
精神保健福祉士の服装はどうすればいいの?白衣を着るの?
こんな疑問を持っている人へ向けて書きました。
この記事で分かること
- 精神保健福祉士の服装は職場によって違う
- 精神保健福祉士が白衣を着る職場もあるけど、賛否両論がある

私は10年以上、社会福祉士・精神保健福祉士として様々な現場で働いてきました。
精神保健福祉士の服装って何がいいのかな?どんな服を着たらいいのかな?制服が決まっていない職場だと、迷うこともあると思います。
精神保健福祉士の服装の答えは、職場次第です。まずはその職場の人たちの服装を見てみましょう。
制服が決まっている職場なら、服装に迷うことはありませんね。
精神科病院や精神科診療所・クリニックなら、白衣を着ることもあるでしょう。
でも「精神保健福祉士が白衣を着ること」については、賛成する人も反対する人もいます。
その理由について説明していきます。
精神保健福祉士の服装は?白衣を着る?【答え=職場次第】
迷ったら職場に合わせるのがベター
「精神保健福祉士はどんな服を着たらいいですか?」と聞かれたら、
一番おすすめなのは、職場の精神保健福祉士の服装に合わせることです。
その理由は、私はチームで働くことに慣れていて、「周りに合わせること」が大事だと思うからです。
精神保健福祉士は人間関係がとても大切な仕事です。
例えばドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』の主人公みたいに「私失敗しないので」「いたしません」と言って人を怒らせたりしたら、仕事ができなくなりますよね。(カッコいいけどね!)
患者さんや利用者さんと話すだけでOK、という仕事ではありません。
だから、迷ったらまずは職場の精神保健福祉士さんの服装を真似するのが良いと思います。
自分らしさを出すのは、実力が認められたり、役割や立場が変わったりした後が良いでしょう。
私服の職場のサンプル
精神保健福祉士が私服を着ている職場(制服がない職場)では、いろんな服装があります。
たとえば、きれいめな格好をしている精神保健福祉士は、写真の手前の男性と女性のような感じです。
市役所や相談支援事業所、病院のPSWさんに多いと思います。
柄がなくて、襟がついていて、ジーンズではないパンツ(チノパンとか)、さらっとした感じの服を着ている人が多いですね。
リアルな例としては「「第54回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会/第17回日本精神保健福祉士学会学術集会に参加しました」の精神保健福祉士さん達の集合写真の服装がザ・精神保健福祉士(相談支援職)の服装という感じです。
白衣の職場のサンプル
精神科病院や精神科診療所・クリニックなら、精神保健福祉士の制服が白衣ということもあります。
例えば、私が実習に行った精神科病院では、精神保健福祉士は白衣を着ていました。
ちなみに、病院やクリニックで白衣を着るのは精神保健福祉士だけではなく、MSW(メディカルソーシャルワーカー)も同じです。
例えば私が学生のとき、社会福祉士実習で大学病院の地域連携室に行ったときはMSWの制服も白衣でした。
もちろん私も白衣を着ましたが、患者さんは医者だと思って「先生」と呼んできたりしました。
「オレが先生?・・・悪く無いな。」とちょっと嬉しかったけど、違和感もありましたね。
精神保健福祉士が白衣を着ることには反対意見が存在する
精神保健福祉士が白衣を着るのはどうなのでしょうか?
精神保健福祉士というのは、心の病気や障がいを持っている人たちの生活を支援する仕事です。
精神保健福祉士が白衣を着ると、どんなことが起こるか考えてみましょう。
白衣は、医者や看護師などの医療職が着る服ですね。
したがって、白衣を着ると、医療職としての専門性や権威が感じられます。
でも、精神保健福祉士の仕事では、心の病気や障がいを持っている人たちと一緒に話したり、悩みを聞いたり、相談したりすることも大切です。
白衣を着ていると、相手に距離を感じさせてしまうかもしれません。
また、相手に「私はあなたを助ける側で、あなたは助けられる側だ」というメッセージが伝わってしまうかもしれません。
それでは、相手に寄り添った関係性を築くことができないかもしれませんね。
要点をまとめると次のようになります。
精神保健福祉士が白衣を着たらどうなる?
- 関係性 → 支援する者(精神保健福祉士)と支援される者(患者さん)
- 権威 → 精神保健福祉士に権威がある(上の立場になる)
この点について、日本社会事業大学 大学院福祉マネジメント研究科の古屋教授がまとめておられます。2011年の記事ですが色あせてないですね。
精神科医の伊藤順一郎氏は『第63回こんぼ亭月例会『僕は白衣を捨てて町に出た~精神医療、診察室の外へ出る~』』で次のように話しています。
「白衣を捨てて」にはいろいろな意味合いがあります。
第一に、診察室という場を出て、生活の場で仕事をするようにしたという意味があります。
第二に、白衣に象徴される「権威」の力を借りることをやめたという意味もあります。
第三に、「問診 – 診断 – 処方」という流れを、利用者との対話の中心に置くことをやめたということでもあります。
そのことによって、生まれてきたこと --- それは、生活の場にふさわしい態度で、利用者のご自宅や生活の場におもむき、彼らの苦悩に耳をかたむけ、共に悩み、考え続ける対話的態度を身につけてきたということでしょうか。
引用元:特定非営利活動法人 地域精神保健福祉機構・コンボHP 第63回こんぼ亭月例会『僕は白衣を捨てて町に出た~精神医療、診察室の外へ出る~
実際に、精神科医の中にも、白衣を着ないで仕事をする人がいます。
例えば、ACT-Kを立ち上げた精神科医の高木俊介氏は革ジャンです(!)
さすがに我々、精神保健福祉士が仕事で革ジャンを着るのは難しそうですが(笑)このような考え方や姿勢は、精神保健福祉士にも参考になると思います。
白衣を脱ぐことは、心の病気や障がいのある人たちの生活を支えるうえで深い意味があるのです。
精神保健福祉士が白衣を着ることに反対する意見があるのは、このような理由からです。
最後に
精神保健福祉士が白衣を着るかどうかは、働く場所や役割によって違うと思います。
病院やクリニックで働く精神保健福祉士は、白衣を着ることがあるでしょうし、
地域の施設や役所で働く精神保健福祉士は、きれいめな私服を着ることが多いでしょう。
面接などでどんな服装が良いか迷っている方には、ジョブメドレーの「【スーツ・私服別】医療介護福祉職の面接にふさわしい服装・髪型・メイク・身だしなみまとめ」が役立つと思うのでリンク貼っておきますね。
私は、自分の所属する機関の役割を考えつつ、相手と対等な関係を築けるようにしたいと思っています。見た目で信頼感を損なわないように気をつけていますね。
あなたが仕事着を選ぶときの参考にしてくださいね!
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