
社会福祉士として、どこで働くのがいいかな?
こうした疑問を持っている方へ向けた記事です。
先に結論を言います。
特定の分野で働きたいという強い希望がないのであれば、まずは福祉職の公務員を検討してもいいと思います。
もちろん、公務員がすべての人にとって正解ではありません。
行政の仕事も、決して楽ではありません。
それでも、民間の医療機関と地域福祉、行政と働いてきた私が、「どこで働くのがいいですか」と聞かれたら、最初に挙げるのは公務員です。
「どこで働くのがいいか」と迷うのは、強い希望がまだないからかもしれない
「社会福祉士はどこで働くのがいいですか」
こうして検索しているということは、少なくとも現時点では、
- 絶対に児童福祉で働きたい
- 医療ソーシャルワーカー以外は考えられない
- 高齢者福祉の現場で働きたい
といった、強い希望がまだない方なのかもしれません。
ただ、何も希望がないわけではないと思います。
自分ではまだ、はっきり意識できていないだけかもしれません。
たとえば、
- 給与は、もう少し高いほうがいい
- 休みは土日がいい
- 毎年きちんと昇給する職場がいい
- 専門性を活かせる仕事がしたい
- 夜勤のない職場がいい
- できるだけ長く働ける職場がいい
など、人によって何かしらの条件はあるはずです。
結局のところ、どこで働くのがいいかという答えは、自分の中にしかありません。
他人が「あなたはこの職場が向いています」と決めるのは、難しいです。
自分が何を大切にしたいのか。
まずは、そこが出発点です。
こだわりがないなら、公務員を検討してもいい
自分の中に強い希望がない。
どの分野も、それほど嫌ではない。
そうした状況であれば、私は福祉職の公務員を一度検討してみてもいいと思います。
特定の分野へのこだわりがないのであれば、せめて待遇が整っている職場を選んだほうがいい。
これは、現実的な考え方です。
社会福祉士の待遇は、勤務先によって大きく変わります。
毎月の給料だけではなく、昇給、賞与、退職金まで考えれば、生涯で受け取る金額にはかなりの差が出ます。
勤務先によっては、長く働いたときの収入が大きく変わることもあります。
同じ社会福祉士でも、どこに雇われるかで差がつくのが現実です。
だから私は、転職サイトや転職エージェントへ登録する前に、まず自治体の採用情報を調べてみてもいいと思っています。
私が現在も行政で働いている理由
私はこれまで、民間の福祉施設、医療機関、行政で働いてきました。
福祉業界のすべてを知っているわけではありませんが、それぞれの現場の違いは、いくらか体感してきたつもりです。
そのうえで、現在も私が選んでいるのは行政です。
行政の仕事に不満がまったくないと言えば、嘘になります。
理不尽だと感じることもありますし、組織の方針に納得できないこともあります。
それでも、私は行政へ移ってから働き続けています。
今のところ、それが私の選択です。
公務員の仕事は楽ではない
公務員をすすめると、「行政は楽だからですか」と思われるかもしれません。
しかし、私の実感は逆です。
与えられる権限や責任を考えると、行政の仕事は、私が経験してきた中でも難易度が高い仕事です。
特に児童相談所では、家庭への介入や一時保護など、人の人生へ大きな影響を与える判断をします。
判断を間違えれば、子どもや家族の人生を損なうこともあります。
責任は重いです。
精神的にしんどい場面も、少なくありません。
それでも、すべてが理不尽というわけではありません。
公務員の福祉職ですから、労働時間、休暇、給与、昇給、コンプライアンスなど、一定の仕組みとして整えられている部分があります。
民間には、民間のしんどさがある
民間の福祉現場にも、やりがいや魅力があります。
利用者さんとの距離が近く、自分がやりたい支援を形にしやすい職場もあります。
ただし、民間には民間のしんどさがあります。
私が働いてきた中では、組織の規模が小さいほど、
- 上司の考え方が、そのまま職場のルールになる
- パワハラが止められにくい
- サービス残業が当たり前になる
- 待遇や昇給の基準が分かりにくい
と感じる場面がありました。
もちろん、すべての民間事業所がそうだという話ではありません。
行政にも、問題のある職場や管理職はいます。
ただ、個人の良心だけで職場が回っているのか。
問題が起きたときに止める仕組みがあるのか。
この違いは、長く働くうえで無視できません。
社会福祉士に「楽な職場」はあるのか
以前、私は「社会福祉士に楽な職場はあるのか」という記事を書いたことがあります。
こちらがその記事です。
「社会福祉士はどこで働くのがいいのか」と悩んでいる方と、少し検索意図が近いのかもしれません。
どこかに、自分に合う楽な職場がないだろうか。
今より少し良い場所が、ほかにあるのではないか。
そんな気持ちで探している方もいると思います。
ただ、私の結論は、社会福祉士に本当の意味で楽な職場は、たぶんないです…。
仕事が楽で、給料も高くて、休みも多くて、人間関係もよい。
そんな職場があれば、私も教えてほしいです。
