社会福祉士は福祉系国家資格の『最高峰』か?【現役がリアル解説!】

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社会福祉士を取ろうか迷ってる。社会福祉士って福祉資格の最高峰なのかな??リアルを知りたいなぁ。

こういった思いの方へ。

この記事の内容

  • 社会福祉士は福祉資格で『最高峰』の国家資格か?
  • 社会福祉士のメリットは?
  • 社会福祉士になるには?

わたしは社会福祉士・精神保健福祉士で、現場経験は10年以上になります。

社会福祉士は福祉系国家資格の『最高峰』か?

私のイメージで答えると社会福祉士は福祉系国家資格の最高峰です。

ただし実際に働いてみるとわかりますが、福祉系国家資格でどの資格が立場が上とか下とかはありません。

なので、『同列1位で社会福祉士は最高峰』という結論です。

もちろん、社会福祉士は取得難易度があるし、その分のメリット・実益があるからこそ、最高峰と呼べます。

この記事ではその理由を解説したり、社会福祉士のメリットやなり方など、社会福祉士を取ろうか迷っている人が気になる情報をまとめてあります。

この記事を読むことで、『社会福祉士をとるか否か』に結論を下す1歩となりますので、ぜひ最後までおつき合いください。

それではまいりましょう!

社会福祉士は福祉系国家資格の『最高峰』か?【現役がリアル解説!】

社会福祉士は福祉系国家資格の最高峰です(同列1位)

社会福祉士は、”福祉系国家資格”として”最高峰”です。

そもそも『福祉系国家資格』とは何か?俗語ですが、一般的に次の3資格をさすでしょう。

福祉系国家資格

  • 社会福祉士
  • 精神保健福祉士
  • 介護福祉士

ひとまとめにして 3福祉士と呼ばれることもありますね。いずれにも国家試験が課されています。

あれ?ヘルパーやケアマネは?

ヘルパーやケアマネジャー(介護支援専門員)は都道府県知事が認める公的資格です。国家資格ではありません。

一部のサイトでは、ケアマネを国家資格としていますが誤りです。
根拠:介護保険法 第69条の2

社会福祉士は福祉系国家資格の最高峰です。ただし、精神保健福祉士と介護福祉士も最高峰でしょう。つまり同列1位。

3つを並べて比べるとこんな感じです。

資格名 資格の属性 平均年収
社会福祉士 国家資格・名称独占 403万円
精神保健福祉士 国家資格・名称独占 404万円
介護福祉士 国家資格・名称独占 394万円

参考:社会福祉士就労状況調査結果報告書(令和2年度)令和2年度精神保健福祉士就労状況調査令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

似たような感じですよね。

このように比べるだけでも、社会福祉士は精神保健福祉士や介護福祉士と比べて「上」とか「偉い」とか「劣っている」・・・ということはありません。

すべて国家資格ですし、名称独占資格であり、平均年収も似ています。

なので、社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士は、すべて同列1位で福祉系国家資格の最高峰だと思います。

社会福祉士の国家試験が一番難しいから、社会福祉士だけが最高峰?

国家試験が一番難しいのは社会福祉士だから、社会福祉士だけが最高峰じゃないの?

こうしたギモンを抱いた方、お気持ちはわかります。

確かに、国家試験の合格率推移でみると、社会福祉士がいちばん低いですよね。比べてみると歴然です。

資格 合格率
社会福祉士 3割ほど
精神保健福祉士 6割~7割
介護福祉士 7割前後

しかし試験の難易度を比べるには『受験者の質』も同じでないと、正確にはできませんね。

例えば、自動車の運転免許試験の合格率は、7割代です。
参考:警察庁HP 運転免許統計(令和4年版)

介護福祉士国家試験の合格率は、7割前後です。

この2つの試験の難易度は「同じくらい」・・・でしょうか?ムリがありますよね。

試験内容が違うこともありますが、受験している人があまりにも違います。

なので、国家試験の合格率だけでは難易度を比べることができないし、合格率の高低をもって最高峰か否かとジャッジすることもできないのです。

社会福祉士の『国家資格』はダテじゃない!

最高峰が3つもあるんじゃ、社会福祉士は大したこと無いのかな・・・

そう思ったかもしれませんが、落ち込まなくてOKです!

そもそも社会福祉士が国家資格であるということは、次のようなメリットがあります。

  1. 国が認めている資格
  2. 社会的信用が高い
  3. 転居や転職に強い

しかも更新制度がありませんので、永久ライセンスです。

社会福祉士がこうした特権的な立場にあるのは、2つの高いハードルがあるからです。

  • 国家試験を受けるハードルが高い
  • 国家試験に合格するハードルが高い

例えば高卒未経験の方であれば4年以上、(安い通信でも)学費は100万円はかかるでしょう。

通信学校なら働きながら学べますが、時間や労力をコツコツと捻出するのはカンタンではありません。

また、受験資格を得られても国家試験が難しいです。合格率は平均3割で推移しています。挑戦できるチャンスは年1回だけです。

国家試験を受けるハードル、国家試験に合格するハードル、両方こえてようやく社会福祉士になれます。レアリティがあるわけです。

社会福祉士は『社会福祉主事任用資格』の上位資格とも言える

社会福祉主事任用資格というものがあります。行政でケースワーカー等として働くために必要な資格です。

この資格は、社会福祉士を取得すると、自動的に得たことになります。

いっぽう、社会福祉主事任用資格を単体で取っても、社会福祉士を得たことになりません。こちらの記事でも解説しています。

つまり、『社会福祉主事任用資格 < 社会福祉士』と言えます。社会福祉士のほうが上位なんですね。

社会福祉士のメリットは?

