
社会福祉士や精神保健福祉、相談支援の仕事を長年タフに続けている人って、どんな人?ボクもそうなりたいなぁ・・・
こうした悩みのある方へ。
長年タフに続けている人には色んな特徴があります。答えも1つじゃないですね。
ただし私の経験則では、強烈なストレス環境下でもタフに続けている人の特徴は、時間外や休日は仕事を忘れることができる人です。
仕事中は真剣に悩んだり力を抜かずにやっていても、いったん仕事を離れたらサッパリ忘れている人って、けっこういるんですよね。
そうした人は、休む時間にしっかり休んでいて、休息の質が良い。だから、よく働くことができるのです。
逆に、仕事が終わっても(考えても仕方のない)仕事のことをグルグルと繰り返し考えている人は、休息の質が悪いので、徐々に続かなくなりがちです。
「いやいや、いつも仕事を考えてる人がすごいでしょ?」という意見もあろうかと思います。
でも人間って、頭の中で考えると、実際にそのことが起こっているように感じて体が反応してしまうんですね。
だから、仕事後も仕事を考えるということは、仕事が終わっても心だけは仕事し続けているようなものです。
すると、心身はジワジワとむしばまれていきます。そして長期的には、メンタルが折れてしまって仕事を続けられなくなりがちです。こうなる方が、クライエントにデメリットですよね。
ですから、考えても仕方がないことを、仕事後にグルグルと繰り返し考えてしまうのは要注意です。
「明日の面接どうしよう」
「こんなこと言われたらどうなるかなぁ」
「怖いなぁ。失敗したらどうしよう。」
「嫌われたんじゃないか・・・。」
「どんなふうにしたら支援したら良かっただろう?」
と考え続けていると、体が緊張し続けてストレス状態になります。これってかなり辛いですよね。
仕事後に仕事を考えたらダメとは言いません。考えることによるメリットはあります。
また、休日やプライベートでも仕事を考えても平気な人はいます。そうした人は仕事が辛くないのですね。
でも、誰もがそうじゃない。大半の人は、仕事を考えるのはしんどいのです。わたしだってそうです。
ですから、悩み続けてメンタルの病気になって仕事を休んだり辞めてしまうくらいなら、
休日は仕事を忘れられる工夫や習慣を身につけたほうが、ずっと良いです。それがクライエントの利益にもつながると思います。
こんなことを言われて、
「どうしても仕事を考えてしまう。変われない気がする。」
「仕事を考えたくなくても考えてしまうし、私は向いていないんだ・・・」
このように感じた人がいるかもしれません。でも大丈夫です。かつては私自身がそうだったからです。
じゃあどうすればいいのか?私はどうやって克服できたのか?
今から5つご紹介します。
社会福祉士・精神保健福祉士のタフな続け方【仕事を忘れるコツ5つ】
仕事の連絡が入らないようにスマホ設定しておく
社会福祉士や精神保健福祉士をタフに続けるには、仕事後や休日は仕事の連絡が入らないようにスマホを設定し、なるべく応じないこと。公私の境をハッキリさせることが大切です。
メンタルに良くないのは、仕事後や休日に職場からLINE・メール・電話がいつでも入ってくる状態です。
で、連絡が来たら「すぐに返事しないといけない!」と返事してしまう。
こういう習慣があると、休日とか仕事後にも「職場から連絡が入るかもしれない」というストレス下に置かれることになります。仕事のプレッシャーにさらされ続けることになるんですね。
中には「休日に仕事の連絡がはいっても全然大丈夫だよ!」という人もいるでしょう。それなら問題ないかもしれませんけど、この記事を読んでくださっている方は、休日に連絡が入ってくるのは嫌だなぁと思っている人だと思うんですね。
だから、仕事が終わったら、しっかりと休むモードに切り替えたい。
対策としては、例えばこんな方法があります。
- スマホに通知が入らないよう設定する
- 連絡が入っても返事はしない
- 数時間後や後日になってから返事する
LINEやメールの通知は設定できることが多いです。例えば、音が鳴らないようにする、通知が鳴る時間を限定して設定する、とかですね。
このようにして、自分自身の努力とか気合に頼るんじゃなくて、システムを変えておく、設定を変えておくことが大切です。努力しなくても、自動的に達成できるよう設定するんですね。
正面切って「連絡してこないでください」とかいう必要はないです。そんなこと言ったら波風立って逆にストレスですからね。
早めに「休日はあまりレスポンスがない人」という地位を獲得しちゃったら良いと思います。
