MSWとPSWって何が違うん?
精神科領域やメンタルヘルス領域で働いているかどうかの違いだよ
こんにちは!社会福祉士・精神保健福祉士のぱーぱすです。現場経験は10年超です。
MSWとPSWの違いは、曖昧・複雑なのですが
結論をカンタンにまとめた表がこちら。
PSW(現:MHSW) | MSW | |
正式名称 | Psychiatric Social Worker (Mental Health Social Worker) | Medical Social Worker |
資格要件 | なし | なし(社会福祉士がほぼ必須) |
働く分野 | 主に精神科領域 (近年はメンタルヘルス領域に拡大) | 精神科以外の医療機関など |
これだけだとギモンだらけだと思いますので、シンプルに解説していきますね。
MSWとPSWの違いとは?簡単に社会福祉士・精神保健福祉士が解説
MSWとは?
MSWの正式名称はMedical Social Worker(メディカルソーシャルワーカー)です。
日本語では「医療ソーシャルワーカー」ですね。
略称 | 正式名称 | 日本語での通称 |
MSW | Medical Social Worker | 医療ソーシャルワーカー |
MSWを一文で表すと、精神科以外の医療機関等で働くソーシャルワーカーです。
MSWという資格はありません。
MSWの大半は社会福祉士
社会福祉士じゃなくてもMSWになれる?
理屈ではね。けど実際は、MSW求人の大半は社会福祉士資格が必須だから、MSWになりたいなら社会福祉士は取った方が良いね。
MSWになるには、社会福祉士資格がほぼ必須です。
理由は、MSW求人の大半が応募要件に「社会福祉士」と明記しているから。
なぜ必須になるかというと、病院の経営と関係がある診療報酬制度のしくみのためです。
早い話、社会福祉士の有資格者じゃないと医療機関の利益が減るのです。
≫参考:厚生労働省資料 診療報酬における社会福祉士に関する主な評価
また、(公社)日本医療ソーシャルワーカー協会は医療ソーシャルワーカー等6,000名弱で構成されるMSWの職能団体ですが、構成員の91%は社会福祉士です。(2015年時点)
実態として、MSWの大半は社会福祉士なのです。
MSWは医療機関以外でも活躍
MSWは「医療ソーシャルワーカー」なので、病院で働いていると思われがちですが、実は違います。
確かにMSWの多くは、病院で働いています。
しかし近年は、医療機関以外で働くMSWが現れています。
例えば、MSWの職域は次のように拡大しています。
MSWの職域は拡大
- 保健所
- 老人保健施設
- 在宅介護支援センター など
実際、求人サイトのIndeedで「医療ソーシャルワーカー」を検索すると、医療機関以外のMSW求人が出てきます。
PSWとは?
正式名称は、Psychiatric Social Workerです。
日本語では、精神科ソーシャルワーカー。
略称 | 正式名称 | 日本語での通称 |
PSW | Psychiatric Social Worker | 精神科ソーシャルワーカー |
一文で言うと、精神科領域で働くソーシャルワーカーです。
PSW ≠ 精神保健福祉士
MSWと同じく、PSWという資格はありません。
え?PSW=精神保健福祉士ちゃうの?
会話では同じように使われがちだけど、厳密には違う意味なんだよ。
精神保健福祉士≠PSWです。
この点は誤解されがちなので、こちらの「精神保健福祉士とPSW(精神科ソーシャルワーカー)の違いを解説」で詳しく解説しています。
ただし実際の精神科求人では、PSWの応募要件に精神保健福祉士資格を求められやすいです。
理由は、やはり診療報酬制度。MSWに社会福祉士資格を求められるのと同じですね。
精神保健福祉士資格をもつPSWなら、病院・クリニックの稼ぎ手になれるのです。
資格があることでの能力保証という意味合いもあるでしょうけど、やはり経営がキモです。
例えば、民間の社会福祉法人の求人では「精神保健福祉士資格あれば尚可」であるのが
精神科医療機関の求人だと、「精神保健福祉士資格必須」だったりします。
PSWの職域は拡大し、MHSWに名称変更された
「精神科領域」と言うと、精神科病院・クリニックをイメージされやすいです。
しかし実際は、医療機関に限りません。MSWと同じように、PSWの職域も広がっています。
PSWの職域も拡大
- 精神保健福祉センター
- 地域の作業所
- 地域活動支援センター etc
こうした事情があって、2020年にPSWはMHSWへと名称変更されました。
≫精神保健福祉士の略称がPSWからMHSWに変わった理由|現役解説
しかしMHSW(メンタルヘルスソーシャルワーカー)という略称は、まだまだ普及していませんね。
【まとめ】PSWとPSWの違い
結論をカンタンにまとめると、次のようになります。
PSW(現:MHSW) | MSW | |
正式名称 | Psychiatric Social Worker (現:Mental Health Social Worker) | Medical Social Worker |
資格要件 | なし | なし(社会福祉士がほぼ必須) |
働く分野 | 主に精神科領域 (現:メンタルヘルス領域) | 精神科以外の医療機関など |
上記のよう言えますが、PSW(MHSW)とMSWの働く職域は、拡大しています。
これからも更に拡がっていくでしょう。重なる部分が出てくるかもしれませんね。
PSW(MHSW)やMSWになるには
あなたがMSWやPSW(MHSW)になりたいのであれば、わたしから言えるアドバイスは次の2つです。
- MSWになりたい人 → 社会福祉士を取ろう
- PSW(MHSW)になりたい人 → 精神保健福祉士を取ろう
要は、国家資格をとった方が実現可能性はダンゼン上がるということです。
昔ならいざ知らず、これから無資格でMSWやPSW(MHSW)になろうとするのは無謀です。(特にMSW)
社会福祉士になる方法は、『社会福祉士になるには?【学歴別&社会人の受験資格取得12ルート】』で解説してあります。
精神保健福祉士になる方法は、『精神保健福祉士になるには?【学歴別&社会人の受験資格取得ルート】』で解説してあります。
どっちから取ったら良いかわからへん・・・
迷ったら社会福祉士から取るのがおすすめ。
どちらから取るか迷っている人は、社会福祉士から取るのがおすすめです。理由は『社会福祉士と精神保健福祉士どちらを先に取る?【両資格者解説】』で解説してあります。
賢くなれた!
今回はここまでです!
それではまた!
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