【福祉現場】利用者との長電話パターン別対処法【疲労減少&時間短縮】

しゃふく・PSWの実務ノウハウ
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今日も1時間・・・。

利用者さんの長電話、疲れるわぁ~。

長電話には価値がある。

ただ、短くした方が良い長電話もある。

それぞれ解説するぞ。

こんにちは!社会福祉士・精神保健福祉士のぱーぱすです。

福祉の現場では、長くなる電話ってよくあると思います。20分、30分、1時間とかもざら。電話が1回線だけの事業所なら、他の方からの電話がつながらなくなって、苦情やクレームが入ることもあったりします。

こうした電話に、連日のように対応している方もおられるでしょう。利用者さんからの電話に「はい・・・。ええ・・・。なるほど・・・。」とひたすら相づちをうつ支援者さん。社会福祉士や精神保健福祉士の現場をはじめ、多くの福祉現場ではそういった光景が広がっていると思います。

もちろん、福祉のお仕事をしている方の多くは、時間や気持ちに余裕があれば、ゆったりと構えて対応につとめられると思います。でも、余裕のない時は同じ心もちではいられないはず。

電話がかかってきたら、心の中では「またこの利用者さんか・・・疲れるなあ。」と感じる時もあるでしょう。

実は、長電話は2種類にわけることができまして

  • 長くなる価値を感じられる長電話
  • 長くなる価値を感じられない長電話

つまり、利用者との長電話に価値を感じられるかどうかで、私たちの疲労感が変わるんです。価値が感じられたら疲労感は小。価値を感じられないときは疲労感は大という具合です。

この記事は長電話の価値を解説しつつ、スムーズに話せるように支援した方が良いパターンの具体例を解説する内容となっております。お読みいただくメリットは、

この記事を読むメリット

  1. 長電話の価値がわかって、疲労を減らせる
  2. 話をサポートした方が良い具体例がわかり、時間を短縮できる

なので、「利用者からの長電話に疲れる」という方や「長電話がムダ話に感じられる」という方、「電話を短く切りたい」とお悩みの方に役立つ内容となっております。それではまいりましょう!

【福祉現場】利用者との長電話パターン別対処法【疲労減少&時間短縮】

くりかえしますが、利用者との電話が長くなっても、意味のある話ができたと思えたら、疲労感は減ります。逆に、「ムダ話に付き合わされた」という感覚しか残っていないと、疲労感はグッと上がります。つまり、疲労感を減らすには、電話に意味をもたせれば良いのです。そのためには、長電話の意味、意義を知ることが必要です。

また、長電話の中には、障がいの特性ゆえであるためスムーズに話ができるよう支援した方が良い場合や、話の内容によって早く切った方が良い場合もあります。そういった長電話をパターンごとに区別することで、結果的に時間を節約できる効果が見込めるわけです。

私の考えるパターンは4つです。それぞれ詳しくお話し、対処法をお伝えしていきます。

長電話になるパターン4つ

話を聴いて欲しい欲求の強い利用者・ご家族さん

どうして話を聴いて欲しいのかを考えると、もう少し色んな事情があるとわかります。話が長くなる場合は、2つの条件が重なった方によく見られます。

2つの条件とは

  1. 色々と不安やストレスがあるので、話して解消したい
  2. 他に話を聴いてくれたり、話しやすい人・場所とのつながりが無い

人に相談したり話したりすることは、不安やストレスが軽くなったり、解消できる効果があります。たとえ解決策がみつからなくても、聞いてもらえただけで軽くなります。自分だけで抱えていた悩みが、誰かとシェアできた悩みになって、肩の荷が少しおりるのです。

にもかかわらず、話しやすい人や、話を聴いてくれる人・場所がない孤立状態。こうした環境の方は、電話が長くなってしまうでしょう。

他に話せる時が無いので、話したいこと、シェアしたいことがたまっていても、なかなか話せない日常なのです。そうした中、あなた様にようやく話せたわけです。気持ちがあふれかえって爆発し、話が長くなるのは自然なことです。

