
日本精神保健福祉士協会って入ったほうがええか?

オススメできる人には条件がある。
都道府県の精神保健福祉士協会の方が私はオススメだ。
こんにちは!社会福祉士・精神保健福祉士ぱーぱすです。
精神保健福祉士協会には全国バージョンと都道府県バージョンがあり、全国バージョンといえるのが「日本精神保健福祉士協会」です。
日本精神保健福祉士協会に入会するかどうかは自由です。つまり、入会しなくてもOKです。じっさい入会している人は少なく、組織率は2割未満です。
依然2割に満たない組織率の低迷に対し、都道府県支部の役割の明確化、都道府県精神保健福祉士協会等との連携強化に取り組む
引用元:日本精神保健福祉士協会HP 2020年度の事業計画
「周りで入ってる人がいない」「何やってるかわからない」と感じて、入会をためらう方もおられるでしょう。
日本精神保健福祉士協会に入会するのをオススメできる方がいるとすれば、下記のような方です。
入会をオススメできる方・年会費15,000円を払う価値があると感じられる方
・機関誌、メールマガジンを読み、活用する方
・研修に積極的に参加できる方
その理由やメリット・デメリットを解説する記事です。日本精神保健福祉士協会に入会するか迷っている方や日本精神保健福祉士協会に関心のある方に役立つ内容となっています。
日本精神保健福祉士協会への入会をご検討ならば、知っておいて損は無いでしょう。それではまいりましょう!
日本精神保健福祉士協会に入会するメリットとデメリット【元会員解説】
日本精神保健福祉士協会に入会するメリット
さきにお断りしておきます。日本精神保健福祉士協会に入会するメリットは、いまいち物足りないです。なので、苦言をセットで申し添えていきます。
ちなみに、日本精神保健福祉士協会のホームページで、構成員の特典がわかりますから、こちらも参考にしてみてくださいね。
生涯研修制度をうければ「認定精神保健福祉士」になれる
日本精神保健福祉士協会には生涯研修制度というものがあります。
生涯研修制度は、精神保健福祉士のなかから日本精神保健福祉士協会が太鼓判を押した精神保健福祉士である「認定精神保健福祉士」をうみだす制度。認定精神保健福祉士は、いわば「日本精神保健福祉士協会おすみつきの精神保健福祉士」です。
厳密には、「研修認定精神保健福祉士」と「認定精神保健福祉士」に分かれており、協会指定の研修をうければ、協会が認定してくれる仕組みです。
参考:日本精神保健福祉士協会 生涯研修制度とは
日本精神保健福祉士協会としては、これを精神保健福祉士の資質や信頼の向上、政策展開につなげていきたい意図があります。
では、「認定精神保健福祉士」にはなった方が良いのでしょうか?下記記事でくわしく解説しています。

