

年会費が負担じゃないなら入るがオススメ。
メリットとデメリットを解説しよう。
- 「日本社会福祉士会が何だかよくわからない」
- 「お金かかるみたいだしチョット・・・」
- 「周りで入っている人少ないし・・・」
という方は多いです。
社会福祉士に資格登録したのち、希望する人だけが、日本社会福祉士会と各都道府県の社会福祉士会に入ることができます。
自動入会でも強制でもありません。
でも、入会するかどうか、迷いませんか? 私自身も迷いましたし、周りの社会福祉士にも迷っている方々がいます。
結論ですが、日本社会福祉士会・都道府県社会福祉士会への入会をオススメできるのは、自分から研修参加したり、情報紙をよんだりする意欲と時間のある方です。
社会福祉士会に入るかどうかは、人それぞれです。入らない社会福祉士さんもいます。
この記事は「日本社会福祉士会や都道府県の社会福祉士会に入った方が良いのかどうか?」というテーマで、メリット・デメリットをまとめています。
会員の立場で体験談も盛り込んでいます。
ではまいりましょう!
日本社会福祉士会と都道府県の社会福祉士会のキホン
日本社会福祉士会も各都道府県の社会福祉士会も社会福祉士の職能団体です。
意見・要望、様々な政策提言、社会福祉士の社会的地位の向上、社会福祉士のキャリアアップ支援などを行っています。
都道府県の社会福祉士に入会=日本社会福祉士に入会
都道府県社会福祉士会に入ると、自動的に日本社会福祉士会にも入ることになります。
どちらか一方だけに入ることはできません。
理由は、日本社会福祉士会が「連合体組織」だからです。詳しくは下記記事で解説しています。

都道府県の社会福祉士会は、全国47都道府県にあります。日本社会福祉士会は都道府県の社会福祉士会がまとまってつくられた組織です。
「細かいことは気にしないよ」って方は都道府県の社会福祉士会も日本社会福祉士会もセットだと覚えておけばOKです。
日本社会福祉士会の組織率は20%未満

社会福祉士会って、みんな入ってるん?

入っているのは5人に1人くらい。
案外少ないでしょ?
そもそも、日本社会福祉士会に入っている人の割合は何%でしょうか?
日本社会福祉士会の公式HPによると、日本社会福祉士会の加入率は18.42%です。(2018年時点、226,561人中、41,731人の加入)
つまり、社会福祉士5人中1人です。各都道府県社会福祉士会の加入率も、同程度と考えられます。少ないと感じませんか?
日本社会福祉士会の加入率は1995年がピークで53.9%でした。以降、減少の一途をたどり、18.42%まで下がっています。
社会福祉士の数が増えている割に、加入する人は少ないというのが実態です。
他の職能団体の加入率と比較してみても、医師の「日本医師会」は6割弱、看護師の「日本看護協会」 は5割弱です。【厚生労働省(平成21年度データ)より】
比べてみても、日本社会福祉士会の加入率は低い感じがします。
どうして日本社会福祉士会には入らない人が多いのでしょうか?
メリット・デメリットをみていきましょう。
日本社会福祉士会・都道府県社会福祉士に入会するメリット
日本社会福祉士会のHPから引用してみます。
- 会員証、会員バッジが発行されます。
- ニュース(会員情報紙)が年4回送付されます。
- 研究誌『社会福祉士』への論文投稿の機会が与えられます。
- 研究誌『社会福祉士』が年1回送付されます。
- 研修会・大会等、自己研鑽の機会が豊富にあります。
- 社会福祉士学会に研究成果を発表する機会が得られます。
- 厚生労働省や各自治体の最新福祉情報が手に入ります。
- IFSW(国際ソーシャルワーカー連盟)の会員となります。
- 会員専用のホームページへアクセスできます。
- 全国の会員間でネットワークが作れます。
- 出版物が割引購入できます。
引用元:公益社団法人 日本社会福祉士会HP
日本社会福祉士も都道府県社会福祉士もセットで入会することになります。なので、日本社会福祉士会HPでは、都道府県社会福祉士会への加入メリットも紹介されているわけです。
ちなみに、上記メリットに加えて成年後見人になる道が開かれるメリットがあります。
以下、これらのメリットについて私の実感をまじえて話していきます。
会員バッジ
社員バッジや議員バッジのように、金属製でスーツ等にとりつけられる物でした。
これが会員バッジです!と載せたかったのですが、会員バッジは捨てました失くしてしまいました。すみません!
実用性が無かったので・・・。使ったことはありませんでした・・・。(使う機会あるんでしょうか?)
もしかしたら、研修とか社会福祉士の大会に参加する時につけると良いのかな?
「私は社会福祉士会の会員だ」という所属意識にはなるでしょう。
会員証
会員証は各都道府県で違うかもしれませんが、クレジットカードと同じサイズのものです。
私の会員証には「会員ナンバー」と「社会福祉士登録ナンバー」がのっています。
「会員ナンバー」は手続きなどで使うことがありますから、確認するときに見ます・・・が、他でつかったことはありません。
ニュース(会員情報紙)について
日本社会福祉士会・都道府県社会福祉士会から、会員情報紙が定期的に郵送されます。
研修・求人・ニュース情報がメインなので活用できる人にはメリットでしょう。
逆に、読まない人にとっては読まないチラシと同じで、すぐに捨てるか、たまって書類の山になってしまう結末が待っているでしょう。
日本社会福祉士会からのニュース(会員情報紙)
ある時の日本社会福祉士会からの会員情報紙です。こんな感じで届きます。 封の中には研修の案内、求人情報、「公益社団法人 日本社会福祉士会NEWS」の冊子が入っていました。
研修案内としては、アルコール依存症の基礎講座や、スクールソーシャルワークの全国実践研究集会や司法福祉全国研究集会の案内、独立型社会福祉士研修などが入っていました。
昔は実際の会場で研修を受けていましたが、最近ではコロナの影響でオンライン(zoom)が増えています。
ちなみに、日本社会福祉士会からのチラシには、全国各地の研修案内が含まれています。
残念ですが、興味があっても「遠すぎて参加できない」ということがよくあります。例えば、沖縄に住んでる人にも東京の研修を案内される・・・という具合ですね。
それと「公益社団法人 日本社会福祉士会NEWS」はけっこうボリュームがあります。すべて読むには時間がかかるくらいの分量です。
しかし、現場で働いている人の生の声などが書かれているので、勉強熱心な人には役立つでしょう。
おそらく、読まずに放ったらかしの人も多いのではないでしょうか?
現場の社会福祉士は毎日忙しいですから・・・。
都道府県社会福祉士会からのニュース(会員情報紙)
都道府県社会福祉士会からもニュース(会員情報紙)が届きます。
正直なところ、日本社会福祉士会よりも身近な研修案内・求人が入りやすく、役立てやすいです。
研修は私も参加したことがあります。研修会場で仕事関係の人とバッタリ会うこともあります。
これって結構メリットでして。
後日、仕事で再び会った時には「先日の研修でお会いしましたね!」などと盛り上がり、仕事がしやすくなったりします。
いわゆる「顔が見える関係」というのですが、福祉現場では関係機関と電話だけでやり取りをすすめていて、顔も知らない相手がよくいるものです。
しかし、これだと本音が見えにくかったり関係が深まらず、時に衝突したり協力しにくかったりと、不都合が生じやすいです。
実際に顔を突き合わせて話せば、いろんな誤解なども解けやすく、仕事をスムーズに進めやすくなります。

