社会福祉士の仕事内容、簡単に教えて!
簡単に言うと、生活しづらい方を支援する仕事。
どうも!社会福祉士・精神保健福祉士のぱーぱすです。
社会福祉士の仕事内容を調べても「いまいちよくわからないな・・・」とギモンが残っていませんか?
わからないことに関心をもって調べるのは、社会福祉士に必要な姿勢。支援においても、わずかなギモンや引っ掛かりに重大な事実が隠れていることがよくあるからです。
さて、「社会福祉士及び介護福祉士法」の定義をもとに、社会福祉士の仕事内容を簡単に言うと次のようになります。
身体・精神・環境等の理由で生活しづらい方の相談を受けて、専門的知識・技術をもって関係者と連携・調整して支援する仕事
おわかりいただけるでしょうか・・・?
でも、「うーん・・・わからん!」ってなるのが普通です。社会福祉士の仕事内容って、わかりにくいんです。ピンとこないですよね?
実は社会福祉士自身も、どう伝えて良いのか困るのです。
社会福祉士を見かけたら、「社会福祉士の仕事内容って何ですか?」って聞いてみるとわかります。きっと答えに困ったり、逆に質問し返されることでしょう。
社会福祉士の仕事内容はカンタンに言っても伝わらないし、詳細に説明するのも難しいからです。
どうしてでしょうか?
この疑問にこたえるべく、社会福祉士の仕事内容がわかりにくい理由3つをまとめました。また、社会福祉士の仕事内容について私の考えもお伝えする内容となっております。なので、
・社会福祉士の資格取得を考えている方
・社会福祉士の仕事内容を知りたい方
上記のような方に役立つ内容となっています。それではまいりましょう!
社会福祉士の仕事内容は簡単に言われてもわかりにくい理由TOP3
「生活」の意味が広すぎる
社会福祉士は「生活のしづらさを支援する仕事」というのは正しい表現です。
でも、生活の意味がバクゼンとしていて伝わらない。
生活とは人生そのものです。
ゆえに、一人ひとり違います。生活の具体的内容は人それぞれです。
おおまかな共通点をあげれば、以下のような活動が生活といえるでしょう。
食べる、顔を洗う、服を着替える、仕事にいく、学校にいく、運動する、電車にのる、車に乗る、役所手続きをする、子育てをする、料理する、お金をつかう、お金をためる、風呂に入る、掃除する、寝る・・・etc
(あげだしたらキリがありません)
社会福祉士が支援するのは、上記のような細かいポイント1つ1つのし辛さです。
例えば、脳の病気が原因で手に麻痺が残り、「食べる」のが困難な方を支援する場合。相談をうけて、福祉サービスを利用したいかどうか、ご家族など関係者から支援はあるのか等、現状や希望を聞き取ります。
福祉サービスを利用するとなれば、いつからどの事業所に来てもらうか、福祉サービスが利用できない曜日・時間の食事はどうするかなどを話し合って進めていくことになります。
でも、これはあくまで一例です。知的障がいがあって金銭管理に困る人もいれば、精神障がいがあって電車に乗れないという方もいます。
社会福祉士が支援する「生活」の意味が広すぎるので、「社会福祉士は生活を支援する仕事」といわれても、いまいちわかりにくいと言えるでしょう。
現場が多様すぎる
社会福祉士の仕事内容は、働く現場によって違いがあります。
以下3点はどの社会福祉士にも共通していますが、具体的な業務は現場によって違うのです。
1.身体・精神・環境等の理由で生活がし辛い方の相談を受け、支援する。
2.関係者と連携・調整する。
3.上記2つを専門的知識&技術で行う。
では、社会福祉士の働く現場とはどのような種類があるのでしょうか?
社会福祉士の働く現場とは?
社会福祉士が活躍する現場は以下です(すごく多いです)
- 社会福祉協議会
- 児童養護施設
- 乳児院
- 母子生活支援施設
- 障害児通所施設
- 障害児入所施設
- 地域包括支援センター
- 特別養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 有料老人ホーム
- 福祉事務所
- 生活保護課
- 児童相談所
- 保健所(健康福祉事務所)
- 病院
- 診療所・クリニック(MSWとして)
- 介護療養型医療施設
- 普通学校
- 特別支援学級
- 特別支援学校
などなど
多すぎや!
