こんにちは!私は社会福祉士・精神保健福祉士で、児童相談所で児童福祉司をしていた経験があります。
児童虐待なんて「私はしない」と多くの方が思うかもしれません。
けれど、コロナ禍のいま、子育て家庭の誰もが虐待の加害者になるリスクが高まっていることをご存知でしょうか?「自分は大丈夫」と思っている方ほど危険な状況です。
虐待の起こりやすい状況というものがあります。その1つが「孤立」です。
- コロナ感染のリスクを減らすために、人との接触を避ける。
- 公園などへの外出をひかえる。
- 親子教室など、パパ・ママ同士の集まりへの参加をあきらめる。
コロナ対策としては仕方ないのですが、育児の孤立がうまれて、パパさん、ママさんが追い込まれやすい状況になっています。
しかも、追い込まれた被害者であるはずが、今度は虐待の加害者となりえる悲劇へとつながることがあります。
コロナ禍で孤立すると産後うつ・虐待に陥りやすい!予防ポイントは?
孤立は虐待リスクになる
お母さんたち同士がつながれず、ママ友もできず、一人で育児に奮闘せざるをえない方もいるでしょう。
だんだんと追い込まれて、誰の助けももらえないご家庭もあると思います。
満足に眠ることもできない、相談したくても誰にもできない、お金だって必要・・・
なのに、子どもが言うことを聞かなかったり、育てにくかったり、思うようにいかないことばかり・・・
残酷なことに、こうした日々の延長線上に、虐待が起きてしまうのです。
お子さんをおもちのご家庭なら、誰もが他人事ではいられません。
孤立は産後うつのリスクにもなる
これだけ大変なのに、追い打ちをかけるように「産後うつ」というリスクまでがお母さんたちを襲ってきています。
コロナ禍での出産・育児はほんとうに過酷だと思います。
こちらの記事でもとりあげられています。
しかも、自分自身では「産後うつ」に気づきにくいというのも困ったポイントです。
孤立していると周りに気づいてもらいにくいので、辛い日々がつづいてしまいます。
孤立しないためには?
孤立は「産後うつ」や「虐待」のリスクを高めてしまいます。
1日だけ孤立すればそうなるという話ではなく、孤立した日々の先に「産後うつ」や「虐待」といったリスクがあるのです。
つまり、そういった事態になるまでには、あるていど長い間、辛く、苦しい日々があるわけです。
これは親御さんにとってみても、お子さんにとってみても、不幸にちがいありません。
孤立はなんとかして避けたいものです。
対処法は、まずは周りの方に相談することです。
話を聴いてもらえるだけで気持ちはラクになれることが多いです。
でも、「周りに話を聴いてくれる人がいない」「具体的な解決方法が欲しい」という方は、各市町村役場にある家庭児童相談室などに相談してみる方法があります。
このご時世ですから、ネットで「子育て 相談 (お住いの地域)」で検索すれば、他にもいろんな支援機関がヒットするはずです。
「周りに孤立してそうな家庭がある」という方は、ちょっとした声かけをするだけで救いになるかもしれません。
意外かもしれませんが、誰かに声をかけてもらうまで「辛いけど相談できなかった」という方は多いものです。
誰かに相談するにも、声をかけるにも、ちょっと勇気がいるかもしれません。
けれど、頼られたり気にかけてもらえることは、あんがい嬉しいことです。
助けを求めることができる人ほど、しなやかで強いです。
柳が強風や台風に吹かれても折れないように、わたし達もしなやかな強さを身につけていきましょう!
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