つみたて投資する人増えてきてるらしいな
おれも郵便局で買おうかな~
待って!
投資信託は買う場所を間違えると損するから!
どうも!社会福祉士・精神保健福祉士のぱーぱすです。
- 郵便局なら安心!
- 銀行の人は信頼できる!
- お金のことなら銀行に相談するのが良い
こうしたイメージのある方が多いかもしれませんが、投資信託(ファンド)を買って資産形成したいときは捉え方を変えないとかなり損します。
投資信託(ファンド)とは、金融庁によると
投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品
引用元:用語集:金融庁
つまり、お金の運用を専門家に任せるわけです。
この投資信託(ファンド)には2種類あり、アクティブファンドとインデックスファンドに分かれます。
アクティブファンドは市場平均を上回るリターンをめざす投資信託。インデックスファンドは市場平均をめざす投資信託です。
一見、アクティブファンドのほうが良さそうですが、7~8割のアクティブファンドがインデックスファンドよりも悪い成績となる傾向です。理由は手数料が高いからです。
で、わたしたち福祉関係の人間でもとりくみやすいのが、インデックスに連動した投資信託を買うことです。
これを「インデックス投資」と呼びます。こちらの記事でも紹介しています。(もちろん、アクティブファンドを買うのもOKですが、ファンド選択は慎重に)
投資信託(ファンド)の多くは、銀行・郵便局・証券会社で買うことができます。
しかし、投資信託(ファンド)を買うなら、銀行や郵便局は避けましょう。本気でいわせてもらいます。やめたほうが良いです!
この理由TOP6を解説していきます。ではまいりましょう!
銀行で投資信託すると損な理由TOP6【福祉関係者むけ】
ラインナップが少ない
取り扱っている投資信託の数は、各銀行やネット証券で差があります。誰もが知るゆうちょ銀行と比較してみましょう。
(すべて2021年2月現在)
ゆうちょ銀行は、ネット証券の楽天証券やSBI証券とくらべて、扱うファンド本数が圧倒的に少ないです。私のなじみの地方銀行も、ファンドの取扱本数はゆうちょ銀行とほぼ同じでした。
対して、楽天証券やSBI証券は「取扱投信本数は業界トップ水準」と銘打っているとおり、圧倒的な数の投資信託です。この中から、優良なファンドを選択できます。
ゆうちょ銀行は良いファンドだけを厳選して扱っているのかというと、答えはNOです。後で触れますが、ネット証券と比較して高コストなファンドがずらりと並んでいるだけです。
信託報酬が損
信託報酬は、その投資信託をもっている間、ずっと払い続ける費用のことです。
銀行の取扱ファンドは、信託報酬が高いものが大半です。
例えば、8資産均等型の投資信託を買いたいとします。
ゆうちょ銀行では8資産均等型は「つみたて8資産均等バランス」が選択肢です。「つみたて8資産均等バランス」は店頭販売向けのファンドで、同銀行2021年1月販売件数ランキングで3位の人気ファンドです。
いっぽう、楽天証券やSBI証券なら「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」というネット販売向けのファンドが買えます。
この「つみたて8資産均等バランス」と「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は、同じ投資内容なのに信託報酬が違います。比較してみましょう。
8資産均等バランス
- 0.242 %
バランス(8資産均等型)
- 0.154%
- 買えるのはネット証券だけの傾向(販売会社一覧)
信託報酬はネット証券で買えるeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の方が安いですね。同じ内容で投資しようとしても、銀行だと信託報酬で損をするということです。
「たいした差ではない」という意見があるかもしれませんので、ちょっとシミュレーションしてみましょう。例えば、100万円投資した場合の信託報酬は・・・
8資産均等バランス
- 信託報酬 2,420円/年
バランス(8資産均等型)
- 信託報酬1,540円/年
年間880円の差です。
例えば、うまく積立続けられて1,000万円投資した場合。年間8,800円差となります。つまり、毎年8,800円損することになります。この差は、投資額が大きくなるほど、投資期間が長くなるほど、ジャブのように効いてきます。
時間を損する
銀行で投資信託をする場合、手続きには銀行窓口に行かないといけないことが多いです。例えば、投資信託の口座開設、NISAや積立NISAに関する手続き、(投資信託ではありませんが)個人向け国債の購入・解約などです。
これら全て、ネット証券(楽天証券やSBI証券)なら家で寝転びながらスマホでできます。
つまり、銀行で投資信託をすると時間を損します。時間はお金と同じか、それ以上の価値があるので、すごくもったいないです。
買付可能金額が高くて気軽に始められない
投資信託は何円から購入できるかご存知でしょうか?
