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児童福祉

児童相談所の児童福祉司の体験談|プライベートで仕事を明かさない理由

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「児童相談所で働いています」と、どこまで話すか。

児童福祉司として働いていると、自分の仕事をどこまで周囲に話すか、慎重にならざるをえない場面があります。

この記事は、児童相談所のケースワーカーであることを、プライベートでどこまでオープンにするのかという話です。

私は、近隣の人や、友人ではない日常的な関わりの相手
──たとえば散髪屋さんなどには、自分の仕事を伏せています。

いろいろなリスクを考えたうえで、そうしてきました。

そして最近、その判断は間違っていなかったのかもしれない、と改めて感じる出来事がありました。

筆者:ぱーぱす(社会福祉士・精神保健福祉士)
自治体で働くソーシャルワーカー。児童相談所などでの実務経験をもとに発信。
※本記事は、特定の人物・事業者・事案を特定できないよう配慮したうえで、体験を再構成しています。
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この記事を書いた人

児童相談所の児童福祉司は、プライベートにも仕事の影響が及びやすい

児童相談所のケースワーカーという仕事は、時に恨まれることがあります。

一時保護や施設入所など、家庭にとって大きな出来事に関わるからです。

もちろん、すべての人と対立するわけではありません。

中には、感謝してくださる方もいます。

ただ、職務上、どうしても誰かにとって「納得できない役割」を担わなければならない場面が多いです。

そして、その感情の矛先が自分自身に向くこともあれば、家族に向く可能性もあります。

また、子どもに関わる仕事だからこそ、プライベートでも完全に切り離せない難しさがあります。

「見てしまった以上、何も感じないわけにはいかない。」

そんな職業病のような感覚もあるかもしれません。

6年通った散髪屋で、ヒヤッとした話

私は、6年ほど同じ散髪屋に通っています。

散髪中は、ほとんど無言です。

話す人も多いと思いますが、私は静かに過ごすほうが好きです。

仕事帰りや休日で疲れていることも多く、目を閉じて寝たふりをしていることもあります。

その散髪屋さんとも、長い付き合いではありますが、お互いのプライベートはほとんど知りません。

私も、自分の仕事の話はしてきませんでした。

ふとした会話で知った、その人の背景

ある日、珍しく声をかけられました。

「明日で仕事終わりですよね。休みは何をするんですか。」

私は、差し障りのない範囲で返していました。

その流れで、住まいの話になりました。

すると、

「離婚したので、今は実家なんです。」

と、散髪屋さんは話します。

理由として、

  • 元奥さんの精神的な不安定さ
  • 子どもを残して飲みに出ることがあったこと
  • 男性関係の問題があったこと

などを話してくださいました。

そして、

子どもが児童相談所に保護されたことがあった。

という話も出てきました。

その後、離婚調停などを経て親権を取得し、現在はシングルとして実家の協力を得ながら子育てをされているそうです。

「児童相談所で働いています」と言わなくてよかった

正直、私はヒヤヒヤしていました。

こちらの仕事の話は、絶対にしないようにしながら聞いていました。

そして思いました。

今まで、児童相談所で働いていることを一言も話さなくてよかった。

もし話していたら。

児童相談所に対する疑問や怒り、不満。

あるいは「あのとき、どうして」といった思い。

そういった感情を向けられていたかもしれません。

実際にどんな思いを抱いているのかは分かりません。

もしかすると、感謝している部分もあるのかもしれません。

でも、分からないからこそ、慎重でいる必要がある。

何が相手の引っかかりになるかは、本当に分からないのです。

もし自分の職業を話していたら、この散髪屋には通えなくなっていたかもしれない。

そんなことを考えました。

児童福祉司・ケースワーカーは、職業をどこまで明かすか悩む仕事

これは、「仕事を隠すべきだ」という話ではありません。

実際、オープンにしている人もいるでしょう。

それぞれ事情もあります。

ただ、児童相談所のケースワーカーという仕事は、

どこまで自分の職業を話すのか。

どこまで距離を取るのか。

そうした線引きを考えざるをえない仕事だと思います。

知人との関係。
近所付き合い。
子どものいる家庭や知人との関わり。

何気ない人間関係にも、自分の職業が影響することがあります。

それは、この仕事の独特のやりにくさなのかもしれません。

正解はない。でも、慎重であることは悪くない

児童相談所の仕事は、プライベートにも影響しやすい仕事です。

警察なども似た部分があるのかもしれません。

ただ、子どもや家庭に深く関わるからこその、また別のセンシティブさがあるようにも感じます。

正解はありません。

ただ私は今回、

「児童相談所で働いています」と言わずに過ごしてきてよかった。

そう思いました。

散髪屋という、ごく日常の場所で、そんなことを改めて実感した出来事でした。

ちなみに、これからも私は同じ散髪屋に通うつもりです。

腕前も好きですし、あの静かな距離感も気に入っています。

たぶん次も、寝たふりをしながら髪を切ってもらうのだと思います。

関連記事

児童相談所のケースワーカーは激務です。

私自身、社会福祉士・精神保健福祉士として働いてきた中で、もっとも複雑で、心理的負荷が高く、折衝が難しい仕事だと感じています。

それでも私は、児童福祉司を辞めませんでした。

どうして続けられたのか、その工夫を書きました。

つらかった時代もありました。

成長を感じられなかった時代もありました。

一方で、よい上司に恵まれた時期もありました。

その積み重ねの中で、何を学び、どう変わってきたのか。

こちらの記事で書いています。

この記事を書いた人
ぱーぱす

自治体で働く社会福祉士・精神保健福祉士|現場経験15年、地域・医療・行政の3つの立場を経験。ブログ歴6年、記事約400本。福祉職のキャリアや生活に役立つ実践的な情報を発信しています。

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