知識・スキル

子どもの前で夫婦ゲンカ=虐待になるってご存知ですか?

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え?

夫婦喧嘩なんてどこの家でもあるんちゃう?

 

それぐらい普通って思っちゃうよなぁ

どうも!社会福祉士・精神保健福祉士のぱーぱすです。

みなさまは、夫婦喧嘩を子どもに見せること(見ること)について、どう思いますか?

  • 夫婦喧嘩を子どもに見せるのは良くないけど、メリットもある。
  • 子どもの前で夫婦喧嘩をしても、仲直りするところまで見せたら大丈夫。
  • 感情に向き合うたくましさが育つはず!

おそらく、多くの方が夫婦喧嘩を見たことがあると思います。どこの家庭でもあるし、自然なことに感じる方は多いでしょう。(私も子どものころによく見ました・・・)

ところが、子どもの前で夫婦喧嘩をすることは、子どもへの「面前DV」となり、心理的虐待とされています。

しかも、子どもの前で夫婦喧嘩をしているところに警察が入ると、児童相談所等に心理的虐待として通告されることになっています。こうなると、児童相談所からも連絡がくることになります。

「やりすぎじゃない?」と思うかもしれませんが、そうとも言いきれません。

じっさい、子どもの脳の発達に悪影響が起き、脳の容積が減少することがわかってきています。

なので、よくある「夫婦喧嘩を子どもに見せるのは人間関係の勉強になる」「仲直りしたら大丈夫」という説は、科学的根拠のないハナシだったわけです。

メリットがあるどころか、器質的に脳にダメージが起きるのです。今回は、この点についてもう少しくわしくお話していきます。

「子どもの前で夫婦ゲンカ=虐待」ってご存知ですか?

子どもの前での夫婦喧嘩は面前DVとなり、心理的虐待になる

面前DVめんぜんディーブイについては、こちらの記事でもわかりやすく解説されています。

子どもが見ている前で親が… 急増する「面前DV」深刻な心の傷
虐待の疑いで警察から児童相談所に通告される子どもの数が増えています。今年上半期(1~6月)に通告された件数は3万7113人(前年同期比22.6%増)にのぼります。中でも急増しているのが面前DV(ドメスティックバイオレンス)で、6年...

子どもの見ている前で夫婦がケンカをすれば面前DVとなります。暴力はもちろんですが、暴言であってもレッドカードとなってしまうわけです。

そして、

  • 虐待には4種類ある
  • 面前DVは心理的虐待になる

どこからが心理的虐待なのか?というギモンがわきますが、

  • 夫婦の「思い」や「しつけ」といった視点は、関係ない。
  • 子どもが心理的なダメージを感じたら、面前DVであり、心理的虐待になる。

虐待かどうかの判断基準には、親の思いやしつけのためといった考え方は関係なく、あくまで子ども視点で捉えられます

児童相談所への虐待通告者は、警察が5割

2010年度は、児童相談所への虐待通告の15%が警察によるものでした。

ところが、この割合が年々増えて、2019年度には50%となっています。(参考:厚生労働省 平成30年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数<速報値>

2010年 2020年
15%(6600件) 50%(79150件)

で、警察による通告の70%以上が心理的虐待となっています。(2018年度は73%)

例えば、夫婦喧嘩が過熱して警察を呼んだ。ケンカしている場に子どもがいた。⇒面前DV(心理的虐待)なので児童相談所へ通告

こうしたことが増えているのでしょう。

警察はDVへの取りしまりを強化していますし、夫婦喧嘩のウラで深刻な虐待が隠れていることもあるので、ひとまず児童相談所に通告されることになっているのです。

子どもの脳へのダメージが判明

児童虐待が子どもの脳へ与えるダメージについては、友田明美さんが先駆者です。NHKのプロフェッショナルで特集されたこともありましたね。著書も多数の方です。

「言葉によるDV」を目撃してきた人のほうが,身体的DVを目撃した人より,脳のダメージが大きかった。具体的には,視覚野の一部で夢や単語の認知に関係する舌状回の容積が,身体的DVは3.2パーセントの減少に対して,言葉によるDVでは19.8パーセントの減少と6倍にもなっていた。
引用元:公益社団法人日本心理学会HP 体罰や言葉での虐待が脳の発達に与える影響 友田明美

なんてこった!

オレの脳もやられてやがる・・・!?

過去は変えられないが未来は変えられる

子どもに連鎖しないように気をつけていこう!

まとめ

子どもの前での夫婦喧嘩には要注意です。面前DV・心理的な虐待となって、大切な子どもの脳の発達に悪い影響がおきてしまいます。

すぐにできる対策としては、以下のような方法があります。

面前DVを避ける方法

  1. 喧嘩しそうになったら一旦離れる(家の外に出るなど)
  2. 子どもが察知できない時・場所でケンカする
  3. 喧嘩しない

夫婦喧嘩をしそうになったら、冷静に話し合うか、子どもの見えないところ、聞こえないところに移動してバトル(?)しましょう。理想は喧嘩しないこと、となります。

そんなん言われても・・・

ケンカって、コントロールできひんやん?

そうだよなぁ

気持ちはすごくわかる・・・

私もそうですが、夫婦関係では、ホントにささいなことでお互い気になってしまうものですよね。

言わずにガマンしていても、いずれガマンしきれなくなって爆発してしまいます。かといって、気になったことをそのまま伝えると、ケンカになってしまったりして・・・

ちゃんと相手の気持ちに思いを配りつつ、自分の言いたいことを伝えるスキルがないと、どうしたってツライわけです。

自分も相手も大切にするのがポイントで、我慢していては自分がもたないし、ストレートに言ったら相手が傷つく。こうした時につかえるのが「アサーティブコミュニケーション」です。

アサーティブコミュニケーションとは、自分と相手を同じように尊重しつつ、自らの意見を適切に伝える方法と理解していくと良いと思います。

アサーティブコミュニケーションは、職場の人間関係でも注目されており、たくさんの本が出回っています。中でもこちらの本は夫婦関係・パートナー関係に特化した本です。

私は妻と一緒に読んで試しています。

本書で紹介されているDESC法に沿って伝えることができると、相手の反応の変化を感じ取れると思います。

よくある悪い例は、「あなたは○○って考えてたでしょ?」などと決めつけたり、事実かどうかわからない話をするパターン。

推測でしかないので、いきなり話がこじれてしまいます。

アサーティブに伝えるためには、DESC法の”D”から始めます。”D”はDescribeの略です。

“D”では、客観的な描写から伝えていくわけですが、要はお互いに共有できる具体的な出来事や事実の話から入るのです。

本書では具体的にどう伝えれば良いか、解説されています。もちろん、続きのE・S・Cについても解説されています。

子どもをより良く育てるには、夫婦関係を変えるには、まずはあなたが変わることが始まりです。

「夫・妻の方が悪いのに!」と感じられるでしょうが、大丈夫です。あなたが変われば相手も変わらざるを得ませんから。

語弊があるかもしれませんが、負けるが勝ち、です。(夫婦関係は勝ち負けではないのですが、ついついそうした感情がわくものですね)

以上、「子どもの前で夫婦ゲンカ=虐待」ってご存知ですか?という話題でした。

この記事を書いた人

社会福祉士 / 精神保健福祉士
 
現場歴およそ10年
 
作業所、相談支援事業所、入所施設、児童相談所、精神科デイケアなどを経験。現在も某福祉現場で奮闘!
 
詳細プロフィールはこちら

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しゃふくさん

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