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社会福祉士実習指導者になるには?要件・講習会|体験談&まとめ情報

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社会福祉士の実習指導者になるにはどうしたらいいの?要件は?使うテキストや講習会のことが知りたいなぁ

こうしたギモンのある方へ。

社会福祉士実習指導者になるには、次の2つの要件をクリアする必要があります。

社会福祉士実習指導者になる要件

  1. 社会福祉士資格取得後、3年以上の相談援助業務経験があること
  2. 国が指定する「社会福祉士実習指導者講習会」を修了すること

詳しい話を私が社会福祉士実習指導者講習会を受けた体験談をまじえて解説していきますね!

私は某自治体で働く社会福祉士・精神保健福祉士。現場経験は約14年です。

社会福祉士実習指導者に関心のある方や、「講習会ってどんな雰囲気?」と気になっている方の参考になればと思います。

社会福祉士実習指導者になるには?要件・講習会|体験談&まとめ情報

私が社会福祉士実習指導者になった理由

社会福祉士実習指導者になるには、「社会福祉士実習指導者講習会」を受ける必要があります。これは、全国の都道府県社会福祉士会が主催する講習会です。

私が社会福祉士実習指導者講習会を受けたきっかけは、上司からの勧めでした。

はい、とても受け身でした・・・。モチベーションは高くなかったです。

こんなことを言ったら、関心のある人には申し訳ないけど、「社会福祉士としてステップアップするぞ!」みたいな向上心は無かったです。

社会福祉士になって10年以上たっていましたが、ひたすら目の前の仕事、ケースワークに集中しているというか、余裕はなかったです。

だから、社会福祉士実習指導者にさしたる関心をもつこともなく過ごしてきました。

だって、社会福祉士の実習指導者は、通常業務に加えて、実習生を指導するんです。大変に決まっている。

すでにオーバーワーク気味なのだから、そのような余裕はない!って、心の中で切り捨てていたわけです。

私は社会福祉士の卵たちをそばから見守り、関わるぐらいがちょうど良かったのです。こんな記事も書いて応援してきました。

しかし、恩義のある上司からの勧めでしたので、断り(れ)ませんでした。

それに、そもそも自分が社会福祉士になるときに、実習指導者の方にお世話になりましたから・・・。「私も次の代の方に返していかねばならん」と考えました。

というわけで、とっても後ろ向きに、しかし使命感をもって、社会福祉士実習指導者講習会を受け、社会福祉士実習指導者となったのでした。

だから、「社会福祉士実習指導者になりたい!」という方は、ほんとにすごいと思います。モチベーション、どこからやってきていますか?

一方で、「社会福祉士実習指導者になんてなりたくない。ヤダヤダ!」「仕事が増えて大変だ。」という方には、とっても共感できます。

しかし、あなたにも出番が回ってきたのであります。誰かが教えなきゃ、新たな社会福祉士は誕生できないんですよね。

ボクには実習生に教えられることなんて無いよっ 自信ないなぁ

自信がない人もおられるはず。「実習指導者になるには、まだまだ経験不足。」と感じている人もいるのではないでしょうか?

しかし、自信のないあり様、悩んでいるまさにその姿さえも、実習生にとって大切な学びになるのだと思います。

「俺についてこい!大丈夫だ!」と言う社会福祉士(そんな人いないか…)よりも、よっぽど誠実で信頼できる人だと思うんですよね。

社会福祉士実習指導者とは?何をする人?

社会福祉士の実習指導者は、社会福祉士を目指す実習生に対して、現場での学びを支える役割を担う立場です。

実習指導者の役割は4つ。

社会福祉士実習指導者の役割とは?

