
ソーシャルワーカーの給料は低いの?
このギモン、よく投げかけられます。
結論から言えば、
「生活できないほど低いわけではない。でも、責任や負荷を考えると割に合っていない」
これが、私の率直な実感です。
この記事では、
この記事の内容
- ソーシャルワーカーの給料が「低い」と感じられる理由
- ソーシャルワーカーの年収データ
- 現実とどう向き合っていくか
について、現場で働く一人のソーシャルワーカーの視点から整理してみます。
ソーシャルワーカーの給料は低いのか【結論】
社会福祉士の給料は、個人的には低いと思っています。
それは、
背負う責任の重さや、業務の複雑さ、対応の難しさを考えると、
どうしても「割に合っていない」と感じるからです。
ただし、
一般的な賃金水準と比較すると、
極端に低いかと言われると、そうでもない。
平均前後の水準にはあります。
これは、社会福祉士や精神保健福祉士といった資格を持っている場合の話です。
そもそも「ソーシャルワーカー」とは何者なのか
そもそも、
ソーシャルワーカーという概念は、「資格の有無」と必ずしも一致しません。
役割や職務を果たしていれば、その人はソーシャルワーカーである。
私は、そう考えています。
この点については、
別の記事で「ソーシャルワーカーとは何か」という解説もしていますので、
興味のある方はそちらも参照してください。
▶現役が解説|ソーシャルワーカーとは?「生活のし辛さを支援する仕事」おすすめ本も紹介
ソーシャルワーカーにも、いろいろな種類がある
資格があるかないかが関係ない、という側面は確かにありますが、
実際には「ソーシャルワーカー」と一口に言っても、さまざまな種類があります。
代表的なものとしては、
- スクールソーシャルワーカー(SSW)
- 医療ソーシャルワーカー(MSW)
- コミュニティソーシャルワーカー(CSW)
- ファミリーソーシャルワーカー(FSW)
などがあります。
このように、
分野を限定する言葉が前につくことで、フィールドが定義されていく
という構造があります。

ソーシャルワーカーの年収データ【現実】
「ソーシャルワーカーの年収」と銘打って調べた、信頼に足る調査は、現時点では見当たりません。
でも、社会福祉士や精神保健福祉士資格を持っている人たちの給与水準から、
ソーシャルワーカー全体の年収もある程度推測できます。
令和2年度の調査によると、
- 社会福祉士の平均年収:約403万円
- 精神保健福祉士の平均年収:約404万円
出典:社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果報告書 一式(PDF)
となっています。
この調査は回収率も高く、
信頼性のあるデータと言えます。
国家試験を担う(公財)社会福祉振興・試験センターが実施した調査です。
なお、この数字は
正職員・非正規職員をすべて含んだ平均値です。
正職員と非正規で、ソーシャルワーカーの現実はかなり違う
正職員のみに限れば、もう少し年収は上がります。
とはいえ、「ものすごく高い」と言える水準ではありません。
特に、
スクールソーシャルワーカーは非正規雇用が多く、年収はかなり低くなりがちです。
▶関連記事:スクールソーシャルワーカーとは?給料&年収
一方で、
医療ソーシャルワーカー(MSW)などは、
比較的、平均的な水準に近い印象があります。
とにかく、
- 常勤でも年収400万円前後がボリュームゾーン
- 非常勤・非正規になると、さらに下がる
これが、多くのソーシャルワーカーの現実だと思います。
改めて言いますが、
「ソーシャルワーカーの給料が低い」とギモンに感じられるのは、ごくごく当たり前です。
控えめに言っても、高くはないのが事実です。

