
やりがいを搾取されてる・・・。労働組合って何?メリットあるのかなぁ?
こうした思いの方へ。

こんにちは。わたしは社会福祉士・精神保健福祉士で、現場経験は10年超です。
やりがい搾取とは、労働者の善意や使命感を利用して、低賃金や長時間労働などの不利益な条件で働かせることです。
いわゆる「やりがい搾取」のような仕方で、使用者側が労働者側に「あなたに福祉の心があれば激務にも耐えられるはずだ」というメッセージを発しているものと考えられます。労働環境を変えるのではなく「心」という精神論を持ち出して、お金をかけずになるべく働かせようというわけです。
引用元:篠原拓也『福祉の心って何だろう』(2020)
福祉の現場では、このようなやりがい搾取が横行しています。
私も搾取されてきた一人でした。
しかし、私はあることをきっかけに、自分の働き方を見直しました。
それは、労働組合に入ったことです。
今日は、福祉の仕事で働いている方に向けて、労働組合について話したいと思います。
福祉の仕事はやりがい搾取だらけ?労働組合のメリットとは?
労働組合って何だ?
労働組合と聞くと、どんなイメージがありますか?
私は最初、労働組合は闘争的で、会社と対立するものだと思っていました。でも、実際に入ってみると、そんなことはありませんでした。
労働組合は、労働者の権利や待遇を守るために、会社と交渉する組織です。
会社と対立するのではなく、協力して問題を解決することを目指します。
労働組合に入ってから、私は自分の働き方について考えるようになりました。
- 自分の価値や能力を正しく評価してもらうこと
- 自分の健康や家族のことを大切にすること
- 自分の意見や要望を伝えること
これらはすべて、福祉の仕事をする上で必要なことだと気づきました。
そして、私は気づきました。
自分が働きやすい環境を作ることは、利用者や患者さんに良い支援をすることにつながるのだと。
福祉の仕事は、支援関係が重要です。
利用者や患者さんは、私たちの表情や態度に敏感です。
私たちが笑顔で元気に働けば、彼らも安心して信頼できます。
逆に、私たちが不満やストレスを抱えていれば、彼らも不安や不信感を感じるでしょう。
私たちは、利用者や患者さんに良い支援をするために、自分自身も大切にしなければなりません。
そして、自分自身を大切にするためには、労働組合が有効な手段だと私は考えます。
労働組合に入るメリットは?
労働組合に入ると、どんなメリットを得られるでしょうか?
まとめると、次の5つです。
労働組合に入るメリット
- 給料や休みなどの労働条件を交渉できる
- 不当な扱いや差別に対して抗議できる
- 法律や福祉の知識を学べる
- 仲間や相談相手が増える
- 自分の意見や要望を伝えられる
福祉の現場では、法律違反や不当な扱いが多くあります。例えば、
- 休憩時間がない
- 残業代が支払われない
- 有給休暇が取れない
- 給料が低すぎる
- 配置転換や昇進で差別される
などなど。
これらのことは、労働組合に入れば、専門家に相談できたり、法的な手続きをサポートしてもらえたりします。
また、福祉の現場では、『給料が低くてもやりがいで頑張ろう』という風潮があります。
しかし、やりがいだけでは生活できません。
給料は、私たちの仕事の価値を示すものと言えます。例えば給料が上がれば、自分の仕事に誇りを持てますし、モチベーションも上がりますね。
労働組合に入れば、会社と給料交渉をすることができます。
給料交渉は、個人ではなかなかできません。でも、みんなで団結すれば、力になります。
会社も、労働組合からの要求を無視することはできません。
労働組合に入るデメリットは?
逆に、労働組合に入ると、どんなデメリットがあるでしょうか?
労働組合に入るデメリット
- 組合費がかかる
- 会社と対立することがあるかもしれない
- 時間や労力が必要になるかもしれない
労働組合に入ったり、立ち上げるには、勇気や時間やお金がかかります。
また、会社から反感を買ったり、仲間から孤立したりするリスクもあります。
労働組合は万能ではないことは知っておきましょう。
労働組合に入るかどうかは、あなた次第です
労働組合に入るかどうかは、あなた次第です。でも、一度考えてみてください。
あなたが働きやすくなれば、利用者さんや患者さんにも良い支援ができるはずです。
福祉の仕事は「心」だけではできません。お金や時間や環境も必要です。
そのためには、「声」を出すことも必要です。労働組合は、「声」を出す方法の一つです。
労働組合に興味がある方は、ぜひ調べてみてください。インターネットで「労働組合」「福祉」で検索すれば、いろいろな情報が出てきます。無料相談をしてくれるところもあります。
労働組合に入っている方は、ぜひ活用してください。労働組合は、あなたの味方です。あなたの声を届けるために、きっと力になってくれます。
労働組合に入らない方は、ぜひ考えてみてください。労働組合は、あなたの選択肢です。あなたの働き方や生き方を変えるために、チャンスを与えてくれます。
最後に、私は言いたいです。
福祉の仕事は素晴らしい仕事です。利用者や患者さんと一緒に成長することができます。社会に貢献することができます。やりがいや喜びを感じることができます。
でも、それだけではありません。福祉の仕事は大変な仕事です。心身の負担が大きいです。法律や制度が不十分です。給料や待遇が低いです。
だからこそ、福祉の仕事をする人は、自分自身を大切にしなければなりません。自分自身を大切にすることは、利用者や患者さんを大切にすることにつながります。
自分自身を大切にする方法は人それぞれです。でも、私は思います。労働組合は、その一つだと。
だからこそ、この記事を書きました。
最後に、篠原拓也氏の言葉を引用させていただきます。
「福祉の心ってやつで、自己犠牲を頼むよ」といったけしからん悪用があるときには、逆にこれを投げ返していく必要がある
引用元:篠原拓也『福祉の心って何だろう』(2020)
以上、福祉の仕事はやりがい搾取だらけ?労働組合のメリットとは?という話題でした!
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労働組合に入って交渉してもダメなら、転職するのも1つの手段です。私も転職を2回しています。
転職するなら、まず公務員の福祉職を検討し、民間求人を探すなら社協の福祉人材センター・バンクを利用することをオススメしています。以下の記事で社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士それぞれの方に向けた話をしています。
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