  • 実習のマネジメント
  • 実習のプログラミング
  • 実習でのスーパービジョン
  • 社会福祉士像の伝達

『実習のプログラミング』は、要は実習内容を組み立てるわけですが、国からの通知によってさまざまな決まりがあります。「実習指導者ってのは、こんなに手間かけて実習生を迎え入れてくれてたんだなぁ…」と、感謝の念がわきます。

ちなみに、私が講習会を受けて、社会福祉士実習指導者の心構えとして心に刻んだのは「実習生をクライエントと同様に扱う」ということです。

実習生は、社会福祉士実習指導者から社会福祉士像を学びとる。

実習生は、社会福祉士実習指導者との関係をモデルに、クライエントとの関係をつくる傾向がある。

そういった話だったと思います。(私の解釈)

実習生にとっては、初めて足を踏み入れる実際の現場。教科書では学べなかった“福祉のリアル”を体験する場所です。

実習生にって、実習指導者は社会福祉士のリアルなサンプル

実習指導者は「N=1」としての姿を見せ、実習生に関わり、モデルとなるんですね。

だから、社会福祉士実習指導者は重要な存在です。私たちの姿を、実習生はマネていくかもしれないわけですから。

社会福祉士実習指導者になるには?要件2つ・申し込み方法

社会福祉士実習指導者になる要件2つ

社会福祉士実習指導者になるには、次の2つの要件をクリアする必要があります。

社会福祉士実習指導者になる要件

  1. 社会福祉士資格取得後、3年以上の相談援助業務経験があること
  2. 国が指定する「社会福祉士実習指導者講習会」を修了すること

実習施設等におけるソーシャルワーク実習(市町村においてソーシャルワーク実習を行う場合を含む。次号において同じ。)を指導する実習指導者は、社会福祉士の資格を取得した後、相談援助の業務に三年以上従事した経験を有する者であって、かつ、実習指導者を養成するために行う講習会であって厚生労働大臣が別に定める基準を満たすものとしてあらかじめ厚生労働大臣に届け出られたものを修了した者であること。
≫根拠法令 社会福祉に関する科目を定める省令 第四条八号

社会福祉士実習指導者講習会の申し込み方法

講習会に申し込むには、まず、日本社会福祉士会のHPから各都道府県の社会福祉士会による講習会の開催要項をチェックしましょう。

こちらが講習会の一覧です。

申し込む講習会は、お住まいや職場のある都道府県以外でもOKです。私が受けた講習会にも、さまざまな都道府県にお住いの方が参加していました。

受講申込書と、会員ではない人は「社会福祉士登録証」のコピーをFAXか郵送で送ります。

それで抽選されて・・・。

受講決定となれば、文書が届きますので、受講費の納入研修テキストの購入をしましょう。

研修テキストは、現在は『新版 社会福祉士実習指導者テキスト』です。

受講費は、日本社会福祉士会に入会していれば割引されます。日本社会福祉士会に入会していれば受けられる、メリットでもあります。

【体験談】社会福祉士実習指導者講習会を受けてみた!

社会福祉士実習指導者講習会は、キッチリと決まりのある研修です。

遅刻・早退がある場合は修了できないが、受講さえすれば修了できるという、日本的な認定スタイルという感じです。

日数やスケジュール感

  • 日程  2日間~3日間
  • 時間数 計15時間ほど

私が受けた講習会は、2日間でした。受ける日は丸一日というスケジュール感で、朝から夕方まですし詰めでした。8~9時間くらい。休日に行くので、ちょっと疲れました。

参考のために、私が受けた以外の講習会の開催要項をチェックしてみました。

すると、講習会は2日間~3日間となっていますね。3日間の場合は、2日間の講習会に比べて各日とも短時間で終わるようで、6~7時間くらいとなっていますね。

講習会の概要(テキスト、科目、講義、演習、グループワークなど)

  • テキスト 『新版 社会福祉士実習指導者テキスト』と『社会福祉士実習指導者講習会』
  • 科目 ①実習指導概論、②実習マネジメント論、③実習プログラミング論、④実習スーパービジョン論(4科目)
  • 形式 講義+演習(現地もしくはzoom等)
  • 演習はグループワークあり(実習プログラミングや実習生への関わりなど)

