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「社会福祉士は需要・将来性がない」はウソな理由TOP7【現役解説】

社会福祉士
  • 社会福祉士は仕事がない?
  • 需要も将来性もない?
  • 今後も社会福祉士の必要性はない?

こういった疑問のある方へ。

この記事の内容
  • 社会福祉士には需要・仕事・将来性がある理由7つ

私は社会福祉士・精神保健福祉士として働いています。現場経験は約10年です。

いまの世の中は、ひと昔前なら「絶対安定」といわれた銀行員や公務員の事務職でさえ「なくなる仕事」といわれています。

では社会福祉士はどうなのか?「このまま本当に社会福祉士をめざして良いのだろうか?」と不安になるのはあたり前でしょう。

ご年齢や職歴などの理由で「雇ってもらえるのだろうか?」とご心配な方も多いと思います。

変化が激しく、先行きがわからない現代。情報にしっかりアンテナをはっていないと、登ってきたはしごを取り外されかねません。

実際、社会福祉士をとりまく状況は急激にかわってきています

社会福祉士の活躍分野はひろいため、分野ごとの違いが大きいです。

この点をわかっていないと、就職・転職活動で「社会福祉士は需要あるんじゃなかったの!?」「求人が無いじゃないか!」と後悔しかねません。

社会福祉士をお考えの方なら、需要や将来性を知っておくことが対策になります

この記事では、社会福祉士の需要と将来性について7つのポイントで解説していきます。ではまいりましょう!

「社会福祉士は需要・将来性がない」はウソな理由TOP7【現役解説】

社会福祉士の仕事分野はとても幅広いです。

出典:厚生労働省 社会福祉士の現状等(参考資料)平成30年2月15日

高齢分野が4割でもっとも多いので要チェックなのは間違いありません。

でも実は、一見すくなそうに見える「児童・母子福祉」や「生活保護」、「スクールソーシャルワーカー」の分野も見逃すとソンです。ここに社会福祉士の需要や将来性がうずまいているからです。

では、1つ1つ解説していきます!

高齢者数・割合が増えていくから

将来は見通せないことが多いですが、「高齢者人口の推移」はかなりの精度で予測できます。だれもが1歳ずつ年をとるので、急に増減することはまずありえないからです。

国は2040年までの高齢者人口・高齢者割合をわりだしています。

出典:総務省統計局ホームページ

2020年の高齢者人口は3619万人、高齢者割合は28,9%ですが、2040年には高齢者は3,921万人高齢者割合は35,3%となります。明らかに増えていますね。

これから私たちは「3人に1人以上が高齢者」という時代に入っていきます。

高齢分野で働く社会福祉士は多いですが、高齢者数・割合が増えるにつれて、ますます増えていくと考えられます。

児童相談所の採用が増えているから

児童虐待の相談は急激に増えています

出典:厚生労働省 平成30年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数<速報値>

テレビで虐待のニュースが連日報道されていますが、本当によく起きているし、増えているということです。

これに対策するため、国は児童相談所の「児童福祉司」を増やしています。児童相談所の求人が増えているということです。「児童虐待防止対策体制総合強化プラン」(新プラン) に基づく人材確保に向けた取組について

社会福祉士は「児童福祉司」の任用資格を得られるので、需要が高まっています。

辛い状況の子どもたちがたくさんいるということなので、社会福祉士にはその救い手となる役割が期待されているのです。

その証拠に、国は子ども家庭福祉ソーシャルワーカー(仮称)を社会福祉士の上乗せ資格としてつくる方針です。

ちなみに、児童相談所は社会福祉士職場のなかでは第2位の高給職場です。詳しくは「社会福祉士の給料・年収高い職場ランキングTOP42【最新公式調査より】」で解説しています。

スクールソーシャルワーカーの需要が高まっているから

スクールソーシャルワーカー(SSW)は、児童生徒の環境へ働きかけたり、関係機関等とのネットワークを活用したり、問題を抱える児童生徒へ支援を行うこと等で、支援する専門職です。

全国の学校では、いじめ、不登校、暴力行為、児童虐待、最近ではヤングケアラーなどが課題になっています。スクールソーシャルワーカーはこうした課題の解決に取りくむ役割があります。

スクールソーシャルワーカーのなり手で一番多いのが社会福祉士です。

スクールソーシャルワーカーの社会福祉士割合は年々増えた結果、最新の2020年調査ではスクールソーシャルワーカーの63.6%が社会福祉士でした。

文部科学省 スクールソーシャルワーカー活用事業に関するQ&A 文部科学省初等中等教育局児童生徒課 令和4年2月より抜粋

さらに、国はスクールソーシャルワーカーを増やすべく、全中学校区への配置(10,000中学校区)をすすめています。(参考:文部科学省初等中等教育局 令和2年度 概算要求主要事項

まだまだ少数のスクールソーシャルワーカーですが、実績は年々増えているようです。

認知度の高まりとともに、SSWの一番の担い手である社会福祉士の活躍現場は増えていくでしょう。

SSWについてはこちらの「学校で働く社会福祉士=スクールソーシャルワーカー(SSW)とは?」でも解説しています。

生活保護ケースワーカーとしての活躍が広がっている

テレビなどで生活保護のニュースをきいたことがある方は多いと思います。

身近に感じにくい方が多いかもしれませんが、50世帯のうち1世帯ほどが生活保護を受けています。

出典:厚生労働省 生活保護制度の現状について

約20年の間、生活保護受給世帯は右肩上がりです。

生活保護を担当するのは、福祉事務所などの「ケースワーカー」と呼ばれる人たちです。

長く、日本のケースワーカーのなり手は自治体の一般職員でした。

つまり、社会福祉士などの専門職ではない方々がケースワーカーとして働いてきたのです。(今も続いています)

