社会福祉士の実習に役立つ心構えをホンネで語る【指導経験者の裏話】

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社会福祉士の実習うけるんやけど、心構えおしえて~

リアルじゃ言えないホンネの心構えを話そう。

わたしは社会福祉士・精神保健福祉士で、現場で10年超の経験です。

わたしの現場では社会福祉士の実習をうけいれており、指導を担当してきました。

あなたの学校で、『社会福祉士実習の心構え』というと次のようなことが教えられるのではないでしょうか?

  • 学ぼうとする態度
  • 指導してもらう謙虚さ
  • 社会人としての規律を守る
  • 学生気分で行かない

確かに正しいですが、じつは不十分です。

心構えを講義やオリエンテーションでしっかり学ぶマジメな学生さんほど、いざ実習がはじまるととても辛い目にあわれたりします。理不尽ですよね。

どうしてこういうことが起こるかというと、所属機関にとって都合の悪いことは言えない制約があるからです。

わたしもリアルでは「組織の人間」なので、キレイなことしか話せないわけです。

ホンネと建前でいうと、建前しか話せないんです。「おいおい、それは言っちゃダメだろ!?」というタブーがあるわけです。

ですが、組織に都合の悪い話こそ、実習生に役立つ心構えです。

この心構えさえあれば、じっさいの実習現場にでても「あ~なるほどね。聞いてた通りだわ。」と受け流すことができるはずです。

このブログには組織の論理など関係ありませんから、この記事をお読みのあなただけにホンネの心構えをお話しします。

この記事を読んでくださる方は、心構えをしっかり学ぼうという勉強熱心で意欲のある方でしょうから、ぜひともお役立てください。

ではまいりましょう!

社会福祉士の実習に役立つ心構えをホンネで語る【指導経験者の裏話】

実習担当者の立場・思いとは

まず、実習担当者の思いとか立場について。

実習担当者は基本的には成長させたい学んでもらいたいと思ってます。

ただ、実習指導というのは普段の業務のプラスアルファ。追加分なんです。

普段の業務をやっているところに、「実習指導もお願いします」って追加で仕事がやってきてる。

例えば学校でいうと、普段の講義・授業があるんだけれど、同時にテスト勉強もやらないといけないみたいな。

実習担当をするのは、そういう状態になるってことです。ひらたくいうと、実習指導はけっこうしんどいことです。

だから、実習担当者が指導するには熱意・気合が必要です。

実習担当者が実習生の指導にどれだけ時間・労力をさけるかは、実習担当者の熱意と業務量や余裕にかかっています。

毎日、振り返りの話をしてくれたり、実習生の感想や意見などをきいてくれる実習担当者ならラッキーです。ギモンなども率直に伝えていくと成長の糧になるでしょう。

実習担当者以外の思いは3パターン

次に、実習担当者以外はどんな思いで実習生を迎えるのかお話します。

3パターンがありまして、

3パターン

  1. 応援派
  2. 無関心派
  3. 厳しめ派

①応援派

まずは応援派の人たち。温かい目で見守ってくれているし、「頑張れよ」って思ってくれています。

好意的です。困ったことがないか、声をかけてきてくれるかもしれません。

実習担当者ではないけれど、育てる視点で関わってくれることもあるでしょう。わからないことをよく聞くと良い方々です。

②無関心派

次は、無関心の人たち。誰もが実習生に関心があるかというと、そうでもないのが実際です。

淡々と自分の普段の業務をやり続ける方はいます。

実習生に関心がないので、良くも悪くも関わってきません。

自らの業務にいっぱいいっぱいで余裕がない方も、無関心派に含めることができます。

③厳しめ派

最後に、厳しめ派の人たち。

どれくらいの割合でおられるのかは、現場によって違います。

また、厳しい理由もさまざま。

実習生を育てるために厳しいのかもしれないし、管理上厳しいのかもしれないし、シンプルに「ちゃんとやってるのか?」というあら探し的な見方をしてる人もいます。

応援派も無関心派も味方みたいなもんです。特に対策はいりませんし、疑問や相談を気軽にできるでしょう。

でも、厳しめ派の方々には同じようにはいかないです。無事実習をやりきるには、厳しめ派への心構えがあると良いです。

実習生への厳しい目線【チェックポイント6つ】

ということで、ここからは厳しめ派の方々がどういったポイントに目を向けているのかを具体的にお話し、必要な対策をお伝えします。

礼儀(特にあいさつ)

一つ目が礼儀です。

礼儀のなかでも特に際立つのがあいさつ。あいさつしなかった場合の減点ポイントはけっこう大きいです。

アルバイトなどの経験のある方は知っていると思いますが、職場ではあいさつをするのがフツウです。元気な声であいさつやっちゃいましょう!

