
社会福祉士と精神保健福祉士って、どちらのほうが需要あるの?どちらをとろうかな?
こういった悩みのある方へ。
この記事でわかること
- 社会福祉士と精神保健福祉士の違い
- 社会福祉士と精神保健福祉士では、どちらの方が需要あるか

私は10年以上、社会福祉士・精神保健福祉士として様々な現場で働いてきました。
社会福祉士と精神保健福祉士では、どちらの方が需要があるでしょうか?
ストレートに答えると、需要(仕事)は社会福祉士の方が多いです。
でも、仕事の数だけではなくて、資格を持っている人の数も考えないといけません。
資格を持っている人の数に対して、仕事が多いか少ないかを見ると、社会福祉士と精神保健福祉士は同じくらいです。
つまり、需要(仕事の数)と供給(資格をもっている人の数)のバランスは、社会福祉士と精神保健福祉士は同じくらいです。
どうしてそうなるのか、詳しく説明しますね!
社会福祉士と精神保健福祉士は、どちらの方が需要がある?経験者解説
社会福祉士と精神保健福祉士の役割と資格について
社会福祉士と精神保健福祉士は、どちらも生活しづらい人を支援する仕事です。
社会福祉士と精神保健福祉士の違いは、こんな感じです。↓
項目 | 社会福祉士 | 精神保健福祉士 |
支援対象者 | 高齢者、障がい者、児童、低所得者など幅広い | 精神疾患・障害のある人やその家族 |
勤務先 | 介護施設、福祉施設、医療施設、行政など多岐にわたる | 精神科病院や精神障がい者の関連施設など、精神保健の分野に特化 |
受験資格 | 学歴や実務経験によって12通りのルートがある | 学歴や実務経験によって11通りのルートがある |
試験合格率 | 合格率は約30%で低め | 合格率は約60%で高め |
ダブルライセンス | 精神保健福祉士の資格を持つと共通科目が免除される | 社会福祉士の資格を持つと共通科目が免除される |
下記の記事では、社会福祉士と精神保健福祉士について、もっと詳しく知ることができます。↓
社会福祉士と精神保健福祉士はどちらの方が需要がある?
需要を求人の数におきかえてみると、社会福祉士の方が求人が多いので、社会福祉士の方が需要があると言えます。
でも、ですよ。
需要と供給のバランスでは、社会福祉士と精神保健福祉士は同じくらいなんです。
精神保健福祉士 | 社会福祉士 | |
求人の数 | 少なめ | 多め |
有資格者の人数 | 少なめ | 多め |
どうしてこのように言えるのでしょうか?
それは、求人サイトで調べてみるとわかります。
例えば、Indeedで社会福祉士と精神保健福祉士の求人の数を比べてみたのが、こちらの表です↓
検索日 | 社会福祉士の求人数 | 精神保健福祉士の求人数 |
2021年1月20日 | 52,830件 | 17,248件 |
2022年2月6日 | 120,895件 | 41,290件 |
2022年9月8日 | 120,338件 | 42,695件 |
2023年3月3日 | 378,461件 | 170,241件 |
2023年5月2日 | 288,122件 | 157,145件 |

社会福祉士の求人のほうが多い!社会福祉士の方が需要があるんじゃない?
確かに、求人の数は社会福祉士のほうが多いですね。
でも、資格を持っている人の数に対して、仕事が多いか少ないかを見ると、社会福祉士と精神保健福祉士は同じくらいです。
まず、2022年度末の資格登録者数は次のとおりです。
≫参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター 登録者の資格種類別ー年度別の推移
資格登録者数
280,968人
資格登録者数
102,069人
では、資格を持っている人1人あたりの求人の数はいくつになるでしょうか?
1人あたりの求人数
1.41件
1人あたりの求人数
1.49件
つまり、社会福祉士も精神保健福祉士も同じくらいの仕事(需要)があります。
下記の記事ではもっと詳しく知ることができます。↓
社会福祉士と精神保健福祉士はどちらの方が需要がある?将来は?
じゃあ、未来の需要はどうでしょうか?
社会福祉士と精神保健福祉士では、どちらの方が需要があるでしょうか?
これは簡単に答えられません・・・。
なぜなら、将来の需要は色々なことによって変わるからです。
例えば、高齢者が増えると、社会福祉士の需要が高まるかもしれません。
なぜなら、高齢者やその家族が介護や医療などのサービスを必要とする場合、社会福祉士がその支援をするからです。
ただし、高齢者が増えて認知症になる人も増えれば、精神保健福祉士の需要も高まるかもしれません。
精神保健福祉士は、精神科病院で認知症の方を支援するからです。
また、新たな感染症や地震などの災いが起こると、社会福祉士も精神保健福祉士も需要が高まるかもしれません。
なぜなら、生活や仕事に影響を受けたり、心や体に傷を負ったりする人が増えるからです。
社会福祉士や精神保健福祉士は、その人たちの生活を支援することになるでしょう。
こんな感じで、社会福祉士と精神保健福祉士の人気は、時代や社会の状態によって変わってきます。
行政の予算や方針、医療の技術や制度によっては、仕事が変わったり新しくなったりするかもしれません。
だから、「未来にどちらの方が需要があるか」は、予測できない部分もあります。
1つ言えることは、今の日本では、社会福祉士も精神保健福祉士も需要があるということです。
そして、これからも、社会福祉士と精神保健福祉士の需要はあるでしょう。詳しくは下記の記事で話しています。↓
『精神保健福祉士の方が需要がある』という意見について

