進撃の巨人の「安楽死計画」は優性思想とどう違う?ネタバレあり解説

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進撃の巨人って、優性思想がテーマになってるのかな?

こうしたギモンや関心のある方へ向けた記事です。

こんにちは、ぱーぱすと申します。私は社会福祉士・精神保健福祉士として働いています。

今日は、アニメや漫画で大人気の「進撃の巨人」についてお話ししたいと思います。

あなたは「進撃の巨人」をご存知ですか?

巨人が人を食べるという恐ろしい世界を描いた作品です。

私も最初はグロいシーンにびっくりしましたが、ストーリーやキャラクターがとても面白くてハマってしまいました。

進撃の巨人」には、巨人になれる人種であるエルディア人という人種が登場します。

エルディア人は、他の国や人種から差別されたり、戦争の道具にされたりしてきた歴史があります。主人公のエレンやミカサ、アルミンもエルディア人です。

このエルディア人に対して、主人公の兄であるジークが「安楽死計画」という恐ろしい計画を立てています。

この計画は、エルディア人の体を強制的に変えて、子どもを産めなくするというものです。ジークは、エルディア人は生まれない方が幸せだと考えています。

この「安楽死計画」は、私たちが学んだことのある「優性思想」という考え方に似ていると思いませんか?

進撃の巨人の「安楽死計画」は優性思想とどう違う?ネタバレあり解説

優性思想とは?

優性思想とは、命に優劣をつけて選別する思想のことです。

優性思想では、障害や病気などで「劣った」とされる人々を排除したり、不妊にしたりすることで、「優れた」人種や国家を作ろうとします。

優性思想は、20世紀初頭に欧米諸国で流行しました。特に第二次世界大戦中のドイツでは、ヒトラーが優性思想をもとにユダヤ人や障害者などを大量に殺害したり、不妊手術を強制したりしました。

これらの行為は「ホロコースト」と呼ばれています。

日本でも、戦前から戦後にかけて、「旧優生保護法」という法律がありました。この法律では、障害者や精神病者などに対して不妊手術を強制することができました。

「旧優生保護法」は1996年まで存在していました。つまり、つい最近まで日本でも優性思想が影響していたということです。
≫参考:NHK福祉情報サイト ハートネット 優生思想と向き合う 戦時ドイツと現代の日本(1) 繰り返される命の選別

優性思想と「安楽死計画」の違い

「進撃の巨人」の「安楽死計画」は、優性思想に似ていますが、完全に同じではありません。

まず、「安楽死計画」では、エルディア人を不妊にする目的は、「優れた」人種や国家を作るためではありません。

ジークは、エルディア人自身を救うためだと言っています。エルディア人が生まれなければ苦しみから解放されると考えているのです。

次に、「安楽死計画」を立てたのは、ジーク自身がエルディア人であるということです。ジークは、自分自身も含めてエルディア人を否定しています。

一方、優性思想では、自分たちが「優れた」と信じて他者を排除します。

どちらも間違っている

「安楽死計画」も優性思想も、命に価値をつけて選別することは間違っていると私は思います。

命に価値や意味があるかどうかは、誰かが決めることではありません。命はみな平等で尊いものです。

私たちは社会福祉士や精神保健福祉士として働く時にも、このことを忘れてはなりません。私たちは障害や病気などで苦しむ方々を支援する立場です。私たちは彼ら・彼女らの命や生き方を尊重しなければなりません。

また、「進撃の巨人」では戦争が起きています。戦争では命が軽く扱われます。「戦争に使えるかどうか」で命の価値が変わってしまうこともあります。

私たちは戦争や暴力から命を守ることも大切だと思います。

最後に

以上、「進撃の巨人」と優性思想についてお話ししました。「進撃の巨人」は今後どうなっていくのか気になりますね。(私もテレビアニメで見ています)

みなさんも興味があったら見てみてくださいね。

それではまた!

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