う~ん、結局、社会福祉士ってとるメリットあるの?

社会福祉士のメリットや取って良かったことを7つまとめました。

  1. 平均年収110万円アップ(推計)
  2. 就職・転職の選択肢が増えた【5種以上】
  3. 社会的信用と支援力がアップした
  4. 専門性&支援力がアップした
  5. 自信になった
  6. 社会福祉士が『任用要件』の10職種以上につく資格を得られた
  7. 社会福祉士会に入会でき、『成年後見人』になる道が開かれた

詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧くださいね。

SNSではネガティブな発言にイイネがついたり拡散されたりして、社会福祉士のネガティブ情報が広まりやすい気がします。

実際にはメリットもしっかりとありますので、こうした情報も吟味してくださいね。

『社会福祉士』があれば、就職・転職で引く手あまた

社会福祉士の特筆すべきメリットは、就職・転職で有利になることです。

実際に「社会福祉士必須」の求人や、「社会福祉士優遇」の求人があります。

こちらの記事では、実際の求人数を計った結果まとめや、社会福祉士が引く手あまたな理由を解説しています。

こうした実情を踏まえると、「やっぱり社会福祉士は福祉系国家資格の最高峰」と思いますね。

【現場のリアル】「どの資格が最高峰(一番)か?」という話題は出ない

ここまで「社会福祉士は最高峰」「社会福祉士にはメリットがある」とお伝えしてきましたが、視点を変えてリアルな話をいたします。

そもそも現場では、「社会福祉士のほうがスゴイ」とか、逆に「介護福祉士の方がカンタン」とか、そうした上下を比べるような話はまず出ません。

ぶっちゃけ、現場では国家資格の有無や種類よりも

  • 人柄、誠実さ
  • 仕事をできるか
  • 専門職の価値にそった支援をできるか

こういったことの方が、評価されます。資格の有無じゃないんですよね。

これは相談する側になればわかることかと思います。

私たちが相談しても良いと思える相手って、どんな人でしょう?

社会福祉士だけど見下してくる人、嫌ですよね。

社会福祉士だけど秘密を守ってくれない人、これも嫌ですよね。

社会福祉士だけど自分の興味があることしか支援してくれない人、・・・言わずもがなですよね。

これが、福祉現場では専門職うんぬん以前に『人として』しっかりと関われと言われるゆえんです。

キレイごとを言っているわけじゃないですよ!現場の肌感覚です。

実際の現場では、私たちがもっている資格(社会福祉士)を伝えるヒマすらなく、相談支援がすでに始まっていることが多いです。

特に関係機関やクライエントの人たちは、私たちがもっている資格の種類よりも、人としての私たちを見ているでしょう。

残念ながら「社会福祉士を持っています」と言われても、その人の人格がどうかとか、ノウハウのレベルはジャッジできません。

社会福祉士という資格や、係長、部長などといった地位などの『肩書き』だけで信頼してくれる人はいます。

でも実際は、『中身』を求めている人も多いです。「良い支援できますか?」ということであり、私たちが磨くべきもココです。

だから、国家資格取得をめざす間は「社会福祉士は最高峰」という考えで良いのですが、社会福祉士を取った後は、社会福祉士が最高峰かどうかは気にしない方が良いです。

現場の人たちは、そうした視点で社会福祉士を見てはいないでしょうから。これは、精神保健福祉士や介護福祉士も同じです。

最後に

もういちど結論をまとめます。

この記事の結論

  • 社会福祉士は最高峰の福祉系国家資格である!
  • 精神保健福祉士、介護福祉士も最高峰の福祉系国家資格である!
  • だから、同列1位の最高峰である!

最後にお伝えしたいこと。

この記事を書こうと思ったきっかけは、「社会福祉士は最高峰かどうか」に関心のある人がたくさんいると知ったからでした。

しかし、この記事を現役の社会福祉士が読んだら「おい、なに不謹慎なこと書いてんだよ。」と思ったかもしれません。

なぜなら「社会福祉士が最高峰かどうか」は、現場でタブーとまでは言いませんが、そうした空気感があるからです。

社会福祉士が守るべき倫理綱領には、次のように書かれています。

Ⅱ 組織・職場に対する倫理責任
2.(同僚などへの敬意) 社会福祉士は、組織・職場内のどのような立場にあっても、同僚および他の専門職などに敬意を払う。
出典:社会福祉士の倫理綱領 2020 年 6 月 30 日採択

社会福祉士は、他の専門職、資格職にたいして、敬意をもって関わることが大切なわけです。

「オレが最高峰だ!」と偉そうにしている社会福祉士には、誰も連携や相談したくないでしょうからね。

というわけで、私たちは周りに敬意をもって、謙虚にやっていきましょう!

そんな社会福祉士に、おれはなる!

それではまた!

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  • 認定社会福祉士
  • 認定上位社会福祉士

これらは認定社会福祉士認証・認定機構(事務局は日本社会福祉士会)が認定する民間資格です。

マイナーな資格ですし、実利を求める人にはオススメできない資格です。社会福祉士の取得率は0.3%しかありません。詳しくはこちらの記事でわかります。

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