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児童福祉

児童相談所の弁護士の役割【現役の児童福祉司目線で、救ってもらった話】

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保護者対応がしんどい……。この要求に応じなかったら問題になるだろうか?本当にこちらの対応は間違っていないのだろうか?

児童相談所で働いていると、こうした不安を感じる場面があります。

特に新任の児童福祉司やケースワーカーは、保護者からの強い要求やクレームに戸惑うことも少なくありません。

私自身も、仕事を続けられないのではないかと思うほど追い詰められた経験があります。

そんな時に助けられたのが、児童相談所で連携する弁護士の存在でした。

2016年の児童福祉法改正から、弁護士の配置は義務化されています。
≫児童福祉法 第12条 第4項(e-GOV法令検索)

今回は、児童相談所における弁護士の役割と、私自身が救われた経験について書いてみたいと思います。

筆者:ぱーぱす(社会福祉士・精神保健福祉士)
自治体で働く現役ソーシャルワーカー。児童相談所などで十数年の実務経験あり。
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この記事を書いた人

児童相談所には様々な専門職がいる

児童相談所というと、児童福祉司や児童心理司を思い浮かべる方が多いかもしれません。

実際、人数としても中心になるのはそうした職種です。

しかし児童相談所には、それ以外にも様々な専門職が関わっています。

児童相談所の専門職

  • 児童福祉司
  • 児童心理司
  • 医師
  • 保健師
  • 弁護士 など

配置の形は自治体によって違うと思います。

常駐している場合もあれば、定期的に相談できる体制の場合もあります。

私自身、長く児童相談所で働いてきて感じるのは、

自分とは違う専門性を持った人たちの力によって支援が前に進むことが多いということです。

その中でも、特に助けられたのが弁護士でした。

私が弁護士に救われた話

個別ケースの詳細は書けません。

ただ、ある保護者対応で、とても苦しい時期がありました。

様々な形で相談所に強い要求を続けてくる方でした。

最近は生成AIなども発達していますので、とても立派な文章で要求書や意見書が送られてくることもあります。

そうすると担当者としては不安になります。

「こちらが間違っているのではないか」

「相手の言うことに法的根拠があるのではないか」

そんな気持ちになります。

不安な時ほど相手が強く見える

こちらが法的な知識を持っていない時ほど、不安になります。

そして不安になるほど、相手の要求は大きく見えます。

  • 頻繁な電話
  • 突然の来所
  • 繰り返されるクレーム
  • 細かなことへの異議申し立て

対応していると、精神的にかなり消耗します。

当時の私は、

「もうこの仕事を続けられないかもしれない」

と思うほど追い詰められていました。

弁護士の助言で見えたこと

そんな時に弁護士へ相談しました。

すると、とても明快な助言をいただきました。

弁護士から教わったこと

  • 何が法的にできるのか
  • 何ができないのか
  • 要求への返答はどう考えるべきか
  • 不当要求への基本的な対応原則

その内容は特別な裏技ではありません。

むしろ原則論でした。

しかし、その原則が私には必要だったのです。

法律上の位置づけが分かると、不安が減ります。

不安が減ると、毅然と対応できます。

そして実際に、こちらが法的な整理をした上で対応するようになると、相手の要求は徐々に弱まっていきました。

大切なのは「法的なレール」に乗せること

私はこの経験から学びました。

それは、相手の要求を法的なレールに乗せることが大切だということです。

例えば、「苦情がある」のであれば、「苦情受付の手続きで申し立ててください」という形です。

感情論で応酬するのではありません。

脅しや揺さぶりに反応するのでもありません。

決められた手続きの中で議論する。

それが大切なのです。

もちろん現場はカンタンではありません。
アドバイス通りに、ことが進むわけではありません。

しかし方向性としては、とても重要な原則だと感じています。

児童相談所で弁護士の力が特に必要になる場面

児童相談所で弁護士の協力が欠かせない場面の一つが、児童福祉法第28条の申立てです。

これは、
親権者の意向に反して施設入所などの措置を進めるケースです。

こうした場面では、

  • 証拠資料の整理
  • 申立書類の作成
  • 法的な見立て
  • 手続き全体の助言

など、多くの部分で弁護士の力が必要になります。

私自身も、子どもの利益を守るために弁護士と協力しながら対応した経験があります。

弁護士にも様々なタイプがいる

もちろん弁護士にも個性があります。

穏やかな方もいます。

はっきり意見を伝える方もいます。

得意分野も違います。

ただ、それはケースワーカーも同じでしょう。

結局は人です。

相性や経験の差もあると思います。

だからこそ、一緒に仕事をしながら関係を作っていくことが大切なのだと思います。

児童相談所の専門性は「多(他)職種連携」にある

児童相談所が高い専門性を持つと言われる理由は、一人のスーパーマンがいるからではありません。

様々な専門職が組織として対応するからです。

  • 医師
  • 心理職
  • 保健師
  • 弁護士
  • ケースワーカー

それぞれが違う視点を持っています。

ソーシャルワーカーの専門性は、すべてを知ることではありません。

必要な時に適切な専門家へつなぐこと。

橋渡しをすること。

その力もまた専門性の一つだと私は思っています。

まとめ

私自身、児童相談所で働くなか、いくども弁護士に助けられてきました。

特に、不当な要求をする保護者対応では、本当に救われたと感じています。

一人で抱え込まないこと。

分からないことは専門家に聞くこと。

そして組織として対応すること。

これは児童相談所で長く働くための大事なコツの一つだと思います。

新任の児童福祉司やケースワーカーの方。

あるいは児童相談所の仕事に興味がある方。

そんな方にとって、この記事が少しでも支えになれば嬉しいです。

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この記事を書いた人
ぱーぱす

自治体で働く社会福祉士・精神保健福祉士|現場経験15年、地域・医療・行政の3つの立場を経験。ブログ歴6年、記事約400本。福祉職のキャリアや生活に役立つ実践的な情報を発信しています。

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