
自己覚知ってどうして必要なんだろう?
あなたは、自分がどんな人間なのか、どんな考え方や感じ方や行動パターンがあるのか、わかっていますか?
もし全くわからないとしたら、対人援助職として問題です。
なぜなら、自分がわからないままでは、クライエントや関係者の話を聞いても、自分の色付きメガネでしか見えないからです。
自分の色付きメガネとは、自分の価値観や感情や性格を表すものです。それによって物事が変わって見えます。
例えば、ある人は青いメガネをかけています。このメガネには、落ち着いて捉えることのできる良さがありますが、緊急時のリスクを低く見積もってしまうことがあります。
またある人は、赤いメガネをかけています。このメガネは熱意ある支援をできますが、物事を攻撃的・被害的に見えやすくします。
実際はこんなにシンプルじゃないし、あくまで例え話です。でも、私を含んだ誰もが、色のついたメガネをかけているのです。
勘の良い方はもうわかったと思いますが、これは自己覚知の話です。
自己覚知は、「自分がどんな人間なのか」、「どんな考え方や感じ方や行動パターンがあるのか」といったことを知って、支援に活かすことです。
この記事では、自分のメガネの色に気づく方法(自己覚知)とその必要性についてお話しします。
自分のメガネの色に気づくことで、対人援助職(対人支援職)としてスキルアップできるはずです。
では早速始めましょう!

私は社会福祉士・精神保健福祉士で、現場での経験は10年以上になります。
自己覚知で対人援助職のスキルアップ!方法と重要性を社会福祉士が解説
なぜメガネの色に気づく必要があるのか?【自己覚知の必要性】
自分のメガネの色に気づくことはとても大切です。
なぜなら、自分のメガネの色に気づかないと、クライエントの話を聞いても、自分のメガネの色でしか見えないからです。
例えば、子どもが「親に殴られた」と言ってきたとします。
その時に、青いメガネをかけている人は「殴られたと言っても、大したケガじゃなさそうだ。大げさに言う子どもだな。」と思うかもしれません。
赤いメガネをかけている人は「子どもは可哀想だ。親から守らなくてはならない。親は法律で罰せられるべきだし、子どもは一時保護したほうが良い。」と思うかもしれません。
でも、それぞれのメガネの色だけで判断すると、間違ったことをしてしまうかもしれません。
例えば白い車でも、青色のメガネをつけていると青い車になります。
これが実際の支援であれば、事実を誤認すること、アセスメントを間違うこと、支援を間違うことになります。
だから、自分のメガネの色に気づいて、メガネの色を引いて、事実をありのまま見ることが必要です。
もっと事実を知れば、親にも子どもにも色々な事情があって、一概に良いとか悪いとか言えないかもしれません。
自分のメガネの色に気づけば、スキルアップできる
自分のメガネの色に気づくことは、自分の操縦席に座れたことを意味します。
車で言うなら、今までは助手席に座っていたのが、運転席に座ってハンドルを握れたようなものです。
ガンダムに例えるなら、あなたはコックピットに入れたわけです!
そしてここから先は、『いかに自分を目的地に向かってうまく操縦できるか』のスタートです。
自分をうまく操縦するには、センスと練習がいります。
例えば、自分が嫌われることを避けたい性格だとしたら・・・
クライエントや子どもに嫌われるかもしれないことでも、言わなければならない時があるでしょう。
そんな時は、自分の気持ちのおもむくままに、言わずして逃げる・・・
じゃなくて、自分を専門職として位置づけて、必要なことを伝える方へハンドルを回す必要があります。辛いけどね。
自分のメガネの色を変えることは難しいですが、自分のメガネの色を知って、それに応じたコントロール法を磨いていくことはできます。
自分のメガネの色に気づくことは、自己覚知をするということ。
自己覚知ができるのと、できないのとでは大違いです。
できない人はオールドタイプ、自己覚知ができる人はニュータイプ、ぐらいの差があります。(今日はガンダムネタが多いです)
では、実際に自分のメガネの色に気づくためにはどうすればいいでしょうか?
自分のメガネの色を知ろう!自己覚知の方法
自己覚知をするには、例えばこんな方法があります。
- 自分の性格や嗜好や感情を客観的に分析する。例えば、エゴグラムのテストやBIG5-BASICなどを使ってみる。
- 自分の対応や判断について振り返る。例えば、メモや日記を書いたり、同僚や上司と話し合ったりする。
- 自分のメガネの色と違う人と交流する。例えば、異なる価値観や文化や立場の人と話したり、本や映画やドラマなどで他者の視点に触れたりする。
こうした方法を試してみると、自分のメガネの色がどんな影響を与えているか、どんな改善点があるか、どんな強みがあるかがわかってきます。
すると、自分をうまくコントロールしやすくなって、より良い支援ができるようになっていくのです。
自己覚知の方法はこちらの記事でも解説しているので、読むと方法がもっとわかるはずです。
私の自己覚知
例えば私は、『人間関係を良好にしておきたい』という性格です。(多くの人もそうだと思いますが)
したがって私の性格は、協調性や優しさや平和主義という強みを持っていると思いますが、同時に競争や攻撃や衝突が苦手という弱点も持っています。
私はこの性格を(受けいれたくなかったですが)受けいれており、意識的にコントロールするようにしています。
例えば、クライエントや子どもが攻撃的な態度を取ってきた時は、私の心はピンチになります。
しかし、まず相手の動機や目的の理解につとめ、適切な境界やルールを意識するようにしています。
例えば、
- 相手の言い分は真っ当か?
- 社会福祉士、精神保健福祉士、専門職としてすべきことか?
- 機関としてできることか?
こうしたことを考えて、「NO」であるなら「NO」をハッキリ伝えるようにしています。
「お気持ちはわかります。」というスタンスを示すことはあれど、最後は「だが断る!」のごとくお断りするわけです。
(こんなカッコ良くないけどね)
私の場合、NOを言うことには、
- 相手から嫌われるかもしれない
- 見捨てられるかもしれない
- 承認されないかもしれない
といった不安を伴います。
しかし、こうした感情に私は自覚的なので、不安の気持ちに流されずにすむわけです。
これが、自分のメガネの色に気づき、自分をコントロールするということであり、自己覚知をするということです。
最後に
『自分のメガネの色に気づく』という例えをつかって、自己覚知についてお話しました。
エラそうなこと言ってますけど、私もまだまだ自己覚知を続けています。
自己覚知は『言うは易く行うは難し』ですから、実際にできることが大切です。
自分のメガネの色は固定されているわけではなく、コンディションや状況や人間関係によって変化していきます。
だから、自己覚知は一朝一夕で成らず。
社会福祉士、精神保健福祉士、対人援助職(対人支援職)を続ける限り、常に続けていくものです。自分研究みたいなもんですね!
あなたは自分のメガネの色に気づけたでしょうか?
あなたは自分のメガネの色に、どんな対応をしていますか?
良い方法はシェアしていきましょうね!
自己覚知についてもっと知りたい方は、こちらの記事も読んでみてくださいね。
それではまた!
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