しかし、ケースワーカーの仕事範囲はますます広く深く、複雑多岐にわたるようになっています。

専門的な知識がなければ、対応に困ることも多いんですね。こうした中、ケースワーカーの社会福祉士割合が増加しています。

(参考:厚生労働省 社会福祉士の現状等(参考資料)平成30年2月15日

全体的にはまだまだこれからといった感じですが、生活保護ケースワーカーの社会福祉士割合は増え続けていることがわかります。

生活保護分野は、これからますます社会福祉士の活躍が広まっていくと考えられます。

求人が多いから

巨大求人サイト、Indeedで社会福祉士の求人を検索すると、53,124件ヒットしました。(2021年3月15日現在)

2021年1月20日に調べたときには52,830件でしたから、相変わらずの求人数ですね。

2022年1月22日追記:再検索すると、社会福祉士の求人が127,553件出てきました。1年前の2倍以上の求人が出るようになっています。原因はわかりませんが、社会福祉士の認知度・社会的需要が高まっているのかもしれませんね。

また、社会福祉士登録者数(2019年度)は245,181人でしたから、有資格者数のわりに求人が多くて、供給が追いついてないのかもしれません。

社会福祉士の仕事・求人については下記記事でもくわしく解説しています。

≫【実証】社会福祉士は仕事ない?40代も引く手あまた&食える資格

AIでも変わり難いから

時代の変化がほんとうに目まぐるしいですね。

私が学生の頃は、携帯電話を手にしただけでテンションが上がっていたのですが、いつのまにかスマホで買い物、家電の操作、オンライン会議までできる時代となりました。

好奇心でAmazonのEcho Dotを買って試しているのですが、「アレクサ、おやすみ」というと「おやすみなさい」と返事が返ってくるんですね。「アレクサ、6時半に起こして」というとアラームもセットしてくれます。

(たいして使いこなせていませんが・・・!)

これからもAI(人工知能)の発展はとどまることは無いでしょう。しかし、AIでも社会福祉士の仕事は代わりにくいと考えられます。

海外の研究でも報告されていることですが、例えば野村総合研究所が2015年に発表したレポートによると

創造性、協調性が必要な業務や、非定型な業務は、将来においても人が担う

引用元:野村総合研究所「日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に

とされています。じっさいのところ、社会福祉士の仕事は創造性・協調性が必要で、非定型な仕事です。

例えば、社会福祉士は「正解のない人生」を支援するので、どのような支援が良いかは百人百様。利用者・患者さんとのやり取りのなかで探っていくことになります。

それに、社会福祉士はいろんな機関や立場の方と協力することになりますし、新たな支援・ネットワーク・制度などをつくる役割もあります。

既存の枠のなかで働けばOKという仕事ではなく「必要なものは創りだす」というのがソーシャルワーカーです。

なので、社会福祉士の仕事はAIで代わりにくい特性があると言えます。社会福祉士の需要はこれからもあるし、将来性もあると言えるでしょう。

社会福祉士の平均年収・資格手当が改善されているから

社会福祉士の平均年収は約26万円増えています。(5年前比較)

公式な調査結果ですから信頼度は高いです。詳細は「【現役解説】社会福祉士の平均給料・年収はいくら?【最新調査より】」で書いています。

また、社会福祉士の資格手当についても、月額平均10,827円です。

手当のある人の割合は4割弱にとどまりますが、5年前は3割だったので改善しています。詳細は「【発表】社会福祉士の資格手当の月平均【手当の無い職場もある?】」で書いています。

まだ十分な待遇とは思えませんが、社会福祉士の待遇は上向き傾向です。

こうした背景には、社会福祉士の需要が高まっており、将来的にも必要とされていることが関係していると考えられます。

最後に

日本では福祉の課題がたくさんです。

たとえば、高齢者人口や割合、生活保護受給世帯、虐待相談など、右肩上がりが続いているということです。

これら課題山積な日本において、私たちが働く10年、20年、30年の間に、福祉課題は減ると予想できるでしょうか

楽観的にみても、減るとは予想しにくいと思います。

社会に福祉の課題があるかぎり、社会福祉士の仕事はなくならないでしょう。(社会福祉士がめざすのは、究極的には社会福祉士がいなくても良い社会をつくることだと思います)

人の生き方がますます多様に、たくさんの価値観であふれる世の中になってきています。

「あなたはどう生きたいですか?」と質問し、一人ひとりの人生をともに考える社会福祉士の仕事は、価値あるモノを提供しつづけるはずです。

社会福祉士になるには12のルートがあります。下記記事で学歴や社会人などの条件に合わせた最短コースも解説しています。関心のある方はご参考くださいね。

この記事を書いた人

社会福祉士 兼 精神保健福祉士です。
大学受験失敗 → 浪人・転向 → 国家資格ダブル合格 → 就職 → パワハラ遭遇 → 転職 → 福祉現場で10年超
現職で働きながらブログ書いてます。月3万PV。妻と猫が大切。

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しゃふくさん

コメント

  1. yasu540 より:

    はじめまして。いつも記事参考にさせて頂いています。来年から専門学校の社会福祉士コースに入る予定で今は大学で心理学を勉強中の者です。Twitterフォローさせていただきました。これからも記事楽しみにしています。

    • ぱーぱす より:

      yasu540さま
      はじめまして。応援いただき嬉しいです。励みになります。きっと、様々な思いあってのご決意かと思います。yasu540さまのバイタリティを見習いたいです。こちらこそ応援しております。

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