精神保健福祉士

精神保健福祉士に需要・将来性がある理由5つ【求人・年収も増加】

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  • 精神保健福祉士の需要・将来性はある?年収は?
  • 仕事・求人は見つかる?
  • 30代、40代以上でも働ける?

こういった悩みのある方へ。

この記事の内容

・精神保健福祉士に需要・将来性がある理由5つ

・精神保健福祉士の平均年収は57万円増加している

私は精神保健福祉士・社会福祉士として働いています。現場経験は約10年です。

精神保健福祉士の国家資格ができたのは1997年。実は誕生後25年でしかありません。

国家資格業界では、まだまだベンチャーな存在です。

「なんや・・・私の方が年上やん。」という方も多いのではないでしょうか?

しかし、精神保健福祉士の需要は高まっており、将来性もあると言えます。

裏付けデータと現場での肌感覚を通して解説します。

精神保健福祉士に需要・将来性がある理由5つ【求人・年収も増加】

精神疾患が5大疾病の1つに

2013年度の医療計画から、精神疾患は4大疾病に追加されて5大疾病の一つになりました

5大疾病というのは、厚生労働省が対策に重点的に取り組むべきとしている疾病です。

精神疾患のほかには、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病があります。

ガンとか脳卒中と同列ってこと?

そう。5大疾病は誰もが知ってる病気。それだけ精神疾患もメジャーになったんだ。

精神疾患に特化した国家資格は精神保健福祉士です。

厚生労働省が重点的に対策するにあたり、精神保健福祉士の需要は高まっていくと考えられます。

精神疾患の患者数は400万人を突破

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2002年の精神疾患患者数は258万人でした。しかし2017年には419万人となりました。15年間で約60%増です。

2017年の日本人人口は1億2680万人なので、精神疾患患者の人口比率は約3.3。 つまり、30人に1人ということです。

しかも、近年も増加し続けています。

特に、うつ病・認知症患者の増加が際立っています。実際、精神科病院では認知症の入院患者割合が増えています。(参考:厚生労働省HP 精神疾患を有する総患者数の推移(疾病別内訳)

精神疾患はとても身近な病気になっています。5大疾病の1つになるのも当然です。精神保健福祉士の支援を必要とする方はますます増えているということです。

精神病床の平均在院日数はダントツで長い

皆さんは入院したことがありますか?「入院したことならある」という人は、おられると思います。

しかし、9か月間、入院したことのある方はいますか?

・・・きっと、ほとんどおられないと思います。

精神病床の平均在院日数は266日です。つまり、約9か月間です。

平均在院日数とは、入院してから退院するまでの期間の平均をいいます。(参考:厚生労働省「病院報告」

長すぎちゃう!?

ありえないよな。

9か月間も入院すれば、学業・職業・生活に甚大な影響を与えるでしょう。

休学・休職したとして戻れるのかどうか?夫婦関係・親子関係はどうなるのか?

人生に取り返しがつかないレベルのダメージを受けるでしょう。

平均在院日数を比べてみると、一般病床では16日、療養病床でも140日です。精神病床の266日がいかに長いかおわかりいただけるのではないでしょうか。

じっさい、私が関わった患者さんには、入院が10年以上となって

もう帰る家が無いです。病院が住所になっています。

という方がおられました。

OECD加盟国のうち、精神科病床の平均在院日数の1番長い国は日本です。

2番目に長いポーランドと半年以上の差をつけて圧勝(皮肉)です。厚生労働省 第8回 精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会 参考資料より)

しかも、人口あたりの精神科病床数が一番多いのも日本です。

実際、精神科病院に40年入院していた方がいます。こちらの「【実は怖い!】精神科入院40年は誰にでも起こるリアル【PSW解説】」で解説しています。

精神疾患や精神障がいがあっても、地域であたりまえの暮らしができる社会をつくる。

この役割が精神保健福祉士にはあります。

精神保健福祉士の役割・使命は、日本にいまだ残る長期入院・社会的入院の解消にあるのです。

職域が拡大し、仕事・求人が増えている

精神保健福祉士って求人少ないし就職できんのちゃうん?

求人検索するとたくさん出てくる。

人手不足の現場も多いんだ。

  • 精神保健福祉士には仕事がない・・・
  • 働き口がないんでしょ?
  • 精神保健福祉士は取る意味がない。

精神保健福祉士にはネガティブなイメージが広まっており、求人の無いイメージをもつ方が多いように感じます。

ところが実際には、精神保健福祉士に期待される役割は増えていると言えます。

これまでは行政・医療機関・地域施設がメインの職場でしたが、最近ではもっと多様な現場で精神保健福祉士が求められています

例えば、精神保健福祉士の略称はこれまでPSWでした。

つまり「精神科ソーシャルワーカー」ということで、精神科限定の意味合いがありました。

しかし2020年、精神保健福祉士の略称はMHSWとなりました。

MHSWは「メンタルヘルスソーシャルワーカー」の略であり、職域が精神科以外に拡大している実情を反映した略称変更だったのです。(詳細は精神保健福祉士の略称がPSWからMHSWに変わった理由に書いています。)