福祉の仕事は、できる人のところに集まる
社会福祉士、精神保健福祉士、ソーシャルワーカー、ケースワーカーの仕事には、ある特徴があります。
仕事ができると思われた人のところへ、仕事が集まりやすい。
- あの人なら安心して任せられる
- あの人なら対応してくれる
- あの人はたくさんケースを持てる
そう思われると、その人のところへ仕事が集まります。
しかし、仕事の量が増えても、給料がすぐに増えるわけではありません。
ケースを20件持つ人も、40件持つ人も、同じ給与表で働いていることがあります。
これは、サラリーマンとして働く以上、避けにくい部分です…。
もちろん、仕事を任されることは悪いことばかりではありません。
信頼されているということでもあります。
経験を積めば、自分にできることも増えていきます。
ただ、信頼と負担は、かなり近い場所にあります。
「頼られているから」と仕事を引き受け続ければ、いつか限界が来ます。
楽な職場を探すだけではなく、仕事の偏りが調整される職場なのかも大切です。
「やりたい仕事」で選べば満足できるとは限らない
では結局、自分がやりたい分野で働けばいいのか。
話は、そこまで単純ではありません。
もちろん、「児童福祉に関わりたい」「医療分野で働きたい」など、強くやりたいことがあるなら、それを大切にしていいと思います。
ただ、「好きなことを仕事にすれば満足できる」とも限りません。
私は『科学的な適職』という本を読んで、仕事の選び方に対する考え方がかなり変わりました。
やりたいことだけで仕事を選ぶのではない。
意外にも、適職となるのは
適職に大切なポイント
- 裁量があるか
- 仕事の成果が分かるか
- 職場に安心できる人間関係があるか
- 生活とのバランスが取れるか
といったポイントなのです。
今、自分の中に「これが絶対にやりたい」という仕事がない人は、悪い状態ではありません。
むしろ、感情だけで決めず、条件を比べながら合理的に選べる状態とも言えます。
すでに「この仕事しかない」と決めている人は、そもそもこの記事を読んでいないでしょう。
「やりたいことを仕事にする」以外の選び方を探している人にこそ、考える余地があります。
社会福祉士がどこで働くのがいいか迷ったときの考え方
社会福祉士の職場は、行政、病院、社会福祉協議会、高齢者福祉、障害福祉、児童福祉、学校、司法など、かなり幅広いです。
選択肢が多いからこそ、迷います。
そんなとき、まずは、
「社会福祉士の給与や年収の高い職場ランキング」を比べていくと、
自分が何を大切にしているのかが見えやすくなると思います。
「どこで働くのがいいか」を探すというより、「どこで働くのが嫌か」「どんな条件は嫌か」を整理するのが現実的です。
迷っているなら、まず公務員試験を調べてみる
社会福祉士としてどこで働くのがいいか。
私から答えるのであれば、こうなります。
強く働きたい分野が決まっていないのであれば、まずは福祉職の公務員を検討してみる。
公務員が絶対にいいわけではありません。
仕事は難しく、責任も重いです。
組織への不満もあります。
それでも、給与、昇給、休暇、退職金、労働時間などを含め、長く働くための条件は比較的整っています。
調べたうえで「自分には合わない」と思えば、選ばなければいい。
受験するかどうかは、そのあとに決めればいいです。
最初から転職サイトだけを見るのではなく、自治体の採用情報も一度確認してみる価値があります。
どこで働くのがいいかという答えは、最終的には自分の中にしかありません。
ただ、自分の中の答えを見つけるためには、まず選択肢を知る必要があります。
この記事が、その選択肢を整理する材料になればと思います。
記事の流れから、次の3本が自然です。
「選択肢を知る」「楽な職場を考える」「公務員という選択肢を深掘りする」の順に置くと、役割が重なりません。
社会福祉士の職場選びで迷っている方へ
社会福祉士が働ける場所は、行政、病院、社会福祉協議会、高齢者福祉、障害福祉、児童福祉など、かなり幅広いです。
どこで働くかを考えるときは、一つの記事だけで結論を出すより、職場の種類や待遇、実際の働き方を比べてみることをおすすめします。
社会福祉士の職場・就職先をまとめて知りたい方
社会福祉士が実際にどこで働いているのかを、公式調査をもとにまとめています。
「そもそも、どんな就職先があるのか分からない」という方は、まずこちらからご覧ください。
できるだけ負担の少ない職場を探している方
社会福祉士に、本当の意味で楽な職場はあるのか。
仕事量、人間関係、責任、給与などから、福祉職における「楽な職場」について、現場経験をもとに考えています。
民間と公務員の待遇差を知りたい方
同じ社会福祉士や精神保健福祉士でも、民間で働くか、公務員として働くかによって、給与や生涯収入には差が出ます。
今回の記事で公務員を一つの選択肢として紹介した理由を、年収や待遇の面からもう少し詳しく知りたい方へ向けた記事です。







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