職場で実習生は目立ってます

実習生にとっては知らない人だらけの環境ですが、実習先では普段の職場に知らない人間が入ってきているのでとても目立つのです。

そうした環境であいさつをしないのは、悪い実習態度としてわかりやすい。なので、減点されやすいです。

職員からすると、あいさつしたのに返事が返ってこなかったら不愉快なわけです。

なので実習生のいない裏側で、「あの実習生はあいさつすらしない」と悪評がたつことになってしまうのです・・・。

ところであなたは、あいさつは誰からすると良いかご存知でしょうか?

基本的に、目下からあいさつするのが常識です。つまり、実習生からあいさつするのが原則です。

上下関係に厳しい方であれば、実習生からあいさつされるのを待っている場合もあるでしょう。(くだらないと感じますが、現場ではそうやって序列を気にしている人がいます)

そうした方にとってみれば、実習生からあいさつしないと「あいさつを待っていたのに実習生からあいさつされなかったよ~」となります。

知らない間にそんな風に思われるなんて、怖いですね。

「あいさつされたらあいさつする」という受け身ではなく、自分からあいさつするのがベターです。

ただし、大きな病院等では職員が多すぎるので、あいさつしきれません。そうした場合は、関わる部署の方々に、必ずあいさつするようにしましょう。

そして、実習先の方々にも、実際のところどうしているか確認しておくと良いです。「郷に入りては郷に従え」ということです。

身だしなみ&メイク

メイクや服装、髪型といった身だしなみについては、学校の実習指導の先生方がよくご指導されると思いますので、よく聞いておくのをオススメします。

どうしてかというと、学校にはあなたが行くことになる実習先の情報があるはずだから。

学校は、あなたが行くことになる実習先に、実習生を毎年おくりだしていることが多いのです。

なので、今までの実習生がどんな服装で実習に取りくんでいたかといった情報は、先生・教授が知っているかもしれません。

  現場の職員の身だしなみ&メイクに合わせよう

身だしなみというと「華美にならないように」とか「学生らしく」と言われても、あいまいでわかりにくいという方もおられるでしょう。

どういった身だしなみなら良いかの答えは、「現場の職員の身だしなみ」でわかります。

福祉現場では、一般的にはスーツを着るような場面でも、ラフな格好でOKってこともよくあります。

例えば介護施設などでは、動きやすい服装が重視されるでしょう。ビジネスシューズではなく、スニーカーを履くことになったりします。

制服貸与の現場もあるでしょう。

つまり、実習先によって適切な身だしなみは違うのです。

通常は実習の始まる前に、実習先でオリエンテーションをうけることになるはず。

なので、おすすめ対策は次のとおり。

  1. オリエンテーションの時に、職員の身だしなみをよく見ておく
  2. どんな身だしなみが良いか質問しておく

積極性

よく、受け身な実習生がいます。指示待ちで、立っているか座っている。

でも、お膳立てしてもらうのが当たり前と思ってはまずいです。

「何も言われてないから、何もしなくて良い」と考えていると、評価が落ちるでしょう。

実習先ではお客様じゃないので、自ら動くことが求められます。だから、手が空いたなら「何かすることありますか?」っていう言葉を使ってください

どう動いたらいいんだろう?って思った時とかは、ぜひこの言葉を使ってみてください。

そうした実習生は社会性ややる気があるとして、好まれます。

実習日誌の文字量と丁寧さ

実習日誌は、毎日書くことになります。

この実習日誌、実習生のなかには文字が少なかったり、雑になってる方がいます。これは印象が悪いし、評価が落ちます。

実習日誌の文字は埋めた方が良いです。強く推奨します。

文字量はやる気のわかりやすい指標です。積極性を評価するバロメーターになってしまうんです。

なので、

「字が少ない」=「やる気あんのか?」

っていう話になるので要注意です。

怖い話、文字量の少ない実習生の日誌は、裏側で回し読みされたりして、ウワサになってしまうことがあります。

あと、丁寧さもある方が良いです。字をみれば、丁寧に書こうとしたかどうかはわかるものです。

文字の丁寧さは、読み手である実習担当者等への配慮のバロメーターと受け取られやすいです。

読んでもらいやすいように、丁寧にかくのがマナーです。雑に書いているのは、読み手に対して失礼なことになりますから、要注意です。

そして、訂正をくりかえしすぎているのも、見づらいし、慎重に書いていない(丁寧さがない)と解釈されやすいので、気をつけた方が良いです。

もちろん、実習日誌で書く内容は大切ですし、良いにこしたことはない。

でも、たとえ内容がイマイチだったとしても、丁寧に書いていて、文字がしっかり埋まっている実習日誌なら、やる気があるので好感をもたれやすいです。

習日誌は丁寧かつ文字を埋めることを意識して書くようにすると良い

実習日誌で多くの人がつまずくのは『考察』です。考察の書き方はこちらの記事で深掘りしているので、お役立てくださいね。

利用者・患者との関わり方

ほかにもチェックされているのは、利用者や患者との関わり方です。

よくあるのが、利用者に関わりにいかない実習生さん。

黙って座っているだけという様子ですと、「あの実習生やる気あるのか?」という風に言われるようになります。

