
なんで辞めたんやろ!?

ランキングで見ていってみよう!
- 精神保健福祉士の仕事のしんどいことは何?
- 精神保健福祉士だけど仕事を辞めたい・・・
- みんなが職場を辞めた理由が知りたい
精神保健福祉士として働くなかで、いったんは就職しても辞めたり転職する人はたくさんいます。
精神保健福祉士が福祉・介護・医療分野で働いたのち、辞めた人(転職含む)の割合は約44%にも昇ります。
精神保健福祉士の国家試験を行っている公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公式調査(令和2年度 精神保健福祉士就労状況調査)によると、精神保健福祉士の35,577人中、15,696人が辞めた経験(転職含む)をもっています。
ほぼ2人に1人ですね。
「一生この職場で働きたい!」と思っていても、いつどのような転機が訪れるかわかりません。誰にとっても他人事では無い話です。
しかし、精神保健福祉士の先輩たちがどのような理由で辞めたのか知れば、私たちも対策できます。辞めた理由は精神保健福祉士のつらいポイントと思われるからですね。
では、結果をランキングで見ていきましょう!
精神保健福祉士が職場を辞めた理由ランキングTOP13【最新公式調査より】
13位 副業・兼業ができなかった 0.1%
ごく少数の精神保健福祉士ですが、副業・兼業ができないことに不満をもって辞めたようです。
給与や年収が足りないから副業・兼業がしたいのに、職場が認めてくれない・・・等の理由でしょうか?
世の情勢は副業・兼業を認める動きになっていますから、より多くの職場で認められると働きやすいのかもしれません。
12位 起業・開業 1.7%

オレの事業を立ち上げる!
自らのやりたいことを実現する、使命感をもって独立する精神保健福祉士の人ですね!
私はなかなか勇気をもてませんが、挑戦する精神保健福祉士さんにはエールを送らせていただきたいです。
日本の社会制度は起業・開業への支援が手薄で、リスクをその個人が引き受けなければならない傾向です。もっと多くの人がもっと挑戦しやすい社会制度ができれば、日本はまだまだ活気づいていくと思うんですよね。
11位 育児や介護の支援が得られなかった 1.8%
この回答は女性に多かったです。(内訳は男性0.3%、女性2.5%)
出産・育児・介護の負担が女性に偏っている実情をあらわしています・・・。
福祉現場は少人数で回していることが多く、家庭に事情があっても業務量を減らしてもらえなかったり、近い勤務地に異動させてもらえないといったことがあるんですね。
もちろん、1.8%ですから全ての職場がそうというわけではありません。育児・介護に配慮をもらえる職場がある中で整っていない職場も依然としてあるんですね。
10位 人員整理、退職勧奨、法人解散等 2.5%

すまんがうちの法人は解散だ・・・。

明日からの仕事が・・・!どうしよう!?
これは職場側の事情によるもの。経営上の理由等で辞めざるを得なくなった場合ですね。
民間の会社では倒産やリストラはあることですが、精神保健福祉士の業界においても「辞めさせられる」はあり得るということです。
人の長寿化の影響も受けて、会社・法人の寿命は人間の寿命よりも短いと言われます。
「一生この法人に身をささげる!」と思っていても、法人側の都合で果たせなくなることもあるのが今の世の中なんですね。
9位 将来のキャリアアップが見込めなかった 2.6%
専門性や知識を高めたいのに雑務しかできないとか、昇進のポストが埋まっているとか、「このまま職場で働いていてもキャリアアップできないな・・・」ということですね。
向上心の高い人、上昇志向の人にとっては辞める理由となってしまうのでしょう。
ちなみに、今の職場にいながら個人的にキャリアアップを果たす方法としては、他の資格を取るという道があります。いずれ転職するにしても選択肢が増えるのでトライしてみる価値はありそうです。

8位 勤務形態が希望に沿わなかった 3.2%
勤務形態は、日勤・夜勤・交代制・非常勤など、働き方のことを言いますね。
例えば、小さな子どもを育てている人が夜勤をすることは、できない場合があると思います。パートナーや祖父母等、他の大人の協力が必要になりますね。
どうにも希望がかなわない場合は職場を辞めざるをえない・・・なかなかつらいですね。
7位 転居(家族の転勤等を含む) 7.1%
ここにきて割合がグッと増えました。結婚等で退職する場合やパートナーが転勤族という場合もありそうです。
いまは在宅ワークが広まっていますが、まだまだ精神保健福祉士の仕事は対面が中心。転居でどれだけ離れるかにもよりますが、続けることは難しい場合が多いでしょうね。
6位 給与や賃金の水準に満足できなかった 7.2%

働いても働いても給与が増えない!
これじゃやっていけへんわぁ!

