- 児相に通報したらバレる?
- 虐待かもしれない。通報しようか迷う・・・
- このまま放っておいたらどうなるか心配。でも通報して特定されたくない・・・。
こういったご不安のあるの方へ。
わたしは児童相談所で児童福祉司(ケースワーカー)として、虐待対応の経験があります。
児相に通報(虐待通告)したらバレるのか?
答えは↓です。
児相に通報したらバレる?
- 児相からはバラさない。(児童虐待防止法 第7条)
- 通報された相手があなたを勘ぐってくることはあり得る。
どういうことか、解説していきますね。
児童相談所に通報したらバレる?|児相のケースワーカー経験者が解説
児童相談所に通報(通告)する方法
児童相談所への通報(以下、通告)は、いろんな方法で行えます。
電話、メール、文書、対面などなど
一番多いのは電話ですね。電話の場合は次の2択です。
- 「189」にかける
- 虐待の起きている家庭の地域を管轄している児相へ電話する
調べるのがテマなら、スマホから189を押して電話すると良いでしょう。
児童相談所に通告したら何を聞かれる?バレる?
虐待の通告については、対応するときの書式があります。
↓は厚生労働省が公開している書式です。
つまり、上記の内容が電話で聴かれるのだとお考えください。
ただし、各児相で少し違った書式をつかっていることもあるでしょう。
でもだいたいはこういった内容がマニュアル化されているはずです。
で、バレるかどうかという点では、↓の赤枠部分をチェックしてみましょう。
マニュアル的に次のことなどは確認されます。
- あなたの氏名
- 住所
- 相手方との関係
- 電話番号
- 調査協力の可否 など
全て、「言えません」と言ってもらってもOKです。
実際、「言ったらバレるので秘密でお願いします。電話番号も言えません。」と言われることはよくあります。
もちろん、氏名などを伝えたからといって、そのこと自体でバレることはありません。
理由としては、そもそも個人情報なので外部に公開することはありませんし、
児童虐待防止法で次のように定められているからです。
(前略)児童相談所が前条第一項の規定による通告を受けた場合においては、(中略)その職務上知り得た事項であって当該通告をした者を特定させるものを漏らしてはならない。
引用元:児童虐待の防止等に関する法律 第7条
つまり、児相職員が通告者をバラしたら法律違反です。
あなたの通報を児相が「虐待通告」として受理したら児相は対応する
あなたが児相に通報したからと言って、児相は必ず対応に入るわけではないです。
あなたの通報を、児相が「虐待通告」として受理すれば、児相は対応をはじめます。
例えば、「あの家庭の母親は小学生の子どもにレトルト食品ばかり食べさせている!」という旨の通報をしても、この情報だけでは児相は動けない可能性があります。
レトルト食品を食べさせたら虐待なのかというと、それは流石に厳しいです。
「親が子どもに食事を罰として与えていない」という状況であれば、虐待通告(身体的虐待)として対応することが考えられます。
虐待通告を受けた児相の多くは、厚生労働省の言う「48時間ルール」を守って動くでしょう。
虐待通告受理後、原則 48 時間以内に児童相談所や関係機関において、直接子どもの様子を確認するなど安全確認を実施する
引用元:厚生労働省通知 児童虐待防止対策におけるルールの徹底について
ただし、児相職員が虐待者(疑)へ接触することについては、48時間以内とも限りません。
児童相談所が相手方に接触したときの対応
児相が家庭訪問などで相手方に接触したとき、通告された内容をそのまま言うことは無いでしょう。
そのまま言ったら、通告者を特定されてしまいやすいからです。
かと言って、通告内容をある程度は言わないと、相手方も何のことだかさっぱりわからなくなります。
なので嘘は言いませんが、全部ではなく一部を言うようにします。
例えば、同じアパートに住む住人さんから↓のような通告があったとします。
これをどう取り扱うかですが、
例えば全部伝えたら・・・もちろん通告者がバレてしまいます。
それと「挨拶をしない」というのは虐待ではなくマナーの問題なので、取り扱えませんね。
なので例えばですが、
『児童相談所に心配の連絡がありました。こちらのお部屋から母親と思われる方が、お子さんを大きな声で怒っているのが聞こえてきて心配というお話で。お心当たりはありますか?』
という旨の話をします。
この後の反応は、ほんとうに千差万別です。
で、もちろん・・・

誰が児相に言ったんですか!?
という質問をされることがあります。(されないことも多い)
しかし児童相談所としては、通告者を知っていても知らなくても、法律上、教えることはできません。
答え方は色々ありまして、
- 「私たちもわからないんです」
- 「法律で言えないことになっているのでお伝えできないんです」
などなど、色んな言い方をしてバレないように対応します。
経験上では、法律の話を出すと、それ以上追及されることはほとんどありません。
ただし、保護者さんが独り言のごとく

言わなくてもわかりますよ。どうせ学校でしょ。

近所の○○さんでしょ!?前も言って来たことがあったから!
などと、感情的に言われることはあります。
このように言われても、ひたすら「何ともお答えはできないのですが・・・」と言うことになります。
「誰が言ったのか」は親の都合であって、一番大切なのは子どもの安心と安全です。
「誰が言ったのか」にこだわる保護者さんは、往々にして児相に対しても攻撃的ですし、
虐待事実を隠そうとしていることがあります・・・。
「100%バレない」とは言えない理由
では、100%バレないのかというと、そうとは言えません。
児相が対応した後、相手があなたを勘ぐってくることがあるのです。
- 「児相が家に来た!あなたが児相に通報したんでしょ!!」
- 「私は知ってる!」
と怒ってきたり、決めつけてくることはあり得ます。
カマをかけられることもあるでしょう。
相手は半信半疑のはずです。だって、児相がバラすことは無いからです。
でも追及されて認めてしまったり、うまく答えられないと、相手は確信に変わってしまうでしょう。
こうしてバレるのです。
バレたくないのであれば、「通報していない」と否定し続けることです。
相手は半信半疑なので、「え?やっぱり違うのか・・・?」とグラついたりすることがあるでしょう。
以下、バレるというか、あなたを勘ぐってきやすいパターンをお話します。
勘ぐられやすいパターン
- あなたが虐待者の身内・友人関係などで、その虐待内容を見聞きしたのはあなただけ(あるいは数人)
- 「あの家から親の怒鳴り声と子どもの泣き声がする」という内容の通告だが、ご近所は数軒しかない
- 通告内容をあなたが見聞きしていたことを、相手方が知っている
要は、相手方と密接な関係であるほど、勘ぐられやすいです。
特定というか「あいつに違いない!」と疑われやすいんですね。
最後に
もう一度、結論です。
児相に通報したらバレる?
- 児相からはバラさない。(児童虐待防止法第7条)
- 通報された相手があなたを勘ぐってくることはあり得る。
なので、もし相手方から疑われても(バレそうになっても)、否定し続けることが大切と思います。
相手方が児童相談所に確認しても、児童相談所がバラすことはありません。
もしそうしたことがあれば、児童虐待防止法第7条の違反となります。
安心して通告できないと、救える子どもの命が救えないことになってしまいかねません。
それを避けるためにも、通告した人が特定されないように、児童虐待防止法で定められているんですね。
ぜひ、勇気をもって、子どもの安心・安全を守るためにも通報・通告していただければと思います。
なお、通報・通告の方法は電話がベターですが、メール・手紙という方法もあります。
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