メンバーシップカードと会章がもらえる
メンバーシップカードは協会の会員の証です。こんなカードです。
これがあれば誇らしい気がするかもしれませんが、ハッキリ言って飾りです。手続きをするときに、忘れてしまった会員番号や登録番号を確認する用です。(他の用途ってあるのでしょうか…?)
会章は四つ葉のクローバーの形で、スーツ等につけることができますね。でも私は断捨離してしまいました…。なぜなら、会章は使うことが全く無かったからです。
メンバーシップカードと会章は必要なのでしょうか?メリットといえるのでしょうか。
「オレは日本精神保健福祉士協会の会員だぜ!(エッヘン)」という以外に、どのような価値があるのか・・・。
メンバーシップカードと会章は、とてもお粗末な品に見えてしまいます。
高い年会費を使っての事業でしょうから、バッサリやめてはどうかと思います。
厳しい言い方ですが、予算を別の事業に投資するか、縮小して年会費を下げる方が、協会会員の増加、ひいては日本のためになるのではないかと思うところです。
全国大会・学術集会に構成員価格で参加できる
日本精神保健福祉士協会は毎年、全国大会・学術集会をおこなっています。例年、2日程です。
参加費用がかかるのですが、2018年度でいうと会員は4,000円割引です。
ところがそもそもの話。日本精神保健福祉士協会の年会費は15,000円です。
全国大会・学術大会に参加するくらいでは年会費の元は取れません。
体験&苦言
わたし自身、全国大会に数回参加したことがあります。一緒に参加する仲間がいて勉強になったり、刺激になったり、リフレッシュになったりしました。
でも、職場的にうまく休みを合わせられないと参加できません。それゆえ、ここ数年は参加できていないです。
日本精神保健福祉士協会では、全国大会・学術大会以外にも研修があります。各研修で構成員割引はありますが、さほどの差があるわけでもありません。
それに、研修の開催地が遠方過ぎて、参加しようにも参加できないことが多いです。
つまり、研修参加費の割引を求めて入会しても元はまず取れない、と言えます。
このような損得勘定で判断する人には入会は向いていないということですね。
メールマガジンが届く
精神保健福祉に関連した情報がメールマガジンでよく届きます。法律が国会で検討される等、最新の情報が手に入るので役立たせることができます。
もちろん、目を通さなければ役立つことはないので、メリットとなるかは人それぞれとも言えます。
機関誌「精神保健福祉」や「PSW通信」が届く
「精神保健福祉」は年4回、「PSW通信」は年6回発行されます。全国ではたらく精神保健福祉士、PSWの方々の現状や思い、業界の課題等について、まとめられています。
思いを同じくして働く精神保健福祉士の思いを知ることができますから、精神保健福祉士同士の連帯感を感じることができるかもしれません。
けっこうなボリュームの機関誌ですから、全て読もうとすると時間がかかります。私は気になるところだけつまんで読んでいました。
メールマガジン同様で、機関誌がメリットとなるかどうかは読むかどうか次第です。
精神保健福祉士賠償責任保険に加入できる
精神保健福祉士の仕事は、人の命にかかわることもある仕事です。
有事の際に組織が守ってくれるならありがたいのですが、個人の賠償責任をとわれることもある昨今。ニーズの高まっている保険なのでしょう。
ただ、私のつながりのある精神保健福祉士で加入している人はいませんでした。
日本精神保健福祉士協会に加入するデメリット
年会費が高い
デメリットは年会費の15,000円です。
入会金は5,000円、年会費は15,000円ですから、初年度は合計20,000円かかります。
精神保健福祉士の平均年収は約347万円ですからキツイです。(精神保健福祉士の年収についてはこちらの過去記事へ)
日本精神保健福祉士協会は、年会費に見合ったメリットがあるかというと微妙です。もう少し安くならないと、精神保健福祉士の年収的に入りにくいでしょう。
ただ、条件つきですが、日本精神保健福祉士には年会費が減る制度があります。くわしくは下記リンクからごらんください。(私は対象外です)
社会福祉士なら「日本社会福祉士会に入会=都道府県社会福祉士会に入会」だが・・・
社会福祉士の協会は「日本社会福祉士会に入会=都道府県社会福祉士会に入会」となります。
つまり、社会福祉士の協会なら、全国バージョン+都道府県バージョンへの入会が、年会費15,000円くらいで済みます。(社会福祉士会の年会費は各都道府県で違います。)
一方、精神保健福祉士の協会は、日本精神保健福祉士協会と都道府県精神保健福祉士協会は別物です。
①(各都道府県)社会福祉士会
②日本社会福祉士会
☞まとめて入会
①(各都道府県)精神保健福祉士協会
②日本精神保健福祉士協会
☞別々に入会
両方に入会するなら、日本精神保健福祉士協会の年会費15,000円と、都道府県の精神保健福祉士協会の年会費を払うことになります。(都道府県の精神保健福祉士協会の年会費も、各都道府県で違います)
「一括で入会できて会費も安い社会福祉士会のシステムの方が良いな~」と思うところです。
【まとめ】迷ったなら都道府県の精神保健福祉士協会に加入する方がオススメ
日本精神保健福祉士協会に入ることがオススメできるのは下記のような方です。
入会をオススメできる方・年会費15,000円を払う価値があると感じられる方
・機関誌、メールマガジンを読み、活用する方
・研修に積極的に参加できる方
・成年後見人になりたい方
上記のような方以外は、日本精神保健福祉士協会よりも都道府県精神保健福祉士協会に入会した方がメリットを実感できるのでオススメです。もちろん、両方に入会することもできます。
なお、精神保健福祉士として成年後見人になりたい方は加入必須です。下記記事でも解説しています。

日本精神保健福祉士協会に私が入会していた理由
私が入会していた理由は、日本精神保健福祉士協会の組織率を上げることが、協会の意見力を上げ、日本をより良くすることになると思っていたからです。選挙投票するような動機でした。
しかし今は、日本社会福祉士会にも入会していますから「家計的に払い続けられない」と思ってやむなく退会に至りました。できることなら入っていたいんですけどね。
以上、日本精神保健福祉士協会に入会するメリット・デメリット【元会員解説】という話題でした。
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