
地域活動支援センターと地域包括支援センターって何が違うん?

役割がぜんぜん違うんだ!
似てるのは名前だけってくらい。
- 地域活動支援センターと地域包括支援センターって何が違うの?
ギモンにお答えします。

私は社会福祉士・精神保健福祉士として働いています。現場で10年超の経験です。
結論としては、地域活動支援センターと地域包括支援センターは全く違います。
どれくらい違うかというと、違いを挙げだしたらキリが無いくらいです。
この記事では、大きな違いに絞ってカンタンに解説します。ではまいりましょう!
地域活動支援センターと地域包括支援センターの違い【社会福祉士解説】
地域活動支援センターと地域包括支援センターは、根拠法が違うので、利用対象も事業の形態も違うんですね。
表にまとめると次のようになります。
地域活動支援センター | 地域包括支援センター | |
根拠法 | 障害者総合支援法 | 介護保険法 |
利用対象者 | 障害者等 | 高齢者 |
主な業務 | ①基礎的事業 ②機能強化事業 |
①介護予防ケアマネジメント業務 ②総合相談支援業務 ③権利擁護業務 ④包括的・継続的ケアマネジメント支援業務 |
利用のイメージ | 登録して通うところ (通所施設) |
相談して支援を受けるところ (窓口) |
地域活動支援センターとは?
地域活動支援センターの根拠法は障害者総合支援法です。
略称としては「チカツ」とよく呼ばれます。(違う地域もあるかも)
法律の名前からわかりますが、利用対象・支援対象は障害者(障害のある方)ということですね。
なので、具体的な利用イメージとしては、利用登録をして通う施設です。
さらに言うと、地域活動支援センターは3つの型にわかれています。
類型による違いは次の通りです。
地域活動支援センター | Ⅰ型 | Ⅱ型 | Ⅲ型 |
職員配置 | ・3名以上(2名以上が常勤)・専門職員(精神保健福祉士等)を配置 | 3名以上(1名以上が常勤) | 2名以上(1名は専任者) |
基礎的事業 | 創作的活動や生産活動、地域にあわせた支援を行う | 創作的活動や生産活動、地域にあわせた支援を行う | 創作的活動や生産活動、地域にあわせた支援を行う |
機能強化事業 | ・相談支援事業 ・地域住民のボランティア育成 ・障がいについての普及啓発など |
・機能訓練 ・社会適応訓練 ・入浴等のサービス |
援護事業(小規模作業所)の実績が概ね5年以上あり、安定的に運営できていること。 |
実利用者数の想定 | 1日で概ね20名以上 | 1日で概ね15名以上 | 1日で概ね10名以上 |
地域活動支援センターはⅠ型・Ⅱ型・Ⅲ型に分かれているんですね。
もう少し詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ。

地域包括支援センターとは?
地域包括支援センターの根拠法は介護保険法です。なので、高齢の方が主な対象です。
略称は「ホウカツ」。
地域活動支援センターとは違って通所施設ではなく、相談窓口がメイン。
社会福祉士やケアマネジャー、保健師等がチームでアプローチする専門機関です。
市町村が直接運営していることもあれば、民間に委託(お任せ)していることもあります。
下記の厚生労働省の資料がわかりやすいですね。
疑問は解決できたでしょうか?
なお、地域活動支援センターも地域包括支援センターも、福祉制度やサービスをよく理解するには根拠法の理解がマストです。
支援者の間でも法をよく理解していない人が多いので、よく理解しているだけで周囲をうならせることができるでしょう。
下記の本は図解があってわかりやすいですし、オススメです。
以上、地域活動支援センターと地域包括支援センターの違い【社会福祉士解説】でした!
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