実習で学ぶことが目的なので、利用者に声をかけにいくようにした方が良いです。

ただし、はりきって声をかけすぎるのも異様ですし、そうした関わりを望まない方もいます。このあたり、適度なあんばいが大切です。

他には、異性の利用者との距離感。

実習生の方々は20代の方が多いと思いますが、若い男性・女性が実習にきたということで、普段よりも気分が高揚したり、様子のかわってしまう方々がいます。

仕事として利用者と関わっていくときは、異性関係ではなく、支援として必要な関係をつくることになります。

なので、実習場面であっても、異性関係のような関わり・雰囲気になっていると厳しくチェックされます。

ひらたくいえば、鼻についてしまう。

利用者のなかには、あなたの個人的な連絡先をきいてくる人もいるでしょう。

最近では、ゲームアカウントの情報を交換して、後日ネット上で一緒にゲームできるように・・・といったつながり方もあるようです。

こういったときの対応は、基本は教えないことです。

事前に「断るように」とか、「職員に相談するように」と言われているなら、その指導に従ってくださいね。

出身大学・若い世代への偏見

どの学校からの実習生かによって、職員の目線がかわります

これは現場で直接いわれることはないでしょう。現場の裏話です。

例えば、「〇〇大学の実習生はやる気がある」とか、「〇〇大学の実習生は態度が悪い」といった感じの目線があるんです。

実習先では、例年その大学や専門学校から実習生をうけいれていることが多いです。

なので、これまでの各大学などの実習生の傾向から、そういった偏見ができあがっていくんです。(先輩たちしっかりやっといてよ~!って感じですね)

良い成績をおさめている学校なら、期待が高くてプレッシャーかもしれません。

逆に、悪い成績になっている学校なら、現場サイドとしては期待よりも心配があるわけで。良くも悪くもたくさんの目線が向けられるかもしれません。

また、「若い世代」「今どきの世代」として、ひとくくりに捉えている職員もいます。

いつの時代も「最近の若者は・・・」とネガティブに捉える人がいるものです。実習生の立場としてはどうしようもないわけですが・・・。

あなたのことを「学校や世代の色メガネで見ている職員がいるかもしれない」という心構えはあった方が良い

実習生に求めるレベルが高すぎる

高すぎるハードル

実習生にどのレベルの動き、考えを求めるか。このラインって、人によって違うんです。

厳しい実習を受けてきた人は、実習生へ厳しい目線でチェックしやすいですね。

実習生に求めるレベルは、「その職員自身が受けた実習」がスタンダードになっていると思います。

例えば、「私が実習を受けた時は、ろくに睡眠とる時間もなかったのに。」といった具合に。自分の実習体験をスタンダードにして、同じくらいの要求をしたりします。

そうした職員の目には、実習生の言動が”非常識”にうつってしまうことがあるんですね。

現場で経験のある実習指導者や職員ほど、

「なんだあの実習生は!?」
「実習生がこんなことをしていたんだが・・・」

と、眉をひそめるのです。

中には過大な要求をする方も。傍から見ていて、「そんなの実習生にはまだ無理だよ」っていうレベルを求めるような人もいます。

でも、実習生が職員から過剰な要求をされていても、残念ながら他の職員からは手助けしにくい

なぜなら、福祉の現場には複雑な人間関係があるから・・・。

ほんとうなら実習生に、「あの人の言うことは気にしなくて良いよ」などと優しい声をかけたくても、

そんなことをしたらその職員が怒ってしまって別の嵐を呼ぶことになってしまうので、言いたくても言えなかったりするのです。

だからその心構えが必要です。教科書のようにキレイな現場ではないのが福祉現場のリアルです。

適切なアドバイスや指導はしっかり聴いた方が良いのですが、

実習生のためを思った言葉ではない言い方をする人もいます。学校の先生のように、育てる視点がある人ばかりではないんですね。

実習生の立場としては、ムリなことを言われているのか、真っ当な指導なのかを振り分けるのは難しいでしょう。

なので、言われたことを記憶にとどめつつ、実習担当者や実習巡回の先生に相談するのをオススメします。

悲しいことに、実習担当者が過剰なレベルを求めてしまうタイプということもあるので、相談先は多い方が良いです

最後に伝えたいこと『やりきったもん勝ちです』

とにもかくにも、社会福祉士実習はやりきることが最重要です。

叱られようが、いじわるされようが、落ち込もうが、やりきったもん勝ちです。

私の現場では、実習を中断したり、よほどの大モンダイを起こさない限り不合格になることはないです。

現場サイドは、学生に実習を無事終えさせたいと思っているものです。

あなたは「不合格になったらどうしよう!?」と心配かもしれませんが、そうそう不合格にはならないので安心して取り組んでもらうと良いです。

辛いこともあるでしょうが、必ず終わりはやってきます。頑張ってくださいね!

社会福祉士実習が始まってからの辛さとは?

なお、社会福祉士の実習が始まってからの辛さは、こちらにまとめてあります。知っておくと事前対策になるでしょう。
≫社会福祉士実習がつらい!【あるある事例TOP3と対策】現役が解説

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