こうして「休日でもすぐに確認して連絡してくださいよ!」と怒られるような職場であれば、けっこうブラックなんじゃないでしょうか。転職を考えて良いと思います。
そもそも、私たちが仕事中にプライベートなことをしていたらダメなのに、プライベートに仕事が勝手に割り込んでくるのは許されるなんて、おかしいですよね。
「お前の物はオレの物。オレの物もオレの物。」みたいなジャイアン状態です。
だからこそ、仕事後や休日にはスマホに仕事の連絡が入らないように(こっそり)設定し、なるべく応じないのがオススメです。
そうすることで、しっかりと休息をとりやすくなります。
仕事関係の物が目に入らないようにする
仕事関係の物は、目に入らないように整理しておくことです。『仕事を連想してしまう物』は視界から消しましょう。
例えば、家にいる時に仕事カバンを目にしたら、仕事カバンが引き金になって仕事のことを考え始めてしまいます。
仕事のことを一度考えてしまうと、芋づる式に「あれもこれも」と仕事の悩みのフタが開いて、不安や心配な気持ちが暴走しかねません。
たった1回のトリガーが、そうした無駄なストレスを生んだり、時間を奪ったりします。
だから、仕事の道具とか仕事を連想する物は、一切、目に入らないように家の中を整理することが大切です。
私の例では、仕事カバンは玄関に置くようにして、目に入らないようにしています。
それと、仕事服はクローゼットの中に入れています。
『見るつもりがないのに見てしまった』となるのを防ぐのです。徹底的にやりましょう。
いちど整理・設定さえしてしまえば、あとは自動的に、仕事の悩みを思い出す回数が減って、タフさが高まっていくのです。
スマホ画面から仕事を連想する情報を排除する
仕事関係のものが目に入らないようにすべきという話は、スマホ画面こそ大切です。
あなたは、Googleカレンダーに仕事のスケジュールを入れていませんか?
しかも、そのGoogleカレンダーから「ピコン!明日は〇〇さんの家庭訪問です」と通知がきたりしていませんか?
スマホ画面の1番目立つところに、仕事のカレンダーが入っていませんか?
私たち現代人は、一日に数時間以上スマホ画面をみています。
ですから、スマホ設定は、休日や仕事後に仕事を忘れるためにマストでやるべきポイントです。
例えば、こんな設定をオススメします。
- スマホのトップ画面から、仕事関係のメール・アプリ・スケジュール等を移動させる
- 仕事関係の情報は、トップ画面をスクロールしないとアクセスできないようにする
つまり、『仕事を思い出すつもりがないのに、仕事関係の情報がうっかり目に入ってしまって、ブルーになってしまう』ということが無いようにするのです。
あ、もしかして「面倒くさそう」「また今度やろうかな」「大して変わらないでしょ」とか思っていませんか?
確かに、スマホを設定するだけで、仕事後や休日に仕事を忘れられるわけではありません。そこまで万能な方法ではありません。(そもそも万能な方法はありませんが)
でも、例えば10回思い出していた人が、7回思い出すくらいにまでは減らせる可能性があります。完璧じゃなくても、ジワリジワリと効くのです。
仕事を忘れてリフレッシュできる時間や体験が積み重なると、休日も活発に活動しやすくなります。
そして、楽しみに夢中になる時間が増えて、さらに仕事を忘れるようになって、タフに仕事を続けやすくなるのです。
運動の習慣
仕事を忘れる工夫の3つ目は、運動です。これはもう間違いないです。
息が上がるくらいの、心拍数が上がるくらい、汗をかくくらいの運動激しい運動をする。そういう習慣をつけることです。
「めんどくさい・・・」「運動が大切なのはわかってるけど、続かない」という方は多いと思います。私も運動は好きじゃないです。ハッキリ言うと嫌いですね。
でも、私はこのブログで繰り返し言ってるんですけど、体と心はつながっているんですね。
科学的にも証明されていますが、運動する習慣があると、脳がポジティブになったり、余計な不安にさいなまれにくくなったりしていきます。
だから、運動する習慣は、メンタルに良いんですね。
そもそも精神疾患になりやすい人は、運動する習慣の無い人が多いんですよ。
生活習慣が悪かったり、睡眠がぐちゃぐちゃになってたり、時間外も休日もずっと仕事を考えて苦しんでいたり。
そんな感じでよくない習慣をつけちゃっている人が多いんです。
仕事を考えてしんどい日が、1日とか数日だけなら人間は耐えられます。「落ち込んでいる」という状態ですね。