でも、こうした方々との長電話にはすっごく意味があります。だって、あなた様が話を聴いてくれるから、利用者さんはガス抜きできたり、寂しさを解消できているのですから。「人に話をしても解決しないから話さない」という考えは、追い込まれやすく、不幸につながってします。なので、不安やストレスを解消したい思いからの電話は、その利用者さんの生きる術生きていくためのポジティブな意味があるです。

他に頼れる先、話せる先がないから、あなた様を頼っておられるわけです。今、電話という支えがなければ、その方はどうなってしまうでしょうか。ご家族との関係が悪くなったり、仕事を失ったり、病状が悪化するかもしれません。

あなた様が受けている電話には、大きな意味があるのです。まさに、あなた様がその方を支えているのです。責任重く感じられるかもしれませんが、福祉の仕事のやりがいと言えるでしょう。

でもさ、ずっと支援者ありきにならへん?

話きいてたら、依存されるだけちゃう?

一時的に依存を引き受けるプロセスは大切だ。

そして、「話を聴いてくれた」「わかってくれている」という人の話はうけいれやすいし、一緒に行動しやすくなるものだ。

「長電話に意味があるのはわかったけど、ずっとしないといけないの?」と疑問に思った方もいるでしょう。とても大切な疑問でして、わたし達、社会福祉士や精神保健福祉士が支援で目指す目的地にかかわるポイントです。

つまり、この場合では、「いずれは私たちの支援(電話対応)がなくても暮らしていけるように支援する」というのが目的地なのです。利用者さんが頼れる先を増やすことで、より自立して暮らせるように支援するイメージです。

なので、長電話をこなす・長い話を聴く意味は、そうしてできた関係性を(言い方は悪いですが)利用することにあるのです。いずれこの利用者さんを、新たなコミュニティや事業所(作業所や施設、日中活動の場など)につなぐべく一緒に行ったり、ご家族との関係修復をはかることです。

そうすることで、利用者さんは自らのつながりのなかで、不安やストレスを解消したり、いろんな話ができるようになります。

利用者さんから「あなたが言うなら、やってみよう」「あなたとなら一緒に行ってみましょう」と思ってもらえるレベルまで関係を育てあげることが大事なのです。

そのためにはまず、あなた様がその利用者さんと信頼できる関係をつくることが必要ですし、信頼できる関係をつくるには長い電話は絶好の機会なのです。

ですから、日々の長電話、ムダじゃありません。めちゃくちゃ意味があります!1時間かかっても、有意義です。やりがいを感じて良い場面です!

発達障がいのある利用者・ご家族さん

長い電話になる2つ目のパターン。それが、発達障がい(またはその傾向)がある利用者さん・ご家族さんとの電話の場合です。なぜかというと、発達障がいのある方の特性として想像力の著しい不足があり、その結果、話が一方的かつ長くなる傾向があるのです。

想像力は非常に大切な力です。相手の気持ちを考えるにも、想像力が必要です。表情など、ノンバーバルなメッセージの意味を読み解くにも、想像力がいります。この想像力が著しく不足するということは、相手の気持ちをうまく読み取れなかったり、誤解して被害的に受け取ったり、逆に無頓着になったりしてしまうことになります。

つまり、発達障がいのある利用者・ご家族さんは、一方的に話し続けてしまいやすいのです。電話は長くなり、支援者側は聴く一方になりやすいです。いわゆる「マシンガントーク」にも、背景には発達障がいの特性が影響していることがあるでしょう。

また、発達障がいの1つであるADHD等の特性の強い方は、衝動性の高さもあいまって「思いついたことを自分のペースでどんどん話してしまう」という傾向があるでしょう。話題が結論の出ないうちにどんどん変わるので、話はより長くなる傾向があります。支援者としては、話の切れ目を逃すとなかなか質問・整理できなかったり、事実確認できなかったりするので、スキルが求められるでしょう。