精神保健福祉士の方が需要があるって聞いたけど、どうして?
インターネットで、「社会福祉士と精神保健福祉士では、どちらの方が需要がありますか?」という質問に対して、
「精神保健福祉士の方が需要がある」という答えを書いている人がいます。
社会福祉士の仕事は、介護現場がほとんどだ。
介護現場は、介護をする人が欲しいだけで、社会福祉士の専門性は求められていない。社会福祉士も介護要員になる。
だから、介護現場の需要は、社会福祉士の需要とは言えない。社会福祉士の需要は少ない。
でも、これは本当でしょうか?
下の円グラフは、実際に社会福祉士がどんなところで働いているかを示しています。
≫参考:社会福祉士就労状況調査結果報告書(令和2年度)
高齢福祉の39%が、全部、介護をするところではありません。
高齢者の入所施設やヘルパーの事業所で働く社会福祉士は、約20%だけです。詳しくは『社会福祉士の職場・就職先ランキングTOP55【公式調査から発表】』で書いています。
それと、確かに介護施設で働く社会福祉士は、介護もします。でも、もちろん相談支援もします。こちらの動画で説明されていますね。
社会福祉士は『何でも屋』です。だから、介護もします。
その是非は分かれるでしょうけど、介護を通して、その人と関係性をつくれたり、困っていることやこれからの心配や希望をしっかり聴くこともできますね。
あらゆる活動を通して関係をつくり、相談支援に役立てることに、社会福祉士の専門性があります。面談室だけが社会福祉士のフィールドではないですね。
社会福祉士と精神保健福祉士のどちらを先に取るか迷う方へ
ここまで読んだけど、「社会福祉士も精神保健福祉士も両方とりたいけど、どちらを先に取ったら良いの?」と悩む方もいるでしょう。
答えは、こちらの記事でわかります。↓
まとめ&役立つ記事
まとめると、社会福祉士と精神保健福祉士は、今もこれからも需要がある仕事です。
でも、需要だけでなく、自分の好きなことや興味も考えて仕事を選ぶことが大切です。
社会福祉士と精神保健福祉士は、どちらも人を支援する仕事ですが、その相手や職場は違います。
下記の記事では、社会福祉士や精神保健福祉士に人気の就職先を、ランキングでみることができます。
あなたは、どんな人にどんな支援をしたいでしょうか?
私の10年以上の現場経験から言えることは、『この人たちに良くなって欲しい』と心からの思える人を支援した方が、やりがいを感じられます。
だから、あなたの思いに合った分野や職場で働けるほうの資格を取りましょう。
どちらも国家試験に合格しないといけません。どちらも難易度のある国家試験で、同じくらい難しいです。詳しい分析は下記の記事でわかります。↓
どちらも働く場所や働き方に色々な選択肢がありますが、そのメリットやデメリットは違います。
こんな感じで、あなたに合った仕事を選ぶためには、色々な視点から情報を集めたり、自分の関心を知ったりすることが必要です。
社会福祉士と精神保健福祉士は、どちらも面白い仕事です。あなたの人生が変わるほど、深みのある仕事です。
でも、それと同時に、人の悩みや苦しみに向き合い続けることなので、あなたの心や体のケアをすることも大切です。
社会福祉士と精神保健福祉士は、自分だけでなく、仲間や先輩、たくさんの人と一緒に仕事をすることができます。
自分の力だけでなく、周りの力も借りながら、自分の夢や目標に向かって頑張っていきましょうね!
このブログでは、社会福祉士と精神保健福祉士に関する色々な情報を発信していますので、ぜひ参考にしてくださいね!
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