【書評】福祉の先生あのね 対人援助職をめざす学生からの質問・相談・ぼやきにこたえる

知識・スキル

みなさんは小学生の頃に「先生あのね」を書いた記憶はあるでしょうか?

「先生あのね」は、小学校低学年でよく行われる先生との交換日記のようなものです。

その日にあったことや感じたこと、なんでも思いつくことを短い言葉で日記にして先生へ伝えます。先生もこれに返事を書き、子どもに返します。

では、もし、「先生あのね」を福祉系大学でしたなら、どんなやり取りになるでしょうか?

今回、ご紹介するのは福祉系大学での「先生あのね」の集積と言える本です。

大学教員には授業に関係のない質問もたくさんくる。何年もやっていると、似たような質問があること、質問の傾向があることがわかってくる。よくわからない他愛のないぼやきのようなものもくる。
引用元:福祉の先生あのね: 対人援助職をめざす学生からの質問・相談・ぼやきにこたえる Amazonの書籍紹介文より

次がその一例です。

例)
「長所と短所がわかりません」
「経済的に安定する仕事か、夢だった一番したい仕事か」
「勉強しても頭に入ってきません」
「宗教勧誘のおばさんにからまれます」
「すぐに人と比べてしまいます」
「人生の意味がわかりません」
「ぶりっこはだめなのでしょうか」
「買い物しすぎてしまう自分が嫌です」
引用元:福祉の先生あのね: 対人援助職をめざす学生からの質問・相談・ぼやきにこたえる Amazonの書籍紹介文より

わが学生の頃を思い返すと、似た悩みを抱えていた気がします。

本書は「社会福祉の視点を含めながら、学生の質問・相談・ぼやき100個に答えた篠原拓也准教授の問答集」と言えるでしょう。

学生さんに向けた本ですが、現役で働く私としても「なるほどなぁ・・・」とうなずく内容です。

学生からの問いに、明らかに軽く、乱暴な(?)返答をするものの、社会福祉の視点や本質を踏まえた答えもする。ここに、著者の篠原拓也先生のセンスが光っていると思います。

本書をオススメしたいのは「どっしり腰を据えて福祉の勉強をするのは疲れるけど、気晴らししながら学びたい」という方。

本アレルギーという方や、難しい話は苦手という方も、比較的ライトに読みやすいと思います。

例えば、友達の彼氏がブサイクで「いい人そう」という以外に感想が出なくて困っている学生に対し、

こういう場合、嘘はいけません。社会福祉に限らず、対人援助というのは、人間に誠実でなければいけません。(中略)とにかく社会福祉の世界では、善人くさくならないといけないので、とにかくいい感じに言い換えることが大事です。嘘をつかずに、何かいい感じに言い換えてください。「徳が高そうー」とかなんとか。
引用元:福祉の先生あのね: 対人援助職をめざす学生からの質問・相談・ぼやきにこたえる 著者:篠原拓也(2021)

一部だけを引用すると、乱暴な終わり方という印象になってしまいますが(笑)

全文ではとても丁寧に、かつユニークに回答されています。

本書にはなかなか笑わせてもらいました。しかし、「確かに社会福祉ってそうだよな」と納得させられることが多々ありました。

ぜひご一読を。

ちなみに、私は本書をKindle Unlimitedで読みました。色んな本が読めるので生活に彩りが出ますね。

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