研修には勉強する意味だけでなく、ネットワークが広がって仕事しやすくなるメリットがあります。
ただ、最近はコロナの影響でオンライン研修が増えてきています。感染リスクはありませんが、ネットワークを広げるメリットは減少しているでしょう。
また、研修は土日や平日夜に開催される傾向です。平日の日中に仕事をしている人なら参加しやすいのですが、変則勤務などの方は参加したくてもできないことがあると思います。
統計資料やe-ラーニングについて
日本社会福祉士会の会員専用ページでは、統計資料を見れたり、e-ラーニング(無料のネット講座)を受けられるメリットがあります。
個人的には、統計資料をブログの情報収集用に活用しています。・・・が、ふだんの仕事で確認することはまずありません。
e-ラーニングでは、社会福祉関係の講義を受けられます。講義形式が学習しやすいという方にはメリットでしょう。
ちなみに、2020年9月30日、公式HPでのe-ラーニング月間PVは、2600程でした。30日で割れば、一日100PV弱くらいです。
「観る方は観る」という感じですね。(2021年7月にHPリニューアルされてからはPV表示が見当たらなくなっています)
成年後見人になる道が開かれる
社会福祉士は、日本社会福祉士会に加入して所定のプロセスを経ることで、成年後見人になれます。
いいかえると、日本社会福祉士会に入らないと、成年後見人にはなれません。
今後、日本では高齢・単身の人が増えていく予測です。身寄りがない人が認知症になってしまう等、重要な決定を自ら行えず困る方は増えていくでしょう。
そこで、国は成年後見人の活用を促しています。
成年後見人には高い倫理観がもとめられるうえ、大変な職務となる可能性も高いです。それゆえ、社会福祉士資格をもつだけでなく、所定の研修などを乗り越えるハードルもあります。
社会福祉士が成年後見人になる場合、報酬がもらえることがあります。(無いこともある)
成年後見人の報酬は家庭裁判所が決めます。報酬額の目安をまとめると次のとおりです。
管理資産額 | 報酬額の目安/月額 |
~1,000万円 | 2万円 |
1,000~5,000万円 | 3~4万円 |
5,000万円~ | 5~6万円 |
参考:東京家庭裁判所 東京家庭裁判所立川支部 成年後見人等の報酬額のめやす
これを高いとみるか安いとみるか。どう思いますか?
下記記事では”成年後見人は稼げるか?“という視点でもう少し詳しく解説しています。

日本社会福祉士会に入会するデメリット
デメリットは、安くない年会費がかかることです。
年会費の額は、所属する都道府県によって違います。目安は15,000円ほどです。
下記リンクから全国の年会費がわかります。
個人的には15,000円かかると、社会福祉士の年収からすると高いと思います。

年会費が高くて加入しにくい人は多いのではないでしょうか?
年会費に見合うメリットがあるのかどうかで考えると、微妙と感じる人が多いかもしれません。
私の意見としては会員特典やメリットを増やすよりも、収入的に年15,000円払う負担が辛いです。
年会費が高いのが何よりのデメリットというのが感想です。
私が日本社会福祉士会・都道府県社会福祉士会に加入している理由
さいごに、私が日本社会福祉士会に加入している理由ですが、選挙投票のような理由です。
つまり、わずかでも日本社会福祉士会の組織率をあげ、会としての意見力をあげることが、この日本をより暮らしやすい国にすると思っているからです。
こうした入り方を人にすすめるつもりはありません。
まずは自らの生活を立てることが優先だと思うからです。
入会をオススメできる方がいるとすれば、自分から研修に参加したり、情報紙をよんだりする意欲・時間のある方です。
入会をご検討の方は、下記リンクから各都道府県のホームページを調べられますので参考にしてみてくださいね。
入会するかどうか迷うあなたのお役にたてたならうれしいです!
以上、日本社会福祉士会・都道府県社会福祉士会の入会メリット・デメリットという話題でした!
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