- 辞めて転職したい。
- 今の現場は疲れたから退職したい・・・
- みんなが介護福祉士をやめた理由は?
介護福祉士が職場を転職・退職した理由TOP13

私は社会福祉士・精神保健福祉士として働いています。現場経験は約10年です。介護福祉士に興味があるので調べてみました。

介護福祉士の事情を知りたい!
本記事の情報源はこちら。
- 参照データ 令和2年度 介護福祉士 就労状況調査
- 調査機関 (公財)社会福祉振興・試験センター(国家試験の実施機関)
- 調査回答者 介護福祉士約58万人(全体175万人のうち約33%)
上記調査をもとにランキングにしました。結果をみてみましょう!
- 介護福祉士の転職・退職理由ランキングTOP13【最新公式調査より】
- 13位 起業・開業 2.1%
- 12位 副業・兼業ができなかった 2.9%
- 11位 人員整理、退職勧奨、法人解散等 6.5%
- 10位 育児や介護の支援が得られなかった 7.4%
- 9位 転居(家族の転勤等を含む) 10.1%
- 8位 将来のキャリアアップが見込めなかった 18.1%
- 7位 より魅力的な職場が見つかった 18.8%
- 6位 やりたい仕事ができなかった 19.3%
- 5位 勤務形態が希望に沿わなかった 23.3%
- 4位 法人・会社の理念や方針に共感できなかった 26.2%
- 3位 給与や賃金の水準に満足できなかった 31.6%
- 第2位 心身の健康状態の不調 33.0%
- 1位 職場の雰囲気や人間関係に問題があった 40.4%
- 最後に
介護福祉士の転職・退職理由ランキングTOP13【最新公式調査より】
ランキング結果です。(複数回答式)
順位 | 転職・退職理由 | 割合 |
1位 | 職場の雰囲気や人間関係に問題があった | 40.4% |
2位 | 心身の健康状態の不調 | 33.0% |
3位 | 給与や賃金の水準に満足できなかった | 31.6% |
4位 | 法人・会社の理念や方針に共感できなかった | 26.2% |
5位 | 勤務形態が希望に沿わなかった | 23.3% |
6位 | やりたい仕事ができなかった | 19.3% |
7位 | より魅力的な職場が見つかった | 18.8% |
8位 | 将来のキャリアアップが見込めなかった | 18.1% |
9位 | 転居(家族の転勤等を含む) | 10.1% |
10位 | 育児や介護の支援が得られなかった | 7.4% |
11位 | 人員整理、退職勧奨、法人解散等 | 6.5% |
12位 | 副業・兼業ができなかった | 2.9% |
13位 | 起業・開業 | 2.1% |
13位 起業・開業 2.1%
独立・開業は一番少ないけど、ポジティブな理由ですね。
経営者は仕事満足度が高いので、軌道に乗れば夢がありそうです。
試しにGoogleで「介護福祉士 独立」で検索すると、「介護事業で独立を考えている方必見! 7つの事業所を経営している実体験を伝授します No.1」が見つかりました。
書籍では、例えば『図解即戦力 介護ビジネス業界のしくみと仕事がこれ1冊でしっかりわかる教科書』がありますね。10章は介護ビジネスのリスクマネジメントで、職員の腰痛や利用者・家族からのハラスメントや苦情について解説されています。
独立・開業はリスクが大きいイメージがありますが、ネットや本でノウハウを情報収集しやすくなっていますね。やるならまずは下調べからでしょうね。
私はサラリーマン生活に慣れ切ってしまっていて、独立・開業にチャレンジする気持ちにはなりにくいですが・・・(苦笑)我こそはという方はぜひ。
12位 副業・兼業ができなかった 2.9%
近ごろは副業解禁が叫ばれていますが、認められていない現場もありますね。
「本業だけでは生活できない!」という方は、やむなく転職・退職するしかなかったのでしょう。
ところで介護福祉士がしたい副業・兼業って何でしょうか?
きらケアの「介護職におすすめの副業8選!給与アップやダブルワークのポイントを解説」によると、同業種を選ぶ方が多いとされています。
本業も副業も介護とは・・・体力勝負ですね!私はバテてしまいそうです。
ご興味のある方には、かいご畑の「介護職のパートは働きやすい?求人事情や時給、仕事内容を知って不安解消!志望動機の例文も紹介」は参考になると思います。
11位 人員整理、退職勧奨、法人解散等 6.5%
職場側の事情ですね。
介護福祉士であっても、人員整理、退職勧奨、法人解散などで退職・転職せざるを得ないことがあるようです。
例えば「定年までここで働くぞ!」と思っていても、転職せざるを得ないことがあるんですね。
幸い、介護業界は引く手あまたですし、介護福祉士があればなおさら次の仕事は見つけやすいでしょう。
10位 育児や介護の支援が得られなかった 7.4%
育児や介護をしながら仕事をしていると、急きょ休まないといけないことがありますね。
例えば、正職員の女性が育休明けで戻ってきたとき、「時短で働くようにしたのに業務量は同じまま」と嘆いていました。
業務量も減らさないとこなせるわけがないですよね。
どうしても配慮してもらえないと、続けられないこともあるでしょうね。
安心して育児・介護できる職場環境で働きたいですねえ。
9位 転居(家族の転勤等を含む) 10.1%
物理的に通勤できなくなって転職・退職した場合ですね。
例えば、寿退社で転居する方もあてはまります。
「本当はまだ働いていたかった」という方も中にはいるでしょうね。
この理由のメリットは、転職・退職の時に説明しやすいということ。
職場側に問題があったわけでもないし、あなた自身に問題があったわけでもなく、やむを得なかったと理解しやすいからです。
8位 将来のキャリアアップが見込めなかった 18.1%
専門性や知識を高めたいのに雑務しかできないとか、昇進のポストが埋まっているとか、「このまま職場で働いていてもキャリアアップできないな・・・」ということですね。
向上心の高い人、上昇志向の人にとっては辞める理由となってしまうのでしょう。
今の職場にいながら個人的にキャリアアップを果たす方法としては、他の資格を取るという道があります。
介護福祉士の約7割の人が他にも資格をもっています。
介護福祉士と相性の良い資格や他にもっている資格については、こちらの「介護福祉士が他にもつ資格TOP10【ダブルライセンスに良い?】」にまとめています。
7位 より魅力的な職場が見つかった 18.8%
魅力的の定義が人それぞれなので曖昧ですが、「今の職場が決して嫌だったわけじゃないけど、もっと魅力的な職場がみつかった」というポジティブな理由でしょうね。
例えば、決して今の職場に強い不満があったわけではないけど、やりがい、収入、労働条件等、より良い職場を見つけられたという方かもしれません。
6位 やりたい仕事ができなかった 19.3%

