、楽しいですか?」

その人はいつも笑顔の絶えないワーカーでした。
けれど、私はすぐに答えられなかった。

「楽しくないといけないのだろうか?」

そんな疑問が、頭をよぎったのです。
そして正直に思いました。「楽しいとは言えない」と。

それ以来、私は仕事について「楽しい」と答えたことがありません。
ブログでも、「楽しい」という言葉で表現することは、ほとんどありません。
それは、私にとって“楽しい”という言葉が、仕事の実感とどうしても合わないからです。

「楽しい」と「面白い」は違う

ソーシャルワークで関わる相手は、たいてい「楽しい」状況にはいません。
その中で自分が「楽しい」と感じることに、私は強い違和感を覚えます。

もちろん、いきいきと働く人もいます。
そうした人に「仕事、楽しいですか?」と尋ねると、「楽しいですよ」と笑顔で答えることもあります。
そういう人は、人との出会いや変化を喜びとして感じられる人なのだと思います。

でも、私にとってそれは「楽しい」というよりも、「面白い」「興味深い」に近い感情です。
笑ったり、浮き立つような楽しさではありません。
むしろ、「もっと知りたい」「理解を深めたい」という、静かな関心です。

この感覚の違いを、私は大切にしています。
細かいようですが、ソーシャルワークを「楽しい」と言わない理由は、ここにあります。

「好きか嫌いか」で言えばどうか

最近、ある先輩ソーシャルワーカーが言いました。

「私はこの仕事が大好きなんです。」

その言葉を聞いたとき、私の中にまた別の問いが浮かびました。

「私は好きなのか? 嫌いなのか?」

嫌いではありません。
ただ、胸を張って「好きです」とは言えない。
私にとってこの仕事は、どこまでいっても「興味関心」や「面白み」の延長にあります。

私が「好き」と言えるのは、ソーシャルワークを書くこと

もし「好きなこと」を挙げるなら、私はソーシャルワークについて書くことが好きです。
仕事の中で感じたこと、考えたことを言葉にして整理し、誰かに伝える。
そのプロセスに深い充足を感じます。

だからこそ、どんなに現場がしんどくても、このブログを書くことで意味を見いだせます。
辛さにも、悲しみにも、苛立ちにも。
言葉を与えることで「意味」に変えられる。

人は、意味のない苦しさには耐えられません。
けれど、意味のある苦しさなら、耐えられると思っています。

言葉が、自分の心をつくる

「仕事、どうですか?」と聞かれたとき、
その答えは、自分の感情そのものになります。

人は、自分の言葉を自分の脳で聞いています。
嘘をつけば、脳はその嘘を信じてしまいます。
ポジティブな言葉を使えば気分も上がるし、ネガティブな言葉を使えば心も沈みます。

だからこそ、自分の感情を正直に言葉にすることが大切だと思います。
「楽しい」と言えないなら、それでいい。
「面白い」「関心がある」──それが本心なら、それを大切にすればいい。

仕事への気持ちは、きれいごとで塗りつぶす必要はありません。
時には、芝居や演技が求められる場面もあります。
それでも、自分の感情には誠実であること。
それが、ソーシャルワーカーとしての誠実さにもつながるはずです。

まとめ

社会福祉士・精神保健福祉士の仕事は、楽しいことばかりではありません。
けれど、面白く、深く、人間の本質に向き合う仕事でもあります。

私は「楽しい」とは言いません。
けれど、ソーシャルワークを「面白い」と思える限り、
きっとこの仕事を、これからも続けていけると思います。

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