社会福祉士や精神保健福祉士(PSW)が医療機関に就職する心構え【体験談】

しゃふく・PSWの就職・転職
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病院とかクリニックって安定してそうやし就職したいなあ〜

そう楽観的にもいてられないぞ。体験談を伝えよう。

社会福祉士・精神保健福祉士(PSW)にはいろいろな就職先がありますね。

代表的な就職先のひとつが医療機関です。医療機関とは、病院や診療所、クリニックですね。それで、この記事では

医療機関で働こうかな~

と考えている方へむけてお話します。

何をはなすかというと、私の体験です。医療機関(クリニック)で相談員として働いた経験があります。

医療機関で働くには心構えがいるんじゃないかという話をしていくのですが、医療機関を辞めた人間のいうことです。自分でいうのもなんですが、けっこう色のついた意見と思ってもらうと良いと思います。わたしの経験だけがすべてではないですから。

さてさて、医療機関で働きたい方はたくさんおられると思います。医療機関で働きたい!という方には、「けっこうキツいところがある」という話を知ってもらうと、リスクに備えられるはずです。

それではまいりましょう!

就職先に医療機関(病院・診療所)は心構えがいる理由

私の経験から言える心構えは、3つにしぼるとこうなります。

心構え①医師がワンマンな可能性あり

心構え社会福祉士・精神保健福祉士の価値と医療の価値がぶつかって葛藤

心構え給料が良いとは限らない

1つ1つ、具体的にお話していきますね。

理由① 医師がワンマンな可能性あり

医療機関は、医師の権力がたいていは絶対的です。言い方は悪いですけど、場合によっては独裁国家のような現場もあるでしょう。「職種がちがうだけで、まるで身分まで違う世界」というのが医療機関の世界だと感じます。

医師がワンマンな可能性があるという理由は、私のつとめたクリニックがそうだったのと、知人や仕事でかかわった先の医療機関もそうだったからという、実務経験によるものです。

医療機関は医学モデルで動いています。医師をトップとした指示命令系統があります。ピラミッドの頂点が医師です。なので、医師が右といえば右、左といえば左です。(医師のことは「先生」と呼ばないといけません。あたりまえかもしれませんけれど。)

はっきりとした指示命令系統があることによって、お医者さんがしっかりと責任をもった、スピーディーな医療行為が可能となるのです。人命にかかわることですし、とても大切なことです。

いっぽう、ワンマンになってしまうと良くないこともありまして。医師であれば、おとがめないし、わがままもできてしまうってことです・・・。

例えば、他人が読めないようなカルテを書いていても誰も指摘できない緊張感があります。患者にカルテの書き込みを読まれないようにしているとも言われますが・・・医師によって違います。

私が昔つとめたクリニックで、カルテが読めないことを指摘する人がいましたけれど、結果はかわりませんでしたね。周囲のスタッフが、読む努力や、解読するスキルをみにつけなければなりませんでした。わたしがいた現場では「あのドクターの字は象形文字」などと皮肉がとびかうくらいでした(苦笑)

もちろん、謙虚な医師の方もおられました。そういう方は、ご自身でご自身を律されていたように思います。見識の高さもさることながら、立ち振る舞いまで高潔な方というのは、まさしく「先生」とよぶにふさわしい方と感じたものでした。

日本の医療は、医師に責任が集中する構造があって、医師がワンマンになってしまいやすいと思っています。医師の方々は重責をになう立場。何か問題がおこれば責任は医師にふりかかるわけで。そのプレッシャーはすさまじいものだと思います。

ただし、一緒に働くとなれば、ちょっときりかえてとらえた方が良いですね。ワンマンなドクターとの関わりで苦慮したり、振り回されてアレコレ走り回ったり、調整したりする心づもりはある方が良いと思います。これは、看護師の方々も同じかもしれません。

なので、社会性やコミュニケーション力に長けた方が良いと思います。表情を読んだり、空気感を読む力がないと苦しいはずです。福祉現場ならどこでも必要な力ですが、特に医療現場は社会性やコミュニケーション力が無ければやっていけないフィールドというのが実感です。

理由② 社会福祉士・精神保健福祉士の価値と医療の価値がぶつかりやすい

一人ひとりの患者さんをみていて、「こういう支援がしたい。するべきだ。」って思っても、主治医が誰かによって、ワーカーのできることが全く変わってしまうんです。

社会福祉士や精神保健福祉士は生活モデルで関わるものと教わりますよね。いっぽうで、医師や看護師は医学モデルです。こちらのサイトでも解説されています。

何が言いたいかというと、医療機関では、社会福祉士や精神保健福祉士は周囲のスタッフと視点が違うということです。ざっくりいえば、医療と福祉の視点の違いです。めざす方向性も違う部分があるでしょう。