覚えられへんし読み飛ばしたで?
覚えられないくらい多いのが社会福祉士の現場なんだ。
現場の数だけ仕事内容も様々なんだよ。
社会福祉士が活躍する現場はじつに多いです。現場が違えば仕事内容も変わってきます。
全ての現場で共通する仕事内容は「生活を支援する」という点です。
でも、広すぎてわかりにくい。それゆえ、社会福祉士の仕事内容は簡単に言われてもわかりにくいのです。
だからといって、具体例を教えてもらってもあくまで一例でしかない。
社会福祉士全体の仕事内容を理解できたと思えないということです。
業務の範囲もケースバイケース
そのうえ、福祉の仕事というのは「A機関はここまで」「B機関はここまで」と明確になっていないことが多いです。
機関同士で重なり合ったり、ケースごとに変わったりと、業務範囲もケースバイケースなことが多い。
いつもあいまいな部分、余白が残っているのが社会福祉士の仕事内容といえます。ゆえに、社会福祉士の仕事内容はわかりづらいし説明しづらいのです。
例えば、機関同士で「この支援はあなたのところの仕事でしょ?」と押し付け合ったり、「どうして動いてくれないんですか?」と不満・緊張関係に発展したりします。一番困っているのは支援をうけている方なんですけどね・・・。
数で表しにくい
社会福祉士の仕事は数で表現しにくいです。
生活や人の気持ちをあつかうので、仕事内容や成果を数で表しにくいのです。
例えば、支援の効果を測りたくても
- 支援をする前の生活はどうだったのか?
- 支援をした結果、どれほど生活は改善できたか?
こうしたギモンの答えは、数ではなく、言葉や文字で表されます。
また、利用者の生活状況をあらわす場合でも
- 利用者が生活で困っていることは何なのか?
- 利用者はどんな人生を送りたいと思っているのか?
答えは言葉や文字で表すことになります。
人の気持ちは数値化し辛いからです。
例えば、「憎いと思うけれど、好きでもある」「仕事したいけれど、したくない気持ちもある」というように、相反する気持ちが両立することもあります。
しかも、人の気持ちはゆれ動きます。
「あの頃は辛かったけど、今思うと笑える」というように、生活や人生の評価は固定的ではないし、可変的です。人の気持ちが変わり続けるように、答えも変わり続けます。
生活や人の気持ちをあつかうので、仕事内容や成果を数で表しにくいのです。この点も、社会福祉士の仕事内容がわかりにくい原因でしょう。
どうすれば社会福祉士の仕事内容がわかるの?というギモンへの答え
じゃあ、どうすれば社会福祉士の仕事内容がわかるんや?
私の答えは「問い続けよう!」だ。
社会福祉士の仕事内容は変わり続けるものだから。
ここまで読んでくださった方は、社会福祉士の仕事について真剣に考えている方に間違いないでしょう。だからこそ言わせてください。
私の答えは「考え続けよう!」です。
私の考える社会福祉士の仕事内容とは、決められた仕事内容だけでなく、必要なものを創り出すことです。
これが社会福祉士の価値だと思っています。与えられた仕事をただするのではなく、自ら考えるということです。
つまり、私が考える社会福祉士とは「社会福祉士は何をすべきか?」という問いに答え続ける・考え続ける仕事ということです。
時代、地域、機関、各個人に合わせて、何を支援して、何を支援しないのか?答えを模索し続けるのです。
まるで哲学のようですが、そういう一面もあるのが社会福祉士という仕事でしょう。人の人生に正解が無いように、支援にも正解がないからです。これは精神保健福祉士も同じです。
以上、社会福祉士の仕事内容は簡単に言われてもわかりにくい理由TOP3という話題でした。
【関連記事です】
社会福祉士か精神保健福祉士、どちらを先に取ると良いか?フローチャートつきでお答えします。
社会福祉士の年収や給料について知りたい方はこちらへ。年収は決して高くないのが現実です。
社会福祉士実習をうける予定の方は知っておいて損はないでしょう。役立つ心構えをホンネで語りました。
コメント