答えは、銀行や証券会社によって違います。比較してみましょう。
ゆうちょ銀行の不便さがわかってもらえるでしょうか?言い過ぎかもしれませんが、10,000円以上ないと相手にしてもらえない感じが「投資=金持ちがすること」という印象を受けます。
各銀行も、似たり寄ったりのところがあります。
投資信託のハードルの高さを下げてくれたのがネット証券です。100円から始められるので、学生でもできます。福祉業界のように、月数千円の貯金すらいっぱいいっぱい(あるいは、ボーナス月以外は赤字)という方にとって、ネット証券は味方です。
購入手数料が損
投資信託を銀行で買う場合、手数料のかかることがあります。
例えば、「ひふみプラス」という投資信託でみてみましょう。「ひふみプラス」は主に日本企業に投資する有名なアクティブファンドです。私のなじみの某銀行(あまりに不名誉なので名前はふせます)とネット証券を比較してみてみます。
↓は購入時の手数料の比較です
- 店頭販売
5千万円未満 2.2%
5千万円以上 1.1% - ネット販売
5千万円未満 1.76%
5千万円未満 0.88%
SBI証券
- 無料
手数料が0.88%や2.2%といっても、大したことないように見えるかもしれません。ですが、ナメていると危険です。
例えば、「ひふみプラス」を某地方銀行の窓口で100万円買うと、2万2千円かかります。いっぽう、楽天証券やSBI証券ならば、まったく同じ「ひふみプラス」を無料で買えます。
ハッキリ言って、銀行では、投資信託を買えば買うほど、損しがちです。毎回手数料を取られてしまうからです。
担当に気を遣って判断が狂う
私は某地方銀行で投資信託をしたことがありますので、その体験を少し話します。
社会人になって数年たち、いくらか貯金のたまった私。ふと銀行に立ちよると「資産運用」とかかげられたポスターをみました。「少し貯まってきたし、何かやった方が良いよな・・・」とわたしは思いました。
窓口に向かい、「投資信託に興味があるのですが・・・」と受付で話しました。すると、「こちらへどうぞ」と半個室の窓口に案内されました。すぐに、銀行員の女性が名刺をもってあいさつにこられました。投資信託について、ひととおり説明をしてくれました。
しかし、説明をうけてもイマイチよくわからなかった私は「オススメの投資信託はありますか?」と聞いてしまいました。
(皆さまは、絶対に聞かないようにしてください!銀行の儲けになるファンドを提案される確率大です)
で、勧められて購入したのが、「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)(愛称:円奏会)」でした。
純資産総額6,000億円を超える巨大ファンドです。しかし、購入時手数料3.3%、信託報酬2.2%という、もう買っただけでほとんど負けが確定のような悪条件でした。
具体的には、10万円投資したならば、購入時に3,300円とられます。さらに、年間2,200円程の信託報酬がとられるのです。投資額が大きくなるほど、これらの手数料は高くなっていきます。手数料は一定額ではありません。「%」で決まることに要注意です。
勧められるままにファンドを購入し、NISAの口座もひらきました。
後日、投資について勉強するうち、損なファンドを買ってしまっていたことに気づき「やってしまった!」と後悔しました。しかも、NISAの口座まで銀行で開いてしまうとは・・・
損失を抱えたままファンドを「勉強代だ。仕方がない・・・。」と解約しました。
次に、NISA口座を他行(楽天銀行)に移したいと思ったのですが、これが面倒でした。
ネット上からは手続きできず、銀行に電話しないといけませんでした。すると、担当の方に話さないといけないということでした。「お金の相談にのってもらったのに、なんだか申し訳ないな・・・」という気持ちになりました。(これを狙っての担当制でもあるのでしょう)
担当者から「どうして他行に移されるのですか?」という旨で質問されたので、率直に「良い条件のファンドが買えるから」と伝えました。なんだか悪い気がしましたが、お金のことなのでそうも言ってられませんでした。
で、手続きをするためには銀行窓口まで行かないといけないということで、時間も手間もかかりました。
このように、銀行で投資をすると何かと担当者を通すことになるので、「利益だけを考えて判断できない」というモンダイが起きやすいです。
銀行での投資信託は、相談できて人によっては安心なのでしょうが(その結果、銀行の利益になるよう誘導されたとしても)、シビアな判断がしにくくなり、損しやすいでしょう。
いっぽう、ネット証券なら人を通さないので、気兼ねなく投資判断に集中して売買や手続きができるのです。
最後に
福祉業界で働く私たちは、お金に余裕の無いことがほとんどだと思います。経済的な理由で、福祉業界を離れていく方もいるでしょう。こうした状況で、いちばん不利益をこうむっているのは利用者・患者さんたちです。
生活の苦しさを理由に福祉業界を離れる人を減らすには、私たちが私たち自身でお金を増やすことも大切なのですが、銀行や郵便局の投資信託は高コストなので、良くありません。私の失敗経験を繰り返してもらいたくありません。
もし投資信託(ファンド)を買ったり、つみたてNISAの利用をご検討なら、ネット証券の楽天証券かSBI証券のどちらかが良いでしょう。どちらも大手で安心感があり、100円から投資できて便利です。わたしは2つともで口座を開いています。
以上、銀行・郵便局で投資信託買うと損する理由TOP6【福祉関係者むけ】という話題でした。
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