やりがいだけでは食べていけないもんなぁ・・・
精神保健福祉士の年収・給料は決して高くはないです。

でも、最新調査によると、精神保健福祉士の年収は上昇しています!良い話もあって嬉しい。
こうした背景もあってか、精神保健福祉士が職場を辞めた理由として、お金モンダイは6位にとどまっているのかもしれませんね。もっと上位に食い込みそうなイメージがありました。
なお、精神保健福祉士の給料・年収が高い職場を探すなら下記ランキングを参考にしてみてください。あまりにシビアな現実ですが、職場によって収入に大きな差があると気づかれることでしょう。

5位 より魅力的な職場が見つかった 7.7%
魅力的の定義が人それぞれなので幅が広いですが、「今の職場が決して嫌だったわけじゃないけど、もっと魅力的な職場がみつかった」という、ポジティブな理由でしょう。
私たちも職場を辞める、転職することがあるなら、願わくばポジティブな理由で選んでいきたいですね。
4位 法人・会社の理念や方針に共感できなかった 8.3%
精神保健福祉士の仕事は正解が無いことが多いです。
派閥・・・とまではいかないかもしれませんが、職場の中でグループが割れることもあります。
私の経験では、営利をどれだけ重視するか、精神保健福祉士のめざす価値をどれだけ重視するか、またその内容を何と考えるか、といったポイントで「共感できない」「私の考えとは違う」ということが起きやすいと思います。
最近では株式会社も福祉事業に参入できるようになりましたから、より一層、利潤追求がはかられていると思います。
そうした理念・方針に自分が合うかどうかは、あなたのやりがいに直結すると思うので重要ですね。
困るのは、実際に働いてみて初めてわかることがあるということでしょう。
「法人・会社の理念や方針に共感できなかった」が5位に昇っているのは、就職してみるまでは共感できると思っていたのに、見込み違いだったという精神保健福祉士現場のリアルをあらわしていると思います。
3位 職場の雰囲気や人間関係に問題があった 9.8%

オレの職場、めっちゃ雰囲気悪い!

福祉現場でも人間関係は複雑なんだよな・・・。
- 精神保健福祉士の現場は、福祉を志す人が多いのだから優しい人が多いはず!
- 人間関係だって優しさに満ちあふれているはず!
このようなイメージがあるかもしれませんが、そうでもないんですね。
例えば、精神科のドクターには優しく話を聞いてくれる期待がありますが、存外冷たかったり、りつける人もいます(患者さんの精神疾患を悪化させてしまうのではと心配なくらい)
精神保健福祉士は精神労働の現場なので、ストレスフルで人間関係が悪くなりやすいかもしれません。
とは言え、人間関係が職場を辞める理由となるのは、精神保健福祉士に限った話ではありません。むしろ、3位にとどまっているのはまだマシかもしれませんね。
なお、女性多くて職場に不適応を起こしてしまっている紳士の皆さまにはこちらの記事をオススメしておきます。

2位 心身の健康状態の不調 11.6%
- 精神保健福祉士は病むんじゃないか・・・
- 自分まで病気にかかってしまうのでは・・・?
このような心配のある方は多いと思います。
そして、見事に的中してしまいました・・・。
なんと、約1割の精神保健福祉士が心身の健康状態の不調を理由に職場を辞めています。
もちろん、「心身」ですから心理的要因ばかりではありません。体の疾患の場合もあるでしょう。
健康な心身はお金より重要。この価値観は年を重ねた人ほど共感されると思います。
心身の健康、”病まない”ために私たちができることはやっておきたいですね。私の対策をまとめてあるのでリンクを貼っておきます。

1位 やりたい仕事ができなかった 19.4%

この職場やとオレのやりたい仕事ができん!
精神保健福祉士として働く人は、職場選びでやりたい仕事ができるかどうかを重視していることがわかりました。
平たく言えば、お金稼ぎよりもやりがい重視の人が多いのだと思います。給料や賃金を理由に辞めた人が約7%だったのに比べると、3倍近い割合ですね。
ちなみに、「仕事の内容・やりがい」において、もっとも満足している人は誰だったか?ピンとくるでしょうか。
答えは、経営者の人たちです。
「自分のやりたいことをやってるんだから当たり前でしょ!」と言えばそうなのですが、経営者の人たちは「満足」が74%にも昇っており、群を抜いて高いです。
いっぽう、雇用される立場の人は「やや満足」がボリュームゾーン。職場を辞めて転職しても、雇用される立場である限り「やや満足」のレベルかもしれません。
究極的には12位となった起業・開業して、やりたい仕事を追求するのがベストな手段なのでしょう。でも、リスクを伴うことが多いでしょうから、安易にチャレンジはできないですね。
稼ぎもやりがいも両立するには、努力も才能も運も必要・・・ということでしょうか。
私はサラリーマン生活から抜け出す予定はありませんが、チャレンジする人は応援したいです!
さいごに
では最後に、精神保健福祉士が職場を辞めた理由ランキングTOP13を表にまとめます。
順位 理由 | 割合 |
1位 やりたい仕事ができなかった | 19.4% |
2位 心身の健康状態の不調 | 11.6% |
3位 職場の雰囲気や人間関係に問題があった | 9.8% |
4位 法人・会社の理念や方針に共感できなかった | 8.3% |
5位 より魅力的な職場が見つかった | 7.7% |
6位 給与や賃金の水準に満足できなかった | 7.2% |
7位 転居(家族の転勤等を含む) | 7.1% |
8位 勤務形態が希望に沿わなかった | 3.2% |
9位 将来のキャリアアップが見込めなかった | 2.6% |
10位 人員整理、退職勧奨、法人解散等 | 2.5% |
11位 育児や介護の支援が得られなかった | 1.8% |
12位 起業・開業 | 1.7% |
13位 副業・兼業ができなかった | 0.1% |
※「その他」11.7%はランキングから外しました
以上、精神保健福祉士が職場を辞めた理由ランキングTOP13【最新公式調査より】という話題でした!
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