
社会福祉士って女性がする仕事?お金が少なくて男には無理なの?求人は男性向けが少ない?
こうした心配のある方へ。

私は某自治体で働く社会福祉士・精神保健福祉士。現場経験はおよそ14年です。
よくあるイメージ
- 社会福祉士や福祉の仕事は女性がするもの
- 社会福祉士じゃ食べていくのは難しいから、男にはムリ
- 社会福祉士の仕事内容は男性に向いていない
- 社会福祉士の求人はあまりないから、男性には向いてない
すべて偏った意見です。
結論を言いますと、社会福祉士には男性が必要です。(女性も必要です!)
そのワケを解説していきますね!
男性は社会福祉士に向かないって本当?男女比は?【男の現役が解説】
社会福祉士や福祉の仕事は女性がするもの?【男女比は3:7】
確かに社会福祉士は女性が多い仕事ですが、男性もたくさんいます。
実際に、社会福祉士の男女比は男3:女7です。
≫参考:社会福祉士就労状況調査結果報告書(令和2年度)
そして、毎年4,000人ぐらいの男性が社会福祉士の資格を取得しています。
第32回社会福祉士国家試験 合格者数 | 男性の人数 | 男性の割合 |
11,612人 | 3,997人 | 34.4% |
男性も社会福祉士をやってます。
昔の日本では、性別と職業を結びつける考えが強かったです。
例えば、今は「看護師」と呼ばれますが、2001年以前の看護師は女性は「看護婦」、男性は「看護士」でした。
でも、今はそんな時代じゃないですね。
「社会福祉士や福祉の仕事は女性がするもの」と言う人がいたら、今の時代に考えをアップデートしていただきましょう!
社会福祉士じゃ食べていくのは難しいから男には無理?
社会福祉士の年収は高くありません。 でも、食べていけないほどではありません。
確かに、社会福祉士の平均年収は403万円ですが、
男性の社会福祉士に限ると、平均年収は473万円です。 これは、全産業の平均年収(436万円)よりも高いです。
男性社会福祉士が食べていけないなら、少なくとも日本人の50%以上は食べていけないことになります。
でも実際、そんなことないですよね。
社会福祉士の仕事内容は男性に向いていない?
社会福祉士の仕事内容は、男性でも全く問題ありません。
正確にいうと、男性と女性ともに必要です。
男性の社会福祉士だけでは困るし、女性の社会福祉士だけでも困ってしまいます。
例えば家庭訪問する場合、男性の家に若い女性スタッフが一人で訪問するのは、さまざまなリスクをはらみます。実際、セクハラ行為をうけたことがある人もいます。
こうした例では、男性の社会福祉士もいたほうが安心ですね。男性の社会福祉士を担当にするか、一緒に家庭訪問することで、リスクを回避できます。
逆に、女性の一人暮らしの家に、男性の社会福祉士だけで訪問するのは、避けたほうが良いです。
相手の女性に恐怖心を与えることがありますし、近所・隣人から余計なウワサが立ってしまうことがあります。「交際している人かしら?」「毎月くる人がいるんだ」などと。
また、関係が悪化した際などに「あの時に性的なことをされた」と言われてしまっては、無実を証明し難くなります。
こうした場合に備えて、担当は女性の社会福祉士にするか、女性と一緒に訪問するほうが良いのです。
異性の介助・介護をする場合なども、同性介助が原則ですよね。(その人の内的な性に合わせることもある)
こうしたワケで、社会福祉士の現場には、男性も女性も必要です。
女性だけじゃダメなんです。男性だけでもダメ。
だから、男性のあなたは社会福祉士を堂々と目指してください!
社会福祉士の求人はあまりないから、男性は向いてない?
社会福祉士の求人はたくさんあります。
言葉だけでは信じられないかもしれません。だから、社会福祉士の求人をいろんなサイトで調べてみました。
結果はこちらです。
求人サイト | 求人数 | ||
2022年2月5日 | 2023年3月4日 | 2025年4月6日 | |
indeed | 127,713件 | 364,893件 | 205,000件 |
求人ボックス | 410,094件 | 449,288件 | 828,412件 |
ハローワーク | 21,291件 | 9,552件 | 10,246件 |
マイナビ介護職 | / | 7,813件 +非公開求人 | 10,315件 +非公開求人 |
介護ワーカー | / | 7,657件 +非公開求人 | 6,051件 +非公開求人 |
ひかえめに言っても、社会福祉士の求人はあふれかえってます。
求人数は4月になれば落ち込むものですが、2025年4月現在の社会福祉士求人は、サイトによっては増えてすらいます。
日本はいろんな分野で働き手が足りていません。社会福祉士の現場は特に顕著で、引く手あまたです。こちらの記事でも解説しています。
社会福祉士の求人には年齢制限がある?

求人があるのはわかったけど、年齢制限があるから、結局は社会福祉士として働けないんじゃない?
求人には年齢制限があるから、社会福祉士として働くことはできないのでは?と心配になりますよね。
ところが、社会福祉士の求人を1つ1つみてみると、年齢要件のあるものはほとんどありません。 「定年:65歳」と書かれているくらいです。
確かに、応募できることと、採用されることは違います。
採用では、若さがあるほど有利な場合が多いのは、どの仕事でも同じです。社会福祉士でも、それは否めません。
でも、年齢だけで採用を断られることは、求人をみる限りは無いですね。詳しくはこちらの記事でも説明しています
社会福祉士求人では、無経験だと採用されない?
社会福祉士の業務に経験がなければ採用されないかというと、そんなことはありません。
確かに、経験を求める次のような求人はあります。
でも一方で、
こういった求人もあります。なので、

社会福祉士の求人はあまり無いし、無経験だと採用されない。30代後半以降は求人が無いですよ。
このような、ネットでちらほらと見かける意見は信じなくて良いです。極論すぎます。
かと言って、50代から相談業務の経験がまったくない状況で、20代と同じように採用されるかというと、それは違うでしょう。
社会福祉士の採用では(ほかの仕事もたいていそうですが)、若いほど有利で、経験もあるほど有利です。
だから、相談業務の経験がなくて、年齢も高い方は、今までの経験を社会福祉士の仕事に活かせるアピールを考えましょう。
「経験」と一口にいっても、社会福祉士の相談業務に限りません。家庭での養育経験、他の仕事での業務経験などでも良いのす。
それを社会福祉士の業務に活かせるストーリーをつくって、説明すれば良いのです。
社会福祉士の現場は転職組がとても多いです。
私が知る限り、社会福祉士資格が要件となる児童福祉司(児相のケースワーカー)は、体感でも半数以上が転職組です。
最後に
社会福祉士は男性でもめざして良いのか?
男性は向いていないのではないか?
求人はあるのか?
ご心配なく!大丈夫です。
私も男性の社会福祉士です。もう、この仕事を始めて10年以上になりました。ぜひ、ともに頑張りましょう!
社会福祉士になるには、12通りのルートがあります。あなたに合ったルートを見つけてください。
社会福祉士の仕事をもっと知りたい方は、こちらのまとめ記事もご参考ください。
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