給料の話は、人生観の話でもある
だからこそ、
ここで問われるのは人生観だと思います。
- どんな生き方をしたいのか
- 私生活で何を大切にしたいのか
- 仕事で何を得たいのか
- お金をどう位置づけるのか
正直に言えば、
私はもう「お金なんていらない、やりがいが大事だ」とは言えません。
むしろ、お金は絶対に必要だと思っています。
支援の現場ほど「お金」の問題が大きい
私たちが支援している多くの課題も、
突き詰めればお金の問題です。
実際、
お金が十分にあれば、それだけで解決してしまう課題も少なくありません。
多くの困りごとは、結局のところお金の話なのです。
詳しくはこちらの記事で話しています。
これは、
私たち自身の生活においても同じです。
「標準的な人生モデル」がきつくなる理由
- 結婚
- 住まい
- 子どもの教育
- 車
- 老後
昭和・平成的な「標準的な人生モデル」をそのままなぞろうとすると、
どこかで無理が出る人も多いと思います。
パートナーの収入が高いなどの条件があれば別ですが、
そうでない場合は、
何らかの工夫や独自性がないと、正直きつい。
結婚して生活がきつくなってから、「やりがい」よりも「生活」を選ぶソーシャルワーカーたちを、私はたくさん見てきました。
▶関連記事:やりがいより生活を選ぶとき──男性ソーシャルワーカーの“結婚後の現実”
私がこれまで試してきたこと
私がこれまで試してきたこととしては、
- 転職する
▶関連記事:ソーシャルワーカーの転職ガイド|社会福祉士・精神保健福祉士が職場を選ぶときに考えること - 資産運用
▶関連記事:ソーシャルワーカーがインデックス投資で資産2倍―失敗から学んだ7年の軌跡
といったことがあります。
年収400万円前後と言っても、
分野によって上下の幅はあります。
給与・年収の高い職場は、こちらの記事からわかります。
比較的高くなりやすいのは、
やはり公務員系です。
また、時間や体力を使う働き方にはなりますが、
転職によって収入を大きく変えるという選択もあります。
▶関連記事:ソーシャルワーカーの転職ガイド|社会福祉士・精神保健福祉士が職場を選ぶときに考えること
私自身、転職を2回しました。
転職のインパクトの大きさは実感しています。
給料の話を、社会に出すのはクライエントのためでもある
ソーシャルワーカーは、
とても価値のある専門職です。
だからこそ、
この給与・年収の問題については、
声を上げつづけて、社会に伝えていく必要があると思っています。
待遇の改善は、
私たち自身のためだけではありません。
- 支援の継続性
- 支援の質の向上
にも、つながるはずです。
人が辞めれば、ノウハウの継承は途絶えます。
同業界での転職であればまだしも、
生活苦から他業界へ人材が流れてしまうことは、ソーシャルワーカー業界にとって大きな損失です。
そして、その不利益を最後に受けるのは、
やはりクライエントや利用者、患者さんたちです。
それは、防ぎたい。
自己犠牲を前提にしない
「福祉の心」や「自己犠牲」を前提にしてしまうと、
それは簡単に利用されてしまう。
この点についても、
私は過去に何度も書いてきました。
▶関連記事:「福祉の心」って何?我慢と自己犠牲を強いる言葉になっていないか
だからこそ、
- まずは自分たちの生活を守ること
- 現実を直視すること
- 現実的な選択をすること
これが、
今のソーシャルワーカーにとって必要な姿勢だと思います。
まとめ|それでも、ソーシャルワーカーを続けたい人、なりたい人へ
それでも、ソーシャルワーカーを続けたい。
それでも、現場で誰かと共に働きたい。
そう思える人たちが、
増えること、そして維持できることを願っています。
このブログが、その一助になれば、
とても嬉しいです。
それでは、また。
関連記事
ソーシャルワーカーが転職を考えたとき、
どのような方法があるか。
大きく分けると、
転職サイトを使う方法と、それ以外の方法に大別できます。
実際、私は転職サイトを使わずに2回転職してきました。
そのため、むやみに転職サイトやエージェントをおすすめするつもりはありません。
それぞれの考え方や選択肢については、
以下の記事で解説しています。
ご自身の人生選択に活かせそうであれば、参考にしてみてください。
▶転職サイトを使わない転職について
▶転職サイトやエージェントを使う転職について






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