- 社会福祉士の魅力は?
- 精神保健福祉士になって良かったことは?
こういった疑問のある方へ。
本記事の内容は、私が働く中で変化した体験談です。
- 自分が変われば周りも変わるとわかった
- 自己管理ができるようになった
- 自分に優しくなれた
私は社会福祉士・精神保健福祉士として働いています。現場経験は約10年です。
利用者さんが変わったんじゃなくて、自分が変わったんか。
私は社会福祉士・精神保健福祉士になって変わりました。
今の私があるのはこの仕事に出会ったおかげです。
少々恥ずかしいですが、私の変化をお話しします。
【体験談】社会福祉士・精神保健福祉士の魅力【自分が変わる】
私がどのように変化したかというと、ポイントは3つです。
- 他人を変えたい・他人が悪い
- 自分のコンディションがわからない
- 自分に厳しい
- 変えられるのは自分
- 自分のコンディションがわかって早めに休むようになった
- 自分に優しくなった
社会福祉士・精神保健福祉士は、自分が変わる、人生までも変わっていくという仕事です。
例えば私は、学生時代の友人に会うと「昔のぱーぱすとは思えない」と口々に言われるほど変わりました。
そもそも福祉の仕事をするような人間には見えていなかったのですね。
こういった話は、周りの社会福祉士や精神保健福祉士からも聞きます。
「今があるのはこの仕事に出会えたから」と言うんですね。
変化1:自分が変われば周りも変わるとわかった
人のせいにばかりしている人の人生は、好転しません。
しかし元々の私は、人のせいにばかりして生きていました。
- どうして○○してくれないのか?
- 俺が○○するのはあいつが○○だからだ
周りが悪いと思っていたので、周りを変えようとしていました。
でも、変わらないんですよね。だからイライラして、不満や怒りをかかえていました。
ところが、社会福祉士や精神保健福祉士として人の人生・生活を支援をしていて、ある事実に気づくようになりました。
それは、人のせいにしている人の人生は好転しないということ。
支援が進みにくいケースは、大体が「自分に問題は無い」「周りが変わるべき」と考えている人です。
- 周りが悪い
- あいつが○○してくれたら
- あの時○○といわれたから
- 親が○○だから
- 子どもが○○だから
そう言い続けている人たちの人生には、変化が起きないし、彼らが望むような人生には変わっていかないのです。
これはアルコール依存症の人が回復するための原則にも通じます。(関連記事:アルコール依存症家族に贈る「回復の法則」25【社会福祉士の書評】)
この事実に私は気づき、私自身の人生についても考えてみました。
周りを変えるのではなく、自分が変わること。
自分が変えられないことは置いといて、自分が変えられることに集中すること。
これはアメリカの神学者、二ーバーの祈りにも通じますね。
神よ
変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。
自分が変わると、おのずと周りも変わりだす。私の生き方が変わった気づき・体験でした。
変化2:自己管理ができるようになった
自分の感情に気づけるようになり、理性的に対応しやすくなりました。
もともとは感情のアップダウンが激しい人間でした。
ささいなことで怒ったり、不機嫌になったり。周りからは気難しい人間に見えていたようです。
ところが社会福祉士・精神保健福祉士として働くなかでは、自分の感情をコントロールしないといけませんでした。
例えば、支援で腹が立っても感情はおさえて、どう表現すると良いかと考えて対応するように頑張りました。
「この人は嫌いだなぁ」と思っても、全ての人をかけがえのない存在として尊重する専門職なので、気持ちは置いておいてするべき対応をしてきました。
自分の感情を見つめ「専門職としてどう関わると良いか」を考えて行動する繰り返しの日々でした。
いつの間にか、感情をコントロールしやすくなっていることに気づきました。
自分の感情に気づきやすくなったのです。結果的に、自己管理がしやすくなりました。
例えば、「自分はいま、怒りを感じている」と理解できれば、それだけで怒りの感情は少なくなるところがあります。
しかも、ストレス対処を意識的にできるようになります。
「今は怒りを感じているから、この場を離れて落ち着かせよう」とか「誰かに話してグチを吐き出しておこう」といった具合です。
こうして、昔と比べて気持ちのコントロールがしやすい自分に変わっていきました。
変化3:自分に優しくなれた
この仕事を通して、自分自身をいたわれるように変わりました。
もともと私は「○○じゃないといけない」という考えを自分にも他人に向ける性格でした。
例えば以下のように。
・○歳には結婚していないといけない・・・
・トップじゃないと価値が無い・・・
がんじがらめの価値観に自分をしばりつけ、目の前にレールを自ら引いていました。
「0か100か」という白黒思考もありました。
思うようにならないことが多く、(これが要因とも気づかず)苦しんで生きていました。
しかし、社会福祉士や精神保健福祉士として仕事をするうち変わっていきました。
例えば、精神障がいのある方を支援をするなかで、「仕事すべき」とか「結婚すべき」なんてことを言うわけにはいかなかった。
ホンネとしてはつい言いたくなってしまう「どうして○○しないんですか?」という言葉を飲み込みながら、日々支援をし続けました。
社会福祉士や精神保健福祉士は多様な価値観を受容する専門職だからです。
たくさんの人の人生をうかがいました。
夢や希望、失敗や挫折、喪失や悲嘆を聴いてきました。
私が思う、優しい言葉をかけてきました。
こうして、かけ続けた言葉は自分自身に返ってきました。
社会福祉士・精神保健福祉士の理想像を演じるなかで、プライベートの自分自身もそれに近づいていったのです。
そうして、「人生には正解が無い。生き方は自由なんだ。自分だってこれで良いんだ。」と考えるようになりました。
自分自身をいたわれるように変わりました。ずっとラクに生きられるようになったのです。
【最後に】変化できた理由
変化できた理由は2つ考えられます。
- 社会福祉士・精神保健福祉士が自己覚知を求められる専門職だから
- 様々な価値観・背景の人と向き合うから
自己覚知について、詳しくは「社会福祉士の自己覚知【必要な理由・やり方を社会福祉士が解説】」で解説しています。
また、大勢の人生を知るのも社会福祉士・精神保健福祉士ならではです。
利用者さんや患者さん1人の課題ではなく、家族代々の文脈で連鎖しているケースにたくさん出会います。
そうしたケースに向き合っていると、いつの間にか私たち自身の価値観までも変えていく。
結果、生活・生き方が変わり、いつの間にか人生が変わるレベルの変化へとつながっていくように思います。
私は社会福祉士・精神保健福祉士になって良かったです。
ご興味のある方はぜひともに!
社会福祉士にご興味のある方は「【簡単に】社会福祉士とは?12視点で現役がまとめ解説」を。
精神保健福祉士にご興味のある方は「【簡単に】精神保健福祉士とは?12視点で現役がまとめ解説」を読んでもらうと、もっと詳しくわかるはずです。よろしければご覧下さいね。
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