グループホームに障害支援区分は必要?【社会福祉士が解説】

しゃふく・PSWのノウハウ
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グループホームで暮らすには障害支援区分がいるん?

いらないな。

こんにちは!社会福祉士・精神保健福祉士のぱーぱすです。

グループホームは障害福祉サービスのひとつでして、共同生活援助ともいいます。

で、このグループホーム。障害支援区分の認定調査・判定をうけて「区分なし」と判定された方でも入れるかどうかですが、誤解されがちです。

「グループホームで暮らしたい」「グループホームを利用したい」と思った時、「障害支援区分は何以上ないといけないのだろう?」と疑問に思う方がいます。「1以上?」「2以上?」現場でも聞かれることがよくある質問です。

障害福祉サービスの利用には、障害支援区分の条件があるサービスが多いです。なので、よく知っている方がグループホームに障害支援区分の条件があるのかという疑問をもつのは自然なことです。

結論ですが、グループホーム(共同生活援助)に障害支援区分は必要ありません。(制度上は)

障害支援区分認定調査で「区分無し」と判定された方でも「グループホームに入れない!」と焦る必要はありません。「区分なし」でも入れますし、「区分6」でも入れます。区分は関係ないということです。ご安心ください!

ただし・・・です。制度上はグループホームを利用できるとしても、障害支援区分を理由に入居を断られることはあります。今回はそのあたりをくわしくお話する記事ですので、

  • グループホームへの入居をご検討の方
  • 支援者の方で、グループホーム(共同生活援助)の利用条件が知りたい方

上記のような方に役立つ内容となっております

それではまいりましょう!

グループホーム(共同生活援助)の対象は?

厚生労働省はグループホーム(共同生活援助)の対象をきめています。
それはつぎのとおりです。

地域において自立した日常生活を営む上で、相談、入浴、排泄又は食事の介護その他日常生活上の援助を必要とする障害者(身体障害者にあっては、65歳未満の者又は65歳に達する日の前日までに障害福祉サービス若しくはこれに準ずるものを利用したことがある者に限る。)
出典:障害福祉サービス等について – 厚生労働省

どこにも区分の条件は書かれていませんね。グループホーム(共同生活援助)には区分なしの方から区分6の方まで、障がいのある方なら誰でも入居できるのです。

実際、「区分なし」の方もグループホームを利用しています。しかも、グループホームの外部サービス利用型では、区分無しの方が約7割以上です。
参考:障害福祉サービス等について – 厚生労働省

区分無しの人が7割も!?
って、外部サービス利用型ってなんや?

グループホームは2種類ある。
外部サービス利用型と介護サービス包括型
だ。
図で説明しよう。

外部サービス利用型と介護サービス包括型

グループホームの別名が共同生活援助です。そのグループホームには2種類あります。

外部サービス利用型と介護サービス包括型で違うポイントはいくつかありますが、重要なのは「介護サービスをしてくれるのは誰か?」ということです。

「外部サービス利用型」だと、原則、入居している人が介護サービスをうけたい時は、外部の事業所からホームヘルパーにきてもらうことになります。

いっぽうで「介護サービス包括型」だと、原則、入居している人が介護サービスをうけたい時も、グループホームの職員が介護サービスをしてくれることになります。

障害支援区分によっては入居できないことがある2つの理由

はじめに「制度上はグループホーム(共同生活援助)に障害支援区分の条件はありません」といいましたが、「制度上は」と言ったのには事情があるのです。

つまり、「制度上はどの障害支援区分でもグループホームを利用できるけれど、実際のグループホームが受け入れてくれるかどうかは別問題」ということです。「障害支援区分を理由にグループホームの入居を断られた!」ということがあるのはそのためです。

なぜ断られることがあるのでしょうか?ここからは私の経験上のことですが、考えられる理由は2つです。

障害支援区分によってグループホームに入るお金が違うから

障害支援区分は、区分無しが最も軽く、区分6が最も重いイメージとなります。それで、この障害支援区分の重い人ほど報酬が高く、逆に、障害支援区分が軽い人ほど報酬は低くなっています。

なので、「障害支援区分が重いほどグループホームにはいるお金は多くなり、障害支援区分が軽いほどグループホームにはいるお金は少なくなる」ということです。

とは言え、一般的に考えると障害支援区分が重いということは、支援も人件費もよりいっそう必要です。グループホームの報酬が高くなるのはその分なので当然でしょう。

いっぽうで、障害支援区分が軽ければ、それだけ支援の手がはぶけて、人件費も浮きます。その分、グループホームの報酬は安くなるというシステムになっています。

ちなみに「報酬」と言ってきましたが、専門的には「報酬単価」とよばれるものです。各都道府県に国民健康保険団体連合会(国保連)というものがありまして、グループホームが国保連にお金を請求するシステムになっています。そのときの報酬をきめるのが「報酬単価」ということです。
参考:厚生労働省 障害福祉サービス費等の報酬算定構造

要は、お金の問題です。グループホームの経営がかかっている問題なのです。そもそもグループホームの報酬は高くありませんので、厳しい経営状況におかれているところが少なくありません。(そのため、グループホーム自体が不足しがちです。)

それで実際のところ、障害支援区分は必要ないのに、いざ利用しようと思うとグループホーム側から「区分〇以上の方でないと受け入れできません。」みたいなことを言われるのは、こうしたお金の事情がからんでいる可能性があります。

グループホーム側の支援力では受け入れられないから

障害支援区分によって入居が断られる理由の2つ目は、支援力の問題と考えられます。これは、障害支援区分の高い方の場合にあることです。

障害支援区分が高いということは、グループホーム側にとっては支援の質も、量も要求されるということです。そんなときに、「グループホームの人手が足りない」とか「専門的に介護サービスのできる職員がいない」となれば、入居をお断りせざるを得ないというわけです。

福祉の業界は慢性的に人手不足です。理由はいろいろありますが、給料や年収が安いことは大きな理由でしょう。仕事は大変だったり過酷だったりするのに、その分のリターンが見合っていないのです。人材離れが慢性的な課題なので、人手は不足するし、スキルアップもなかなかできない課題があるわけです。

グループホーム利用に障害支援区分は必要か?【まとめ】

制度上は、グループホームの利用に障害支援区分は関係ありません

ただ、実態としては障害支援区分を理由にグループホーム側から入居を断られることがあります。理由は、グループホームの経営戦略と支援力の課題にあると考えられます。経営戦略と言っても、グループホーム側が利益を追求しているというよりも、グループホーム側の経営上の切実な問題が横たわっていると考えた方が良いかもしれません。

「区分なし」と判定された方も、堂々とグループホームを利用できます。あとは、実際に受け入れてくれるグループホームを見つけていくことになります。

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