
精神科とか心療内科って、どう選んだら良いのかな?大きい病院とか小さい病院もあるけど、どっちが良いの?
こういった思いの方へ。

わたしは精神保健福祉士・社会福祉士で、現場経験は10年以上です。
今回は、精神科や心療内科の病院を選ぶときに、どんなことに気をつけたらいいか、どう選ぶか、私なりに考えてみました。
精神科や心療内科に行くということは、心の悩みや病気を抱えているということですね。
そうしたときは、自分に合った医師や病院を見つけることが大切です。
でも、どうやって選んだらいいのか、迷ってしまう方も多いと思います。
私も精神保健福祉士として働いている中では、よく「良い病院はありませんか?」と聞かれました。
残念ながら、私にもその答えはありません。なぜなら、人によって合う合わないがあるからです。
私が良いと思っても、あなたには合わないかもしれません。
また、あなたが良いと思っても、他の人には合わないかもしれません。
だから、私は「ご自身でお選びいただくことになります」とお伝えしています・・・。
でも、選んでもらうためには、どんな基準で選べばいいのか、少しでも参考になる情報をお伝えした方が良いと思いました。
そこで、今回は「もし私自身が精神疾患になったらどの医療機関に行くか?」という想定で、私がどういうポイントで選ぶかをお話しします。
もちろん、これはあくまで私個人の考え方であり、全ての方に当てはまるわけではありません。
あなたにとって最適な医療機関を選ぶためには、自分の状況や希望を考えてみることが必要です。
それでは始めましょう!
精神科&心療内科の選び方は?精神保健福祉士が病気になったらなら?
私が精神科や心療内科を選ぶポイント
私が精神科や心療内科を選ぶポイントは以下の5つです。
私が選ぶポイント
- 通いやすさ
- 規模
- 診療科
- レビューの悪い評価はあまり気にしない
- 信頼できて、力量のある医師かどうかを見極めたい
それぞれ詳しく見てみましょう。
通いやすさ
通いやすいのは、以下の条件がそろっている病院です。
通いやすい条件
- 自転車か徒歩で行ける距離
- 仕事の休日でも開いている
精神疾患の治療では、定期的に受診することが大切です。そのためには、通院することが負担にならない場所を選ぶことが必要ですね。
私なら、自転車か徒歩で行ける距離の病院を探します。
電車や車で行こうとすると、人混みや交通事情にストレスを感じたり、薬の副作用で眠くなったりする可能性があります。
それだけで体力や気力が消耗してしまいます。
また、仕事をしながら受診するために、仕事の休日でも開いている病院を探します。
なぜなら、もし仕事日に受診する時間をつくれなくても、休日に受診しやすいからです。
もちろん、いずれは今の仕事を休んだり辞めたりする場合もありますが、そのときも受診を続けることが必要となります。
ちなみに、近所の人に知られそうなら、少し離れた病院まで行くことも考えます。
ただし離れたとしても、通院し続けられる程度の距離にしたいですね。
とにかく、ムリなく通院しやすいことを大切にします。
規模
精神科や心療内科の病院は、大きな病院(医学部付属病院や私立病院など)と、小さな病院(診療所やクリニックなど)に分かれます。
私は小さな病院を選びます。
理由は、同じ主治医が担当し続けてくれる可能性が高いからです。小さな病院では、廃業や閉鎖しない限りは、たいていは同じ医師が診てくれます。
治療では、主治医との信頼できる関係が大切です。(主治医との関係が良ければ、治療効果が高まるという話もあります)
しかし大きな病院では、主治医がよく変わります。しかも医師は忙しいので、引き継ぎが十分にされないこともあります。
さらに、主治医が次の医師にしっかり引き継いだとしても、あなたとの関係性までは引き継げません。
そのため、自分のことを何度も話さなければならなかったり、誰が自分のことを診てくれているのかわからなかったりすることがあります。
このことは、不安や不満を感じる原因になります。
また、大きな病院では、待ち時間が長くなることもあります。精神疾患で辛いときは、待つこと自体が苦痛です・・・。
さらに、大きな病院では、入院を勧められやすいかもしれません。入院ベッドの回転率を気にする医師もいます。
小さな病院では、入院ベッドを持っていないことが多いです。なので、入院が必要と判断すれば、他の大きな病院に紹介されることになります。
その際は、主治医から入院の必要性や目的をしっかり説明してもらうことになります。
また、入院ベッドのある小さな病院でも、治療は通院がメインです。そのため、本当に必要な時だけ入院を提案してくれるイメージがあります。
なので、私は小さな病院(診療所やクリニック)を選びたいですね。
診療科
精神科や心療内科以外にも、「メンタルクリニック」という名前の病院もあります。どれが自分に合っているのかわからない方も多いと思います。
私も最初はよくわかりませんでした。

精神科?心療内科?メンタルクリニック?何がちがうの?
