児童相談所で児童福祉司として働いていると、スクールソーシャルワーカーの方と関わる機会があります。
ただ、最初に正直に言うと、私はまだスクールソーシャルワーカーという仕事を十分に語れるほど経験を積めていません。
関わった人数も多くありません。
自治体による違いもあるでしょうし、人による違いもかなり大きいように感じています。
だからこの記事は、「児童相談所から見えている範囲での話」として読んでいただけたらと思います。
スクールソーシャルワーカーとして働いている方から見れば、
「いや、それは違うよ」
という部分もあるかもしれません。
その前提で、今の私に見えていることを書いてみます。
児童福祉司とスクールソーシャルワーカーの違い
まず大きな違いとして感じるのは、所属する場所です。
- 児童福祉司:児童相談所
- スクールソーシャルワーカー:学校側(教育委員会)
もちろん実際にはもっと複雑です。
しかし児童相談所から見ていると、スクールソーシャルワーカーは基本的に学校サイドの一員として会議に参加されている印象があります。
私が関わる場面も、直接やり取りするというより、
個別ケースの検討会議
でお会いすることがほとんどです。
スクールソーシャルワーカーの関わり方は人によってかなり違う
これも強く感じるところです。
例えば、
不登校やひきこもり傾向があり、虐待の課題もある家庭に対して、継続的な支援を行っているSSWの方もいました。
一方で、
ケース会議には参加するけれど、現場で直接子どもに関わることは少ない。
そんな立場の方もいました。
私自身、ケース会議でスクールソーシャルワーカーとお会いすることは多いです。
どちらかというと、意見を求められる立場として参加されていることも少なくないように見えます。
個別ケース検討会議は、
- 担任
- 管理職
- 生徒指導担当
など教育職が中心です。
その中にソーシャルワーカーが入ると、少し毛色の変わった存在にも見えます。
「先生」という呼び方に感じる違和感
スクールソーシャルワーカーの方も学校では、「〇〇先生」と呼ばれていることがあります。
外から見ていると、それが学校文化なのだろうなと思います。
ただ私は昔から少し違和感があります。
これは児童養護施設で児童指導員として働いていた頃から感じていたことでもあります。
先生という呼び方は、単なる呼称ではありません。
そこには関係性も含まれます。
上下関係や権威性にも影響します。
社会福祉士や精神保健福祉士として相談援助を行うなら、
「その呼び方がどんな関係を作るのか」
という視点は持っておきたいところです。
もちろん先生と呼ぶこと自体が悪いという話ではありません。
ただ、呼び方・呼ばれ方は関係性への影響が大きいので、慎重でありたいと思います。
こちらの記事でも書いています。
スクールソーシャルワーカーに何が期待されているのか
正直なところ、ここはまだ見え切っていません。
学校によっても違う。
自治体によっても違う。
スクールソーシャルワーカー本人によっても違う。
そんな印象があります。
知人の話を聞いていても、学校側から指示された業務を中心に動く場合もあるようです。
だから私は、 学校がスクールソーシャルワーカーという職種をどう理解しているか も、まだ発展途上なのではないかと思っています。
実際、スクールソーシャルワーカーのニーズは増えています。
そしてスクールソーシャルワーカーの持つ資格としては、社会福祉士や精神保健福祉士の有資格者が多数を占めています。
ある意味ではスクールソーシャルワーカーの黎明期です。
外から見ていると、「頑張ってください」と応援したくなる気持ちがあります。
学校と福祉の境界線は変わってきた
最近感じるのは、学校と福祉の役割分担が昔より明確になってきたことです。
学校内で起きたことは学校が対応する。
家庭の課題は福祉が対応する。
そんな線引きが以前より進んでいるように感じます。
もちろん自治体差はあると思います。
ただ昔の学校ドラマを思い出すと、時代は変わったなと思います。
昔の先生は家庭まで深く関わっていた(たぶん)
例えば『スクール☆ウォーズ』。
@user30867239245422#スクールウォーズ 第01話 「それは涙で始まった」 #ラグビー #伏見工業高校♬ オリジナル楽曲 – 矢沢の長老🏌️♂️⛳️ – 矢沢の長老‼️⛳️
例えば『GTO』。
家庭に問題を抱える子どもへ先生が深く関わる。
学校の外にも踏み込む。
そういう姿が描かれていました。
当時は多くの人がそうした先生像に惹かれたのだと思います。
でも今はどうでしょう。
働き方改革があります。
残業規制もあります。
家庭の課題も複雑化しています。
保護者対応も難しくなっています。
今の先生方に同じことを求めるのは、かなり厳しいと思います。
だからこそスクールソーシャルワーカーが必要とされるのかもしれない
学校だけでは対応しきれない。
でも児童相談所がすぐ介入するほどではない。
そんなケースもあります。
- 不登校
- 家庭不和
- 経済的困窮
- ヤングケアラー
- 保護者支援
こうした課題は学校の中だけでは完結しません。
だからスクールソーシャルワーカーが配置されているのだろうと思います。
ただ、その立場は決して簡単ではないでしょう。
学校に所属している。
でも扱うテーマは福祉。
学校から見れば踏み込みすぎ。
福祉から見れば踏み込み不足。
そんな板挟みもあるのではないかと思います。
福祉の仕事は境界線が曖昧な仕事でもある
社会福祉士も精神保健福祉士もそうですが、
福祉の仕事は、「ここからここまで」がはっきり決まっていないことが多い。
だからこそ柔軟に動ける。
一方で、人による差も大きくなりますし、「誰がやる問題」も発生します。
仕事の境界線は、資格だけでも決まりません。
- 経験
- 考え方
- 価値観
- 支援技術
そうした部分によっても、支援の内容は大きく変わります。
スクールソーシャルワーカーも、その特徴が強く出る仕事なのかもしれません。
まとめ|児童福祉司から見たスクールソーシャルワーカー
私はまだスクールソーシャルワーカーを十分に語れるほど知っているわけではありません。
それでも今見えていることをまとめると、
- 学校と福祉をつなぐ立場
- 関わり方は人によってかなり違う
- 学校と福祉の境界で働く難しさがある
- 役割はまだ発展途上な部分もあるように見える
そんな印象です。
もしスクールソーシャルワーカーとして働いている方が読んでおられたら、
「実際はこうだよ」という意見もぜひ教えてください。
児童相談所から見えている景色と、学校現場から見えている景色は違うはずです。
私自身も、もう少し理解を深めていきたいと思っています。
スクールソーシャルワーカーの方、いつも本当にお疲れさまです。
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