この職場やとオレのやりたい仕事ができん!
介護福祉士さんらしい理由ですね。
支援への強い思い入れあっての理由でしょう。
例えば、「こういう支援がしたいのに上が許してくれない」という話はよく聞きます。
あるいは、「介護ではなく雑用ばかりだった」ということもあるでしょう。
収入第一という方は介護福祉士を選ばないと思うので、やりたい仕事ができないことは転職・退職理由につながってしまうのでしょう。
5位 勤務形態が希望に沿わなかった 23.3%
勤務形態は、日勤・夜勤・交代制・非常勤などの働き方のことですね。
例えば、小さな子どもがいる人は夜勤ができない場合もあるでしょう。介護をしている人も同様ですね。
まずは相談して配慮してもらえると嬉しいですが、どうにもならなければ辞めざるをえない・・・これもなかなかツラいですね。
4位 法人・会社の理念や方針に共感できなかった 26.2%
法人・会社の理念や方針は、職場ごとに違うでしょう。
例えば、営利を優先する職場もあれば、利益を度外視する職場もあるでしょう。
理念・方針が絵に描いた餅に終わっている職場もあると思います。
この退職理由は「やりたい仕事ができなかった」という思いと重なる点があるかもしれませんね。
3位 給与や賃金の水準に満足できなかった 31.6%

働いても働いても給与が増えない!
これじゃやっていけへんわぁ!