「精神科」は、うつ病や統合失調症、双極性障害などの「心の病気」を専門に治療するところです。
「心療内科」は、ストレスが体の症状に出る心身症を専門とする診療科です。頭痛や胃痛、不眠などの心因性の症状に対する治療を行います。
「メンタルクリニック」は、精神科と心療内科の両方の要素を持つところです。名前からして通いやすい気がしますね。。
ただし、自分の病気がどれに当てはまるかは、受診するまでわかりません。
だから、診療科を「精神科・心療内科」の両方で掲げているところや、「メンタルクリニック」に行けば間違いはないでしょう。
もし違う診療科に行っても、恥ずかしがる必要はありません。自分で自分の病気を正確に診断できる人はいません。
医師がそれを判断し、違う診療科を紹介してくれることもありますね。
レビューの悪い評価はあまり気にしない
まず、精神科を選ぶときに気になるのがレビューですよね。インターネットで検索すると、色々な口コミが出てきます。良い評価もあれば、悪い評価もあります。
でも、レビューの悪い評価はあまり気にしません。なぜなら、悪い評価には以下のような理由があるからです。
- 医師と合わなかった人が書いている場合が多い
- 医師の指示やアドバイスに従わなかった人が書いている場合がある
- 治療がうまく進まなかった人が書いている場合がある
- レビューを書く人は少数であり、多くの満足している人は書かない場合がある
つまり、レビューの悪い評価は個人的な感想や不満であり、医師の力量や信頼性を確定するものではありません。
それに、医師とは相性があります。実際に受診してみなければ、自分に合うかどうかはわかりません。
もちろん、レビューの良い評価も参考にすることはできます。
でも、それも必ずしも正しいとは限りません。レビューはあくまで参考程度にして、自分の目で確かめたいですね。
信頼できて、力量のある精神科医を見極めたい
では、どうやって信頼できて、力量のある精神科医を見極めることができるのでしょうか?
私が思うに、以下のようなポイントが重要だと思います。
- 自分の希望だけではなく、必要な治療を提案してくれる
- 診察時間が短くても、しっかり話を聞いてくれる
- 目を見て話してくれる
例えば、「睡眠薬が欲しい」「話を聞いて欲しい」「薬を減らして欲しい」というような希望があるかもしれません。
でも、そうした希望が必ずしも自分にとって良いとは限りません。例えば、薬を減らすことが希望でも、それが早すぎると症状が悪化することがあります。
ですから、精神科医は、自分の希望通りにする人ではなく、必要な治療を提案してくれることが信頼できると感じます。
精神科の診察時間は、初診では30分~1時間程度かけてもらえますが、再診では5分~10分程度が多いです。
これは、精神科医が多くの患者さんを診察しなければならないためです。
診察時間が短いからといって、精神科医が話を聞いてくれないというわけじゃないんですね。
たから、話したいことがある場合は遠慮なく言う必要があります。
話す内容はできるだけ本題に関係することに限定しましょう。余計な話をすると、診察時間が足りなくなってしまいます。
話す内容があるなら、あらかじめメモをして持っていくともれなく話せて良いと思います。
目を見て話してくれる精神科医は、私たちの心理状態や気持ちに気づいてくれる可能性が高いです。
逆に、パソコンに向かってばかりで目を見てくれない精神科医は、「人として見てくれているのか?」と不安に感じてしまいますね。
ですから、目を見て話してくれる精神科医は信頼しやすいと言えます。
まとめ
私が精神科や心療内科を選ぶポイントは以上です。
私は通いやすくて、小さくて、精神科・心療内科・メンタルクリニックのいずれかの診療科がある病院を探します。
でも、これはあくまで私個人の考え方であり、全ての方に当てはまるわけではありません。
あなたにとって最適な医療機関を選ぶためには、自分の状況や希望を考えてみることが必要です。
また、この記事では大きな病院や入院治療について否定的なことを書きましたが、もちろんメリットもあります。
最終的には、医師の判断や提案をきくことも大切です。私の意見は参考程度にしてくださいね。
精神科や心療内科に行くことは決して恥ずかしいことではありません。他の病気と同じように、早めに治療を受けることが大切です。
あなたが少しでも楽になれますように!
以上、精神科・心療内科の選び方【もし精神保健福祉士の私が発症したら】という話題でした!
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