したがって、話が長くなってしまう理由が発達障がいの特性だけの場合は、なるべく短い電話になるようサポートした方が良いです。話が長くなる理由が障がいの特性ゆえなのですから、ひたすら相づちを打つのではなく、うまく話をしてもらえるように苦手なところに配慮したり、工夫する方が良いです。具体的には、あらかじめ話の枠組みを提示させてもらったり、私たちの方から話題を整理する言葉を返す方法が有効です。

枠組みの提示とは、例えば、こちらから電話をかける場合には、「今日のお電話した理由は、3つありまして、〇〇と〇〇と〇〇についてです。」と、話が始まる前に話題を決めて提示するのです。途中で話がずれてしまっても、例えば「それで、〇〇の話についてですが・・・」と言って軌道修正しやすくなります。ご本人としても、あらかじめ伝えられていたことなので、不快にならずうけいれやすくなります。

また、相手から電話がかかってきた場合には、ある程度話が進んだところで「○○というお話でご連絡くださったんですね。」というように、話をまとめて整理して返すことで、一定の枠をつくることができるでしょう。相手にとっても「伝わった」「わかってもらえた」という思いが生まれて、それ以上話さなくても良いと思いやすくなります。結果的に、電話が短くなる効果が見込めます。お互いの負担が軽くなります。

ただし、発達障がいの特性だけでなく、話を聴いて欲しい欲求の強い背景もある方なら、長電話になる意義が高まります。枠組み提示や整理の返しをして話すサポートをしつつ、長電話に向き合うことが大切でしょう。

躁状態の利用者・ご家族さん

精神保健福祉士の現場ではよくあることですが、例えば、精神疾患の躁うつ病の方が、躁の時期には電話が長くなってしまうでしょう。ふだんは口数の少ない方だとしても、躁状態では、なんでもできる気になったりアイデアが次々に浮かんでくるようになるので、話が長くなってしまうのです。

統合失調症など、他の疾患でも一時的に躁状態の見られることがあります。私自身、そうした方々をみてきました。

こうした場合の対処はケースバイケースですので、ここでは申し上げられません。ただ、躁状態となれば主治医へご相談いただくことが必要でしょう。通院できているか、服薬できているか、主治医と相談できているかは大切なポイントです。

早く切った方が良い長電話

中には、早く切った方が良い長電話もあります。例えば、あなたのプライベートの詮索、個人的な好意、他に話せる方やしかるべき相談先のある方、無理な要求等は、短く切って良いでしょう。断り方は、例えば「すみませんが、次の予定がありまして」「他の方からのお電話もありますので」というのが使えるでしょう。

早く切ってしまうと「嫌われるんじゃないか」「怒られるんじゃないか」と不安になる気持ちがあるかもしれませんが、なんでもかんでも話を長く聴いていては、支援の必要な方の電話が通じなくなったり、支援を提供できなくなります。

必要な方にしっかり支援を届けるためにも、キッパリと理由を伝えて電話を切る。これは社会福祉士や精神保健福祉士、福祉現場の職員に必要な力と考えます。

※電話を切ることでクレーム等に発展しそうなら、あらかじめ上司に相談する等、機関としての方針を明確にしておくことをオススメします。

まとめ

福祉現場でよくある利用者さんとの長電話について、4パターンにわけて対処法をお伝えしてきました。

話を聴いて欲しい欲求の強い利用者・ご家族さんとの長電話については、長電話になる理由・意義がわかれば、やりがいUP・疲労減少につながるでしょう。

また、発達障がいのある利用者・ご家族さんとの電話では、話題をあらかじめ提示したり、話を整理してサポートすることが大切です。電話時間が短くなり、お互いの負担が減る効果が期待できます。

躁状態の対応についてはケースバイケースですから、医療や主治医とよく相談・連携されるようにお願いします。

早く切った方が良い電話は、キッパリと断っていきましょう。その方との長電話によって、必要な方が支援をうけられなくなるリスクがあります。支援を必要とする方に支援を届けるためにも、電話を短く切ることや、キッパリ断ることも必要なスキルだと思います。

以上、【福祉現場】利用者との長電話パターン別対処法【疲労減少&時間短縮】という話題でした。

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