やりがいだけでは食べていけないもんなぁ・・・
介護福祉士の平均年収は292万円。
パートを含んだ値ですが、正職員とて決して高くはないです。
転職して収入UPを目指すなら、年収の高い職場を狙うのも1つです。年収の高い職場は「介護福祉士の給料・年収高い職場ランキングTOP33【最新調査】」でわかります。
第2位 心身の健康状態の不調 33.0%
健康状態が悪くなって退職・転職した介護福祉士さんが第2位とは・・・。
10代・20代の女性に多い傾向なので、体というよりメンタル不調が多そうです。
私も福祉の仕事に10年以上携わってきましたが、しんどい時期はありました。
「車にひかれたら堂々と休めるのに」などと思った日もあって、今思うとマズイ時期でしたね。
今もこの仕事を続けるために対策していることは「精神保健福祉士・社会福祉士は病む?【10年超で実証した対策5つ】」にまとめました。介護福祉士さんにも活用してもらえるはずです。
1位 職場の雰囲気や人間関係に問題があった 40.4%
転職・退職理由の4割を占めるのが、職場の雰囲気や人間関係とわかりました。

福祉の人って良い人ばっかりちゃうん?

そうでもない。いろんな人がいるのは、他の業界と一緒なんだ・・・。
職場の人間関係に問題があるのは、よくあることです。
誰しも人の好き嫌いがありますし、人間関係が苦手な人もいますし、相性もあります。これは福祉の仕事をする人も同じですね。
「福祉をする人なのだから、優しい人が多くて人間関係も良いはず!」と思っていた頃がありましたが、違います。
実際は、人間関係に問題の無い職場で働いたことがありません・・・。(関係機関との人間関係に問題があるのも”あるある”です)
例えば、長く働いている方が「主」や「お局様」となって、人間関係を支配していることもあったりして(苦笑)逆らうと強靭メンタルでもなければやっていけません。
ちなみに介護福祉士の男女比は男1:女4です。女性同士の人間関係が苦手な女性は多いですし、そうした方には辛い業界かも・・・。
個人的には、有給休暇や休職など、使えるものは何でも使った方が良いと思っています。そのうえで、転職は誰にとっても選択肢でしょう。(私も2回転職しています)
転職した後も人生は続く。悪いことでもそれで人生が終わりなんてことでもありませんね。
最後に
最後に、結果一覧です。(複数回答式)
順位 | 転職・退職理由 | 割合 |
1位 | 職場の雰囲気や人間関係に問題があった | 40.4% |
2位 | 心身の健康状態の不調 | 33.0% |
3位 | 給与や賃金の水準に満足できなかった | 31.6% |
4位 | 法人・会社の理念や方針に共感できなかった | 26.2% |
5位 | 勤務形態が希望に沿わなかった | 23.3% |
6位 | やりたい仕事ができなかった | 19.3% |
7位 | より魅力的な職場が見つかった | 18.8% |
8位 | 将来のキャリアアップが見込めなかった | 18.1% |
9位 | 転居(家族の転勤等を含む) | 10.1% |
10位 | 育児や介護の支援が得られなかった | 7.4% |
11位 | 人員整理、退職勧奨、法人解散等 | 6.5% |
12位 | 副業・兼業ができなかった | 2.9% |
13位 | 起業・開業 | 2.1% |
結論、人間関係が一番重要。
今の職場の人間関係に慣れていくのも良いですが、職場が変われば人間関係や雰囲気はぜんぜん違ったりします。(経験談)
転職するかどうかはさておき、情報収集だけならやっておいて損は無いでしょう。
介護業界にはたくさんの転職エージェントがあって、迷ってしまいますね。人生の大切なタイミングなので失敗はしたくないと思います。
どのように活用すれば良いか、私が吟味した結果を「【現役が発表】介護福祉士おすすめ転職サイト&エージェントTOP3」でわかるようにしてあります。
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