
都道府県の精神保健福祉士協会ってはいったほうがいいのかな?
精神保健福祉士を取得した方は、協会に入るかどうか悩むこともあるでしょう。
協会にはどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
この記事では、精神保健福祉士協会の種類と違い、入会するメリットとデメリットについて解説します。

私は精神保健福祉士・社会福祉士で現場経験は約14年です。実際に入っていた感想もお伝えしますね。
この記事の内容
- 精神保健福祉士協会の種類と違い
- 都道府県の精神保健福祉士協会|入会するメリット3つ
- 都道府県の精神保健福祉士協会|入会するデメリット2つ
- 年会費が安い
- 研修が近くで受けられる
- 人脈やネットワークが広がる
ただし、以下のデメリットもありますので、注意してください。
- 研修に参加しないと無駄な出費になる
- 退会すると周囲に知られやすい
それでは、詳しく見ていきましょう。
入るべき?|都道府県の精神保健福祉士協会【メリット&デメリット】
精神保健福祉士協会は2種類、その違いは?
精神保健福祉士協会には、全国版と各都道府県版の2つの種類があります。
両者の違いは次の通りです。
項目 | 全国 (日本精神保健福祉士協会) | 各都道府県 (都道府県協会 一覧) |
年会費 | 15,000円 | 3,000~8,000円程度 |
入会金 | 5,000円 | 0円~ |
研修 | 全国各地で開催 | 同じ都道府県内で開催 |
構成員 | 正会員:精神保健福祉士のみ | 精神保健福祉士以外も含む場合あり |
全国協会と各都道府県協会はそれぞれ独立した団体です。入会・退会は別々に行わなければなりません。
また、両者の関係性や活動内容は、各都道府県によって違います。詳しくはこちらの記事で解説しています。
各都道府県の精神保健福祉士協会の一覧は、次のリンクからわかります。47都道府県すべてにあるので、あなたのお住いの自治体にもあります。
≫都道府県 精神保健福祉士協会一覧
都道府県の精神保健福祉士協会とは?
そもそも、都道府県の精神保健福祉士協会は何か?日本精神保健福祉士協会HPにて説明されています。
都道府県精神保健福祉士協会等(都道府県協会)は、都道府県を単位として、それぞれ固有の会則等により設置運営されている団体です。
設立の経緯や時期、背景もさまざまで、また、精神保健福祉士を正会員とする団体から、精神保健福祉士を含む精神科領域に勤務するソーシャルワーカーを会員とする団体など、会員要件も異なっています。
引用元:社団法人 日本精神保健福祉士協会
要点としてはこの通り。
- 会則等はそれぞれ違う
- 成り立ちがそれぞれ違う
- 構成員の範囲が違う
都道府県協会はそれぞれの独自色があるということですね。
入会するメリット3つ|都道府県の精神保健福祉士協会
それでは、都道府県の精神保健福祉士協会に入るメリットを3つご紹介します。
メリット1:年会費が安い
各都道府県版の協会の年会費は、日本精神保健福祉士協会よりも安いです。
いくつかの協会の年会費をピックアップしてみました。
都道府県 | 年会費 |
東京都 | 5,000円 |
神奈川県 | 4,000円 |
愛知県 | 5,000円 |
大阪府 | 8,000円 |
北海道 | 6,000円 |
日本精神保健福祉士協会の年会費は15,000円なので、都道府県協会の年会費は格安です。
入会金も「0円~」というところが多いです。これはメリットですね!

これなら払えそう!
メリット2:研修を近くで受けられる
各都道府県協会の研修は、ほとんどが同じ都道府県内で開催されます。したがって、研修に参加する際に交通費や時間を節約できます。
例えば研修に行くまでは
「休みなのに研修に行くのはしんどいなぁ」
「仕事終わりは家に早く帰ってゲームしたい」
と思っていても、近ければまだ参加しやすいですね。
気乗りしない研修でも、いちど参加してみると「参加してよかった」と不思議と感じられたりします。
研修は、精神保健福祉士のスキルアップや知識の向上に役立ちます。
何より、次のメリットへとつながりますが、研修に参加すると人脈がつくれるのです。
メリット3:人脈やネットワークが広がる
各都道府県の精神保健福祉士協会の研修に参加すると、同じ都道府県内で働く精神保健福祉士と出会えます。
これは、仕事上の相談や情報交換、転職のチャンスにつながることもあります。実際、精神保健福祉士の転職方法で1番多いのは、知人・友人からの紹介です。
また、同じ志を持った仲間と交流することで、モチベーションや自信も高まります。
いつもは電話でしか話さなかった相手と、「あ!●●さんですか、いつもお世話になっております。」とあいさつできるし、名刺交換できるので、顔が見える関係になれます。
そうして、支援の連携を円滑にできるようになったりしますね。
顔が見える関係は大切です。詳しくはこちらの記事で話しています。
入会するデメリット2つ|都道府県の精神保健福祉士協会
一方で、都道府県の精神保健福祉士協会に入るデメリットもあります。
デメリット1:研修に参加しないと無駄な出費になる
各都道府県の精神保健福祉士協会に入ると、年会費を支払わなければなりません。
しかし、年会費だけ払って研修に参加しないと、ムダな出費になってしまいます。
研修は協会の主な取り組みですから、せっかく入ったなら積極的に参加したほうが良いですね。
・・・でも、仕事が忙しくなったり、余裕がなくなってくると、足が遠のいちゃったりするんですよねぇ。
デメリット2:退会するとバレやすい
各都道府県の精神保健福祉士協会は、同じ地域で働く人たちが集まる団体です。
事務局も、その地域で働いている精神保健福祉士が務めていることが多いと思います。
そのため、退会すると周囲に知られやすいです。
特に、研修で顔見知りになった人たちから「退会したの??」と聞かれる可能性があります。
退会した理由まで踏み込んで聞かれるかどうかは相手との関係性や、相手の性格によるでしょうけれど、周囲に説明しやすい理由を考えておくと安心かと思います。
都道府県の精神保健福祉士協会は、身近だからこそのメリットはありますが、デメリットとしてお付き合い・気遣いも発生しやすいのです。
まとめ
この記事では、精神保健福祉士協会の種類と違い、入会するメリットとデメリットについて解説しました。
精神保健福祉士協会に入るかどうかは、入ることで得られるメリットを活用できるかどうか、デメリットを受け入れられるかどうかを基準に考えて良いと思います。(選挙的な意味合いもありますが)
私の意見としては、精神保健福祉士としてスキルアップやネットワークを作りたいなら、各都道府県の精神保健福祉士協会に入ることをおすすめします。
年会費も安く、研修も近くで受けられますし、同じ地域で働く仲間と交流できます。
もちろん、協会に入らなくても精神保健福祉士として活躍できる人はたくさんいます。
協会に入ることが必須ではありません。自分にとって必要かどうかをしっかり考えて決めてくださいね!
なお、あなたが日本精神保健福祉士協会への入会を検討している方には、こちらの記事が参考になるはずです。
コメント