実際に、Indeedで精神保健福祉士の求人を調べるとたくさん出てきます。お住いの地域等を入力してもらうともっと絞れます。

サラッと調べてみただけでも、以下のようにたくさんの求人があります。

精神保健福祉士の求人

  • 医療機関(精神科病院・精神科クリニック・訪問看護ステーション)
  • 地域施設(障害福祉サービス事業所など)
  • 行政機関(精神保健福祉センター、保健所、精神医療センター、MSWの現場など)
  • 社会福祉協議会
  • 市役所(家庭児童相談員など)
  • 高齢者向け住宅の相談員、生活相談員、デイサービスの相談員
  • メンタル相談、いじめ相談

それでも精神保健福祉士には「求人が無いのでは?」と不安な方に向けて、「精神保健福祉士は仕事ない?【ウワサと事実】現役PSW解説」を書いています。

また、年齢制限や実務経験が気になる方に向けては「【年齢制限無し&経験不問!】精神保健福祉士求人の75%が歓迎」を書いています。

なお、近年注目を集めているのはスクールソーシャルワーカーです。

小学校や中学校で課題を抱える子どもやご家族を支援するのですが、スクールソーシャルワーカーになるには、精神保健福祉士の資格があると有利です。「精神保健福祉士はいじめを救う仕事?【スクールソーシャルワーカーの道】」で解説しています。

さらに加えると、精神保健福祉士資格は児童福祉司任用資格なので、近年注目の児童相談所の児童福祉司になる資格があります。詳細は「【簡単】社会福祉士・精神保健福祉士から児童福祉司になるには?」でわかります。

精神保健福祉士の職域は拡大しているし、役割期待も高まっているのです。

AIで代わりにくい

近年、発展がすさまじいAI技術。

しかしいかにAIでも、精神保健福祉士の仕事は代わりにくいと言えます。さまざまな研究で報告されていることですが、例えば野村総合研究所が2015年に発表したレポートによると

創造性、協調性が必要な業務や、非定型な業務は、将来においても人が担う
引用元:野村総合研究所「日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に

とされます。これ、まさしく精神保健福祉士の業務です。

精神保健福祉士の仕事は創造性・協調性が必要で、非定型な仕事です。

精神保健福祉士の仕事は正解のない人生をあつかうので、型にはまりません。どのような支援が良いかは百人百様です。

たくさんの機関と協力する必要がありますし、新たな支援・ネットワーク・制度などをつくる役割もあります。

精神保健福祉士の仕事はAIで代わりにくい特性があると言えます。精神保健福祉士は将来性があると考えられる理由です。

平均年収が増加している

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精神保健福祉士の平均年収は2015年と2020年を比較すると伸びています。

平均年収
2015年 347万
2020年 404万

データ根拠は以下の調査です。公式な調査であり、統計として信頼できる数を確保できています。

上昇理由はいろいろ考えられますが、57万円増の背景には精神保健福祉士需要の高まりがあるかもしれません。

最後に

精神保健福祉士には需要・将来性があります

精神疾患や精神障がいで生活に困っている、支援を求めている方々がいますし、増えています。

また、国の施策にはじまり、職域も拡大し、求人には途切れがありません。

社会的入院は遅々として解消されず、精神障害に対する社会からの差別・偏見も根強いです。

およそ100年前に呉秀三が「此邦ニ生レタルノ不幸」として、”我が国十何万の精神病者は実にこの病を受けたるの不幸のほかに、この国に生まれたるの不幸を重ぬるものというべし“として日本の精神障害者の現状を嘆きましたが、果たしてどれだけ前進できたでしょうか。(精神障害者の「此邦ニ生レタルノ不幸」

人権上の課題は今も山積みです。

しかし視点を変えれば、課題がたくさんあるということは、精神保健福祉士がやらないといけない使命がたくさんあるということです。

精神保健福祉士の究極の目標は、精神保健福祉士がいなくても済む社会です。

遠い未来かもしれませんが、その時に至るまで。

精神保健福祉士の需要はまだまだ高く、職業としての将来性もあるでしょう。

精神保健福祉士についてもっと知りたい方は「【簡単に】精神保健福祉士とは?12視点で現役がまとめ解説」もご覧下さいね。

なお、精神保健福祉士になる方法は11ルートに分かれています。学歴別や社会人などの条件に合わせた最短ルートを下記で解説していますので、ご興味のある方はチェックしてみてくださいね。

この記事を書いた人

社会福祉士 兼 精神保健福祉士です。
大学受験失敗 → 浪人・転向 → 国家資格ダブル合格 → 就職 → パワハラ遭遇 → 転職 → 福祉現場で10年超
現職で働きながらブログ書いてます。月3万PV。妻と猫が大切。

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しゃふくさん

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