地域活動支援センターと就労継続支援事業所って何がちがうん?
やってること同じ?
するどい!
似てるのは地域活動支援センターⅢ型だね。
- 地域活動支援センターと就労継続支援は何が違うの?
- やってること一緒なんじゃない?
こうしたギモンにお答えする記事です。
- 就労継続支援A型とB型の違い
- 就労継続支援A型について
- 就労継続支援B型について
- 就労継続支援と同じに見えるのは地域活動支援センターⅢ型
私は社会福祉士・精神保健福祉士として働いています。現場で10年超の経験です。
結論を先にいうと、就労継続支援と地域活動支援センター(Ⅲ型)は似ています。どういうことか?ポイントごとに比較して解説していきます。
さっそくまいりましょう!
地域活動支援センターと就労継続支援の違い【社会福祉士解説】
就労継続支援は働く場
就労継続支援事業所は、障がいや難病のある方等が働く場というのがメインです。「作業所」と呼ばれたりします。
就労継続支援A型とB型の違い
A型とB型の2パターンに分かれており、一番の違いは雇用契約を結ぶかどうかです。
A型は雇用契約を結び、B型は雇用契約がありません。
A型
- 雇用契約あり
☞最低賃金保障あり
B型
- 雇用契約なし
☞最低賃金保障なし
雇用契約を結ぶかどうかは、工賃(賃金)の違いとなります。
就労継続支援A型について
おおざっぱに言うと、A型なら最低賃金が保障されるので、B型より賃金が高いです。
ただし、週5日通うことになるなど、負荷も高くなります。
就労継続支援B型について
B型は最低賃金をわってしまいます。1時間あたり数十円のところもあれば、300円程のところもあります。一か月通って1万円~2万円稼げたら良い方でしょう。
でも、週1日だけ通うことが許されるなど、自分のペースで通いやすい特徴があります。また、働くだけでなく、サロンのようにゆっくり過ごす使い方もあるのが実態です。
A型・B型、いずれの就労継続支援も「働く場」というのがメイン機能です。
なお、作業所についてはこんな記事も書いています。
地域活動支援センターは型によって違う
地域活動支援センターは制度上、3つの型にわかれています。型によって、活動が違います。
下記表の機能強化事業を見比べると、活動に違いがあるとわかります。
地域活動 支援センター |
Ⅰ型 | Ⅱ型 | Ⅲ型 |
職員配置 | ・3名以上 (2名以上が常勤) ・専門職員 (精神保健福祉士等)を配置 |
3名以上 (1名以上が常勤) |
2名以上 (1名は専任者) |
基礎的事業 | 創作的活動 生産活動 地域にあわせた支援を 行うこと |
創作的活動 生産活動 地域にあわせた支援を 行うこと |
創作的活動 生産活動 地域にあわせた支援を 行うこと |
機能強化事業 | ・相談支援事業 ・地域住民の ボランティア育成 ・障がいについての 普及啓発など |
・機能訓練 ・社会適応訓練 ・入浴等のサービス |
援護事業(小規模作業所)の 実績が概ね5年以上あり、 安定的に運営できていること。 |
実利用者数の想定 | 1日で概ね20名以上 | 1日で概ね15名以上 | 1日で概ね10名以上 |
就労継続支援と同じに見えるのは地域活動支援センターⅢ型
就労継続支援と同じように見えるのは、Ⅲ型の地域活動支援センターでしょう。
なぜなら地域活動支援センターⅢ型は、もともとは小規模作業所(別名:無認可作業所、共同作業所、福祉作業所)とよばれた作業所のことだからです。
障害者自立支援法以降、小規模作業所の多くは、作業所の機能に合わせて生活介護、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援A型・B型、地域活動支援センターなどの事業種別へ移行している所が多いです。
つまり、地域活動支援センターⅢ型はもともと作業所なので、パッと見ると就労継続支援とやっていることが同じということです。
ちなみに、地域活動支援センターや就労継続支援事業所など、福祉制度やサービスをよく知るには現行の障害者総合支援法の理解がマストです。
こちらの本は図解があってわかりやすいので、障害者総合支援法の解説本をもっていない方にオススメです。(私ももっています)
以上、地域活動支援センターと就労継続支援の違い【社会福祉士解説】という話題でした!
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