でも、そうした日々が1か月、2か月、3か月と続いていくと、カンタンに元に戻れなくなっていきます。そうして精神疾患を発症するのです。
だからこそ、運動、食事、睡眠が大切です。
食事と睡眠に気をつければ、しんどいながらも社会福祉士や精神保健福祉士の仕事は続けやすくなると思います。
でも、もっと突き抜けるには、運動する習慣が欠かせないと思います。
面倒くさいと思いますが、これは福祉の仕事を長く続ける意味でも、体の健康を保つ、ダイエットとか理想的な体形を維持するためにも意味があるはずです。
でも、運動する習慣をつけるときに、「続かない」という壁にぶち当たる人が多いと思います。
「すぐに終わっちゃう」「三日坊主で終わっちゃう」っていうことがあると思います。
新しい習慣をつけるときに大切なのは、いつ・どんな時に・どんな方法でやるのかっていうのを、具体的にしっかり設定することです。
「この時はこうやる」っていうことを必ず決めておく。
例えばですけど、『朝起きたら準備体操をして運動する』とか『仕事から帰ってきたらまず運動する』『風呂に入る前に運動する』とか。タイミングを決めておくのです。
習慣化するポイントは、既に生活でルーティンになっていることに紐づけることです。
例えば、「本を読む習慣を身につけたいなぁ」と思ったら、「夜に寝る前にベッドに入ったら必ず本を読む」と決めるのです。
「電車に乗っている時間は、必ず本を読む」「湯船につかっている時は〇〇をする」という形で、『この時間は必ずこれをする』とセットで決めると習慣になりやすいです。
もちろん、自分の意思も必要です。でも、成功確率が上がるということですね。ぜひ試してみてください。
仕事の悩み・グチは職場で吐き出して帰る
仕事の悩みは、職場でできるだけ話して家に帰ることをオススメします。
職場の人間関係が悪かったり、早く家に帰らないといけないなど時間の制約で職場では話していられない人もいると思います。できる範囲で大丈夫です。
プライベートで、仕事の悩みやグチを話す人はよくいると思うんですけど、あんまりお勧めしないです。
絶対ダメってわけじゃないんですけど、話をするということは、思い出すことになるからです。
もちろん、「家族に話を聞いてもらえてスッキリしている」という人もいるでしょう。確かに、人に話すことで肩の荷が下りる感じがして、不安が和らぐことはあると思います。
ぐるぐると考え続けてしまう時は、むしろ話した方がラクになれると思います。
だけど、何でもかんでも家に帰ってから、家族とか親とかパートナーに話すということをやっていると、家に帰ってからもストレスにさらされやすくなるので要注意です。
だからできるだけ、職場の中で起きたことは職場の中で解決する。なるべく家には持ち帰らないようにできると、時間外や休日の休息の質が上がるでしょう。
最後に伝えたいこと ⇒ 仕事を考え続けることにはメリットもある
仕事後や休日に仕事を忘れるコツ5つをお伝えしました。
念押しですけど、仕事を考えちゃダメってわけじゃないんですよ。
むしろ、仕事後も悩んで苦しんだりすることで、「これを解決しよう」と思う動機になります。
例えば、本を読む、勉強する、研修に行く、職場の人と相談するとか。
そんな形で、問題解決する、ハードルを乗り越えようとする、モチベーションになります。このプロセスで専門職として成長できるのです。
でも、行き過ぎるとストレスに耐えられなくなって折れてしまいます。
「クライエントのことを忘れているなんてだめなんじゃないか」
「考えていることが大切だ」
この考えに囚われていると、燃え尽きやすくなっていきます。
仕事を考えていたい人を止めはしません。
でも、「時間外や休日は仕事を忘れられる」という力は、あなたが社会福祉士や精神保健福祉士、相談支援の仕事をタフに継続するのに必ずや役立ちます。
1分1秒でも長く、より良質な休日・リラックスできる時間を過ごせるはずです。
よく休まないと、よく働くことはできません。
ではでは、今回はここまで。何か1つでも取り入れてみてくださいね!それではまた!
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下記の記事では『病まない』を軸に、対策5つをまとめています。本記事と一部重複しているポイントもありますが、私が児童相談所の虐待対応のような苛烈なストレス環境を乗り越えてきたノウハウを凝縮させています。
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