テキストは事前購入する『新版 社会福祉士実習指導者テキスト』に加えて、受講者には『社会福祉士実習指導者講習会』というテキストが配布されました

こちらの写真にあるオレンジの本です。

この2冊を行き来しながら、講習会は進められました。

私はオンラインではなくて、リアル参加で受けました。

講習会には定員数ぐらいの方が来られていました。男女比は、男性の方が多かったですね。

年齢層は20代~60代の方まで、幅広くおられました。20代でまだ経験の浅い方もいました。

印象的だった講義内容やワーク

講師をしていただいていたのは、大学の先生や、現場の社会福祉士さんだったりでした。

講義で印象に残ったり、やってみようと思ったことは、例えば次の3つ。

  • 実習生のアセスメントをすること
  • 実習生にはクライエントと同様にかかわること
  • 支持的、教育的、管理的な視点でスーパービジョンを行うこと

講義だけだったら楽ちんなんですが、社会福祉士の研修といえば、やはりグループワークなどの演習があります。

特に2日目は演習が多かったですね。テキストの演習課題に沿って行われました

演習ではグループに分かれてロールプレイを行いました。実習生を演じたり、実習指導者を演じたりと、気疲れはしますが刺激的でもありました。

でも、グループワークって未だに慣れないというか、できれば避けたい。とにかく疲れますねん。

20代の頃は率先して司会なりリーダーを務めていましたが、近頃は周囲の出方をみるようになりました。

グループワークって、「では、始めてください」となってから、少し間があきますよね?

そこで第一声を出した人が、リーダーとなることが多いかなぁと思います。

でも、私はできれば省エネで過ごしたかったし、リーダーはご免こうむりたかった。だれかが声を発してくれるまで、その間をけっこう辛抱したつもりでした。

・・・が、しびれを切らして声を出してしまい、まとめていくことになりました。私みたいな人、いますよね?

講習会で気をつけたいこと、あると便利なもの

とにもかくにも、遅刻・欠席・早退しないことです。

開催要項に書かれていますが、遅刻・欠席・早退すると修了できません。(多少は許してもらえるかもしれませんが・・・)

会場は普段と違った場所でしょうし、事前に交通手段を調べておいたり、当日もゆとりをもって出発したいですね。

ちなみに、zoomなどオンラインで参加する人は、事前に試しておいた方が良いと思います

うまく設定できなくて入室できない、音が聴こえない等があるあるですし、焦ってさらにうまくいかなかったりするので。

あと、仕事だと眠くならないですが、講義になると学生時代にタイムスリップして寝てしまうかもしれません。(寝ている人がいました)

眠気対策として、コーヒー飲むなり、ガムを噛むなりして、なんとかしのぎましょう!

これから社会福祉士実習指導者を目指す方へ

社会福祉士実習指導者講習会は、要件としても、講習会の内容としても、予想していたよりハードルは高くなかったです。

講習会は講義と演習で構成されていて、テストはありません

遅刻・欠席などせず、全て受けることが修了要件です。

そして、実務経験が3年以上ある社会福祉士さんであれば、申し込みできます

「私にはまだまだ経験が足りない」「教えられることなんて無い」と感じるかもしれませんが、実際の参加者にもそうした思いの方がけっこうおられました。

なので、堂々と申し込み、参加して良さそうです。

私は講習会を受けて、かつて私を担当してくれた実習指導者の気持ちを想像することができました。

実習生だった私は、あまりにも青く、恥ずかしい言動、ふるまいをしていたので、思い出したくなかったですが…(苦)

今後、私が担当する実習生には、寛容な心で関わろうと思いました。

社会福祉士実習指導者講習会は、修了すると社会福祉士実習指導者の修了証をもらえます

私のように職場からの要請で否応なく受けるのも1つの道ですが、「社会福祉士として実習指導をしたい」という方は、ぜひ講習会を受けてくださればと思います。

そして、社会福祉士実習指導者は「ステップアップしたい」「めざす目標が欲しい」という方のニーズにも応える資格と考えます。

そして、「教えようとする者が、最も教えられる」という原則通り、社会福祉士実習指導者になれば、自らが成長・向上できると思います。

おわりに

私が社会福祉士実習指導者になっての話は、今後また書かせていただきます。

ここまで読んでいただきありがとうございました。質問・コメント、大歓迎です。それではまた!

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