障害支援区分の状態像【各区分の状態とは?】

しゃふく・PSWの実務ノウハウ
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障害支援区分3とか6とかいうけどさ。

つまりどういう状態ってことなん?

答えよう。
だが、スッキリしない答えだ。
そうなってしまう理由もあわせて解説しよう。

こんにちは!社会福祉士・精神保健福祉士のぱーぱすです。

障害支援区分の各区分は具体的にどういう状態を意味するのでしょうか。各区分の具体的イメージのことを状態像とよびます。状態像とは例えば、「区分○は、一人で洗身・洗髪できない」とか「区分○は、外出には見守りが必要」のような具体例のことです。

この状態像について、利用者や患者の方に障害支援区分の判定がでたとき、福祉の現場では多くの方がギモンに感じると思います。

なぜなら、障害支援区分は「非該当」~「区分6」までありますが、各区分がどういう状態なのか、具体的な説明や情報が見当たらないからです。

たしかに、区分は数字が大きいほど「支援がたくさん必要」なのは明確です。区分6が最も重い状態です。しかし、それだけでは各区分がどういう状態なのかはわかりませんよね。

私自身、各区分の状態について、人から聞かれてうまく答えられなかった経験があります。介護の区分には具体的な状態像の説明がありますし「障害支援区分にも同じように説明があるのでは」と思うのが自然なはずです。

結論をいいますと、障害支援区分の定義には、各区分の状態像に具体的説明はありません。各区分の定義はありますが、状態像の説明が具体的ではないのです。この点を解説していきますので、障害支援区分の状態像にギモンのある方に1つの答えができる記事となっております。

それではまいりましょう!

障害支援区分の定義には具体的状態像の説明なし

厚生労働省によると、障害支援区分の定義は次のようになっています。

出典:厚生労働省HP 障害者総合支援法における障害支援区分認定調査員マニュアル


  • 非該当

認定調査の結果や医師意見書により確認された「申請者に必要とされる支援の度合い」
が、これまでに「非該当」と判定されるケースが最も多い状態像に相当する場合。


  • 区分1

認定調査の結果や医師意見書により確認された「申請者に必要とされる支援の度合い」
が、これまでに「区分1」と判定されるケースが最も多い状態像に相当する場合。


  • 区分2

認定調査の結果や医師意見書により確認された「申請者に必要とされる支援の度合い」
が、これまでに「区分2」と判定されるケースが最も多い状態像に相当する場合。


  • 区分3

認定調査の結果や医師意見書により確認された「申請者に必要とされる支援の度合い」
が、これまでに「区分3」と判定されるケースが最も多い状態像に相当する場合。


  • 区分4

認定調査の結果や医師意見書により確認された「申請者に必要とされる支援の度合い」
が、これまでに「区分4」と判定されるケースが最も多い状態像に相当する場合。


  • 区分5

認定調査の結果や医師意見書により確認された「申請者に必要とされる支援の度合い」
が、これまでに「区分5」と判定されるケースが最も多い状態像に相当する場合。


  • 区分6

認定調査の結果や医師意見書により確認された「申請者に必要とされる支援の度合い」
が、これまでに「区分6」と判定されるケースが最も多い状態像に相当する場合。


出典:厚生労働省HP 障害者総合支援法における障害支援区分認定調査員マニュアル

なるほど・・・。ってなるかオイッ!

説明になってないやん!

確かに。これでは
しゃくぜんとしないよな。

残念ながら、障害支援区分は「区分1は○○な状態、区分2は○○な状態、区分3は・・・」のように、状態像が具体的に説明されていません。

定義では「これまでに」と繰り返しいわれていますね。「これまでに」とはいつ頃のことかというと、2009年度~2011年度の認定データ(約 14,000 件)のことです。2009年~2011年のデータを手本にして、現在の区分が判定されているわけです。

う~ん・・・すっごいモヤモヤする。
けっきょく、どんな状態なんかよくわからんし。

そうだな・・・。

視点をかえて、障害支援区分によって使えるサービスの違いをみてみよう。

使えるサービスの違いがわかると、状態像のイメージがわくはずだ。

障害支援区分別 サービス一覧

障害支援区分が関係しているサービスを一覧にしました。黄色で塗っているところが、使えるサービスです。区分が高くなるほど、サービスの選択肢は広くなる傾向です。

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参照元:障害福祉サービスの内容 |厚生労働省

注意点:ほとんどのサービスが障害支援区分以外にも必要な条件があります。
あくまで各区分のイメージとして見てください。また、年齢等で必要な区分が変わったりもします。正確にお知りになりたい方は、こちらの厚生労働省HPをごらんください。

なるほど。
区分によって使えるサービスがかわるんやな。

そうだ。
あと、身体障がいとか知的障がいとか、障がいによって、各区分の割合に違いがある。

障害支援区分の各区分割合【身体障害・知的障害・精神障害・難病】

各障がいや難病によって、各区分のボリュームゾーンには違いがあります。どのような割合になっているか、それぞれみていきましょう。

参照元:厚生労働省HP 障害支援区分の審査判定実績(平成30年10月~令和 元 年 9月)

身体障がい 各区分の割合

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身体障がいは区分6が最も多いです。

知的障がい 各区分の割合

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知的障がいも区分6が最も多いです。

難病 各区分の割合

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難病も区分6が最も多いです。

そもそも難病が障害支援区分にふくまれていることが意外かもしれません。じつは平成25年4月から難病も障害支援区分にふくまれ、サービスをうけられるようになっています。
障害者総合支援法の対象疾病(難病等) |厚生労働省

精神障がい 各区分の割合

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精神障がいだけは区分2が最も多いですね。区分2と区分3だけで約75%をしめています。身体障がい・知的障がい・難病は区分6が最も多く、精神障がいだけは区分2が最も多くなっています。

【まとめ】障害支援区分の状態像

障害支援区分には状態像の具体的な定義がありません。各区分で使えるサービス内容や判定結果の割合から、比較をして状態像をイメージすることになるのが現状です。

「要介護状態区分」には具体的説明あり

ちなみに、介護の分野では「要介護状態区分」があります。どれくらい介護サービスが必要かを決める基準ですね。この要介護状態区分には、障害支援区分とは違って状態像の具体的な説明があります。
参考:厚生労働省HP 要介護状態区分別の状態像

上記のような説明を、障害支援区分の状態像にもして欲しいですよね。

なぜ障害支援区分には具体的説明がないのか

なぜ障害支援区分には状態像の具体的説明がないのでしょうか?

私見ですが、身体障害・知的障害・精神障害の特性がそれぞれで違うことが原因と考えています。それぞれの障害で各区分の状態像にズレがあるので、統一した具体的な言葉では言いあらわしにくいものと考えられます。

以上、障害支援区分の状態像【各区分はどういう状態?】社会福祉士が解説という話題でした。

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