医師のことをたくさん話してきましたけど、看護師ともよく関わることになります。看護師の方々は医師の指示をうけて動いていますから、ガッチリ医学モデルで動きます。とうぜん、意見のぶつかることがあるんです。

でもね、そもそも医療機関につとめる以上、大枠としては医学モデルで動くことが期待されていると思うんです。雇用上は。なので、軍配は医師・看護師の方々に上がると思うんです。

具体的なことは書けませんけど、クリニックにつとめていた当時、正義感に燃えていた私は、ものすごく矛盾と怒りを感じました。正しいと思うことを貫けなかったからです。(青臭い正義感でしたが・・・)私も若かったので、けっこうバトルをくりかえしました。

なにに引っかかったかというと、クリニックでは、患者さんを人としてみるというよりも、あくまで病人としてみる色合いが強かったんです。問題に焦点をあてる。できないところに目を向けるという感じでした。

当時は納得できませんでしたけど、今思うと、医療はそうものだと思います。そうでなくては、困るのです。

なぜかというと、そもそも私たちが病院に行くときって、病気とかケガを治してもらいたい時ですよね。ユーザー側にとってみても、第一目的は治療にあります。医師や看護師が病気やケガといった問題点に集中してくれないと、私たちとしても目的を達成できない。病気やケガが治らないと、「ずっと病院に行かないといけない」というわけです。そりゃ困るってもんです。

このような医療現場で働く社会福祉士や精神保健福祉士は、医師や看護師などのスタッフと、別の視点をもって働いているわけです。時に対立することもあるでしょう。また対立せずとも、「これは譲れない」と思うポイントで意見を言うことが大切でしょう。

とっても厳しいことをいうと、医師や看護師に従うだけなら、看護師より安い人件費で雇える職種になり下がってしまうと思います。(※一般的に看護師の方々の方が高い給料です!)

社会福祉士・精神保健福祉士という専門性があるのに、なんでも頼める便利屋になってしまう。そんな便利屋みたいな仕事したくて資格とったんじゃないのにって思いますよね。(でも、医療機関では社会福祉士や精神保健福祉士は便利屋あつかいというのが”あるある”のようです)

なので、医療機関は、視点が違ってもうまく意見を伝えたり、立ち回れる方が向いていると思います。別の視点をもっているからこそ、その現場にいる価値があるのでしょう。これこそ社会福祉士や精神保健福祉士の仕事の醍醐味だと思います。

理由③ 医療機関といっても年収は良いとは限らない

医療機関だから、給料や待遇がしっかりしてそうなイメージがあるかもしれません。経営にもよるでしょうけれど、確かにそうした医療機関はあるかもしれません。でも、少なくとも私の経験では違いました

わたしが勤めた医療機関は、年間昇給幅は0円~2000円でした。手当金もありませんでした。それで、手取りはぎりぎり20万円くらいでした。年間のボーナスは2か月分くらいでした。年収でいうなら、300万円ちょっとくらいです。でも、昇給幅が0円~2000円でしたから、10年働いても、最大2万円の昇給ってことです。

夢はもてませんね!

いやいや、あんたどんだけ悪い就職先についたんだ?

と思われたかもしれません。それに反論はできないのですが、少なくとも、「医療機関=好待遇」という公式は成り立ちません。

職場でうまくいかず、私はクリニックから地域の事業所に転職しました。年収はどうなったと思います?ちょっとですけど、上がったんですよね。だいたい350万円でした。

ここでお伝えしたかったのは、「医療機関=給料や福利厚生が好待遇」ではないということです。「よく気をつけてくださいね!」ってことです。

まとめ

くりかえしますが、医療機関に就職したい方は、この3点の心構えをぜひ。

医師がワンマンな可能性あり

社会福祉士・精神保健福祉士の価値と医療の価値がぶつかって葛藤

給料が良いとは限らない

特に、待遇面はよくよくお調べください。

社会福祉士や精神保健福祉士は、なんといってもやりがいの得られる仕事です。やりがいはお金に勝るとも劣らない報酬です。なんだかんだ言って、私自身も社会福祉士・精神保健福祉士の資格を活用して仕事をつづけていますから。お金を稼ぐためだけには働けないんです。

でもね、やっぱりお金も欲しい(笑)私の経験が何かの参考になれば幸いです。

以上、社会福祉士や精神保健福祉士(PSW)が医療機関に就職する心構え【体験談】という話題でした。

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